プーチンに日常はあるのだろうか…

  ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

おはようございます。

バックには「東京砂漠」が流れています。

天気予報は今日あたり梅雨入りの予報も…

 世間は ウクライナ コロナ 値上げにと

ただでさえ 実が知事みそうです。

大量虐殺も許されるのか??

国家元首の名の下であれば

アフリカ「残虐殺し屋軍団」とロシアのヤバい関係 The New York Times

ラマダン前の3月最後の日曜日。マリ中部のモウラ市場は、家畜や香辛料、野菜の売買を

行う何千という商人や村人で埋め尽くされていた。

そこに、5機のヘリコプターが飛来し、低空で轟音をとどろかせながら銃撃を開始した。

必死で逃げる村人たち。だが、逃げ場はなかった。ヘリコプターから兵士たちが降りて

きて、村の出口を封鎖したからだ。

兵士たちは、この地域で長年活動するイスラム過激派を追っていた。兵士の多くはマリ

人だったが、地元住民の話では、軍服を着た白人の外国人が同行していたという。白人

の外国人は、英語でもフランス語でもない言葉を話していた。

捕虜を至近距離で殺害

外交筋、当局者、人権団体によると、この外国人たちはロシアの傭兵会社「ワグネル・

グループ」の戦闘員だった。

モウラではその後5日間にわたり、マリの兵士とロシアの協力者たちが民家で略奪行為を

繰り広げ、干上がった河原に村人を監禁し、男性を何百人と処刑したと、モウラでの8人

の目撃者、20人を超えるマリの政治家と市民社会活動家、西側の軍・外交関係者が語っ

た。

目撃者らによれば、マリ人兵士と外国人傭兵は捕虜を至近距離で殺害した。多くの場合

は尋問すら行われず、民族や服装で処刑するかどうか判断していたという。外国人らは

村を襲撃し、家の中にいた村人を無差別に殺害。宝石類を盗み、証拠となる動画や画像

が残らないよう携帯電話を没収した。

だがニューヨーク・タイムズは衛星画像を使い、大量虐殺が行われた場所を少なくとも2

カ所特定した。いずれも、捕虜が処刑され埋められた場所に関する目撃証言と一致する

マリ当局と軍には何度もコメントを求めたが、回答は得られなかった。

過去10年にわたり武装勢力と戦闘を続けているマリは、フランス軍をはじめとするヨー

ロッパ各国の軍から支援を受けてきた。しかし、クーデターで昨年実権を掌握したマリ

軍事政権との関係が悪化する中、フランスはマリから軍を撤収。そこに進出してきたの

が、ロシアのワグネルだった。

ワグネルはロシアの工作員と企業のネットワークで、アメリ財務省の言葉を借りれば

、ロシア国防省の「代理部隊」として活動している。当局との関係を否認しながらロシ

アの外交政策の手先となって傭兵の使用や偽情報作戦を展開する組織、というのが軍事

アナリストらの説明だ。

問題を抱えた政府や軍幹部に支援を提供

2014年にウクライナで姿を現して以降、ワグネルの工作員リビアやシリアに加え、中

央アフリカ共和国、モザンビークスーダン、マリといったサハラ砂漠以南のアフリカ

諸国で活動してきたことが確認されている。

アフリカおよび西側のアナリスト、外交官、軍関係者ら数十人に対し、ここ数週間で行

った取材によると、ワグネルは問題を抱えた政府や軍幹部に支援を提供。その見返りと

して現金、もしくは金、ダイヤモンド、ウランといった収益性の高い鉱物採掘権を受け

取る契約となっている。

マリ当局はモウラでの戦闘を、過激派に対する大きな勝利だと持ち上げた。当局は過激

派戦闘員203人を殺害し、50人以上を拘束したと主張する一方で、民間の犠牲者について

は一言も言及していない。ワグネル工作員の存在も否定しており、ロシアとは「指導員

」を提供してもらう契約を結んだだけだとしている。

ところが、ロシアのセルゲイ・ラブロフ外相は5月、イタリアのテレビ番組で、ワグネル

はマリに「ビジネス目的」で滞在し、「治安サービス」を提供していると語った。

目撃者やアナリストによると、モウラでの死者数は最大限控え目に見積もっても300?400

人に上る。その大半が民間人だ。

軍による人権侵害が繰り返されているマリだが、中でもモウラの死者数は最悪のものと

なった。外交筋やマリの人権監視団体によると、1月にワグネルとの共同作戦が開始され

て以降、マリ軍の人権侵害は増加の一途をたどっている。

ニューヨーク・タイムズが閲覧した国連調査団の機密報告書とACLED(武力紛争発生地・

事件データプロジェクト)の研究員がまとめたデータベースによると、モウラを含むマ

リ中部では、マリ軍とワグネルの共同作戦によって、これまでに500人近い民間人が殺害

されている。国連はある報告書の中で、「人道に対する犯罪」にあたる可能性のある事

案も含まれると述べている。

国連調査団は5月30日、民間人に対するマリ軍の人権侵害は今年3月にかけて2021年末の1

0倍になったと明かした。モウラでは治安部隊が「多くの民間人に対し、レイプ、略奪、

無差別な逮捕・拘留を行った可能性がある」という。同調査団は、モウラでの事件につ

いて報告書の作成を進めているところだ。

サハラ砂漠の南に広がる広大なサヘル地域の軍隊は、西側による訓練を経た後も自国民

の殺害を続けているとして以前から非難の対象となってきた。しかし、拷問、暴行、即

決処刑といったマリにおける人権侵害は、ワグネルの傭兵が投入された地域で報告され

ている人権侵害とパターンが一致する。

プーチン人脈の「総帥」は取材に…

ワグネルは、ウラジーミル・プーチン大統領と密接な関係にあるロシアのオリガルヒ(

新興財閥)エフゲニー・プリゴジン氏が率いていると考えられている。そのプリゴジン

氏はニューヨーク・タイムズが送った質問に書面で回答し、マリの現政権と軍、そして

モウラでの行動を称賛した。ただし、ワグネルという組織が存在するというのは「伝説

」に過ぎないとし、マリにおけるワグネルの存在も否定した。

マリに駐在するフランス軍当局者と上級外交官によると、マリにはワグネルの戦闘員が

約1000人派遣され、少なくとも15の軍事基地、前哨基地、検問所に配置されているとい

う。ここには、フランス軍が使用していた基地やヨーロッパ連合EU)が資金を拠出し

た施設も含まれる。

傭兵使用に関する国連作業部会のソーチャ・マクラウド議長は、傭兵が投入された場所

では人権侵害と戦争犯罪が必ず増えるという。「彼らには、紛争を終わらせようという

気がない。傭兵にとって紛争はビジネスだからだ」。

マリにおける国連平和維持活動の調査団は、これまでのところモウラへの立ち入りを拒

否されている。国連安全保障理事会では、ロシアと中国が拒否権を行使し、独立した調

査の実施を阻んだ。

マリの住民の間では、政府に対する信用が失われ続けている。

モウラとは別の村の事件で兄を殺されたというオマールさんは「白人兵士が私たちをジ

ハーディスト(イスラム聖戦主義者)から開放してくれると思っていたが、彼らの方が

危険だ」と話した。「少なくともジハーディストたちは、見境なく発砲するようなこと

はしないから」。

(執筆:Elian Peltier記者、Mady Camara記者、Christiaan Triebert記者)

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