お父さんの背中。

  ご機嫌いかがでしょうか。 視界ゼロのみこばあちゃんです。

おはようございます。

 寝起き一番、白湯を飲み干し軽い運動することで、ストーブ西ガムのではなく

暖房なしの作業に効果を感じてます。

 毎日死に自宅にと植木の伐採に余念がない日々です。

 大根の種も高く肥料代もそれなりに…

農家が作業する大根一本は泥を取り除き軽く洗い流すだけで一本わずか15円です。

 わが父も兄もそうですが人の背中に学んだことといえば

あんな人との家庭だけは持ちたくないといった感想でしかありません。

 先ほど、水道工事の親子が来られ、まるで寒さ厳しい昨今も父に無駄口をたたくでも

なく懸命に作業する若者に、本当にに美しい人間模様に触れる思いでした。

 お父さんはおっしゃいました。

自分一台でこの仕事はやめるつもりだったけど、息子が高3の時

「俺、お父さんの跡を継ぐよ」と突然言われ

お父さんはうれしくて涙に煙るほど泣いたとその時の様子を話してくださり

うれしくて息子さんにピエピエピエーン」「

これは、とっても甘いおばあちゃんですけど「笑い」

 今の社会、物言わぬお父さんを感じてどれほどの人が

暮らしているのだろうかと青空を 仰いでみたりしています。

 わが生徒の誇るべき作文

校長先生は、來訪者ごとにご披露されているとか…

雨の日以外は日曜日も祭日もなく、お定まりの作業服に汚れた古いオンボロ車を運転し

て仕事に出かける。

仕事が終わると頭から足の先まで、泥や埃で真っ黒くなって帰り、庭先で衣服を脱ぎ捨

てて、褌ひとつになって風呂に飛び込むのが日課である。

僕の友達がいても平気で、そんな父の姿が恥ずかしく、嫌いだった。

小学校の頃、近所の友達は日曜日になると決まって両親に連れられて買い物や、食事に

出かけて行き、僕は羨ましく思いながら見送ったものだ。

(みんな立派な父さんがいていいなぁ)と涙が流れたこともあった。

たまの休みは、朝から焼酎を飲みながらテレビの前に座っていた。

母は『掃除の邪魔だからどいてよ』と掃除機で追っ払う。

『そんな邪魔にすんなよ』父は逆らうでもなく焼酎瓶片手にウロウロしている。

『濡れ落ち葉という言葉は、あんたにピッタリね・・この粗大ゴミ!』

『なるほど俺にそっくりかハハハ・・うまいことをいうなハハハ・・』と、父は受け流

して怒ろうともせずゲラゲラ笑っている。

小学校の頃から、小遣いをくれるのも母だったし、買い物も母が連れて行ってくれた。

運動会も発表会も父が来たことなど一度もない。

こんな父親などいてもいなくってもかまわないと思ったりした。

ある日、名古屋へ遊びに出かけた。

ふと気づくと高層ビルの建築現場に『○○建設会社』と父親の会社の文字が目に入った

僕は足を止めてしばらく眺めるともなく見ていて驚いた。

8階の最高層に近いあたりに、命綱を体に縛り、懸命に働いている父親の姿を発見した

のです。

僕は金縛りにあったようにその場に立ちすくんでしまった。

(あの飲み助の親父が、あんな危険なところで仕事をしている。

一つ違えば下は地獄だ。

女房や子供に粗大ゴミとか、濡れ落ち葉と馬鹿にされながらも、怒りもせず、ヘラヘラ

笑って返すあの父が・・・)

僕は体が震えてきた。

8階で働いている米粒ほどにしか見えない父親の姿が、仁王さんのような巨像に見えて

きた」

校長は少し涙声で読み続けた。

「僕はなんという不潔な心で自分の父を見ていたのか。

母は父の仕事振りを見たことがあるのだろうか。

一度でも見ていれば、濡れ落ち葉なんて言えるはずがない。

僕は不覚にも涙がポロポロ頬を伝わった。

体を張って、命をかけて僕らを育ててくれる。

何一つ文句らしいことも言わず、焼酎だけをたのしみに黙々働く父の偉大さ。

どこの誰よりも男らしい父の子供であったことを誇りに思う」

そして彼は最後にこう書き結んでいる。

「一生懸命勉強して、一流の学校に入学し、一流の企業に就職して、

日曜祭日には女房子供を連れて、一流レストランで食事をするのが夢だったが、

今日限りこんな夢は捨てる。

これからは、親父のように、汗と泥にまみれて、自分の腕で、自分の体でぶつかって行

ける、

そして黙して語らぬ父親の生き様こそ本当の男の生き方であり、僕も親父の跡を継ぐん

だ」と。

読み終わった校長は、

「この学校にこんな素晴らしい生徒がいたことをとても嬉しく思います。

フリーアナウンサー 石井亮次さん

https://www.chunichi.co.jp/article/165741?rct=life