木に上り詰めたプーチンの行方

  ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

おはようございます。

バックには「いつでも夢を」が流れています。

気温差に戸惑いながらスタートを迎えています。

88夜の茶摘みが来る難って想像もできません。

今年は4000円くらいかけて贅沢したいものです。

 燃え立つような春の営みはあまりにも

まぶしすぎて引けてしまう。

雨を頂いた春はどこまでもきらびやか…

 木に上り詰めたプーチンモンキーは身動きできないでいるのかもしれない。

メルケル元首相ならプーチン説得に希望あり カティ・マートン

世界はウクライナに残忍な戦争を仕掛けたロシア大統領ウラジーミル・プーチンを止め

るすべを模索しているが、危険なまでに孤立したこの独裁者と話をつけられそうな人物

が1人いる。最近までドイツの首相だったアンゲラ・メルケルだ。メルケルは16年にわた

る在任中、プーチンの暴挙をそれなりに抑え込んでいた。プーチンが初めてウクライナ

占領を狙った2014年の試みにも、歯止めをかけることに成功している。仲裁役となって

もらえるようメルケルを説得すべきだ。

メルケルプーチンの複雑な関係の始まりは、1989年11月のベルリンの壁崩壊にさかの

ぼる。この出来事はメルケルにとって、東ドイツという監視国家からの解放を意味した

。当時35歳だったメルケルは、科学者の白衣を脱ぎ捨て、キリスト教民主同盟(CDU)に

入党。後に党首となり、ドイツ初の女性首相となった。一方、ソ連諜報機関KGBのスパ

イとして東ドイツで勤務していたプーチンは、ベルリンの壁崩壊とそれに続くソ連の崩

壊によって自らが仕える「帝国」を失った。プーチンソ連崩壊を「20世紀最大の地政

学的大惨事」と呼んでいる。

2歳違いの両者は、ともにソ連時代を生きた人物として細かなニュアンスまで話が通じ

る間柄だ。

暴君も一目置く「女帝」

メルケルが首相になると、プーチンKGB仕込みのテクニックを駆使して、その胆力を

試しにかかった。07年の首脳会談では、メルケルが犬嫌いなのを知って自身が飼ってい

た大型の黒いラブラドール犬を近づかせたが、メルケルは身じろぎしなかった。「男っ

ぽさを見せようとするのが彼」とメルケルは後に語っている。「彼は始終相手を試して

くる。抵抗しないと、あなたの立場はどんどん弱くなる」。プーチンはわざと激高した

り沈黙したりして相手を威圧することも多いが、メルケルはひたすら無視した。東ドイ

ツで育ったメルケルには、プーチンのこけおどしへの免疫があったわけだ。

ロシアがウクライナを部分的に占領した14年の時点で、メルケルプーチンの思考がす

でに危険なまでに現実から遊離していることに気づいていたが、それでも、わずかな妥

協点を見いだそうと粘り強く交渉を続けた。会談は時に15時間に及ぶこともあり、「綱

渡りの集中力」で臨んでいたという。プーチンは交渉の席を立つことなく、クリミアを

併合し東部ドンバス地域を一部占拠した段階で、停戦を受け入れた。紛争の凍結であっ

ても、メルケルにとっては全面戦争よりはずっとマシだった。

プーチンに誰かを信用する能力があるのだとしたら、その信用を引き出せるのはメルケ

ルだろう。メルケルプーチンを公然とこき下ろしたこともなければ、機微に触れるや

り取りを漏らしたこともない。ロシア文化を敬うことを心得ており、元米大統領ラク

オバマが在任中にそうしたように、ロシアを「地域大国」と呼んで軽んじたこともな

い。

メルケルが持つ可能性

メルケルが首相を退任してから約2カ月後、プーチンは14年にメルケルに止められた全

面戦争に打って出た。メルケルにも誤算はあった。政治家として慎重な彼女は、財界に

配慮してロシアからのガスパイプライン「ノルドストリーム2」の計画を止めなかったし

、国防費も十分に増額しなかった。戦争を嫌悪する彼女は、戦争に頼る政治を完全な失

敗と見なしていた。

それでもメルケルは、プーチンが一目置く、おそらく唯一の人物だ。高くて危険な木に

登ってしまった孤独なプーチンは、そこから降りる手助けが必要なことに、ある程度は

気がついているに違いない。彼が恐れているのは面目が丸潰れとなることであり、それ

を避けようと、さらなる流血に突き進んでいる。だが世界のリーダーの誰よりもプーチ

ンの扱い方を知るメルケルなら、矛を収めさせることができるかもしれない。

むろん、これはのるかそるかのギャンブルだ。だが、事態の深刻さを考えれば、ダメ元

でやってみる価値は十分にある。

(C)Project Syndicate

カティ・マートンさんの最新公開記事をメールで受け取る(著者フォロー)