コロナにより相続がさらに複雑に…

  ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

おはようございます。

バックには「おーい中村君」が流れています。

今日の最高気温は6度です。

生きているだけでもありがとうです。

ストーブの節約の日々は永遠になりそうです。

体を鍛えて中から温めることに努めたいものです。室内は冷蔵庫の中を歩いているみたい!!

 甥や姪になるとほとんど行き来はありません。

だけど お金の相続は拒むことはないと思います。

 最終日のお世話になる病院であったり、市役所であったりとその相続は決まりません

コロナ事情によりその相続も変わるのかもしれません。

「コロナ禍の相続」が大トラブルに陥る納得の理由 加藤 健司

新型コロナウイルスの感染拡大によって社会がガラッと変わったことは多くの人が実感

するところですが、実は「相続」においても、さまざまな影響が出てきています。

緊急事態宣言下で長距離の移動が制限され、「密」を避けるために葬儀や法要でも親族

が集まることが少なくなりました。こうした状況下で、相続人が顔を合わせて話し合う

ことが困難になってしまったのです。

私が担当をしたなかにも、こんな方がいらっしゃいました。

コロナ禍の真っただ中に父親が亡くなったAさん(男性・40代)。兄弟は遠方に住んでい

るため、コロナの影響もあって集まることができません。そのため、葬儀にかかわる一

切合切だけでなく、納骨や法要、さらに遺産整理まで、同居していたAさんが煩雑な手続

きを一手に引き受けることになってしまったのです。

手間暇かかった分を上乗せしてほしい

その後、遺産分割協議の場でAさんは「これまでの面倒な手続きは全部、私が1人でやっ

てきたのだから、その費用や手間がかかった分を遺産分割で上乗せしてほしい」と主張

しました。Aさんの心情を考えると、そう言いたくなるのは無理もありません。

しかし、他の相続人の同意を得ることができず、遺産分割協議でAさんの取り分が上乗せ

されることはありませんでした。過去の裁判例においても、Aさんのようなケースで遺産

分割協議における寄与分のように、金銭面で優遇してもらう主張は認められない事例も

あるのです。

別のケースではこんなこともありました。

コロナ禍で父親を亡くしたBさん(女性・50代)一家は、母親と娘2人(Bさんは次女)が

法定相続人となりました。高齢の母親とBさんは東北で一緒に暮らしており、長女だけが

関西に住んでいるという状況でした。しかも長女は精神的な病気のため、人と会話をす

ることが難しく、住所はわかったものの、音信不通に近い状態でした。

長女も法定相続人の1人です。Bさんは姉である長女に電話やメール、手紙などで連絡を

取ろうと試みたのですが、半年たっても返信がありません。直接、長女宅を訪問して話

し合いをしたくても、緊急事態宣言下でそれも難しく、八方ふさがりになってしまった

のです。

最終的には弁護士が内容証明郵便を送付し、ようやく長女と連絡がとれて相続意思の確

認ができましたが、相続税の申告期限が迫り、Bさん一家もかなり焦っておられました。

ただでさえ、「相続は争族」といわれるほど、相続にトラブルはつきものです。そして

相続手続きにはかなりの手間や費用がかかりますから、役割分担や金銭的負担について

は、当事者でしっかり話し合いをして進めるべきところです。

しかしコロナ禍では、葬儀の直葬や法要の簡素化により相続人が集まりにくくなり、意

思の疎通が難しくなっています。人と人とが会う機会が減っていることで、新たなトラ

ブルが起こりやすくなっているのです。

新型コロナの影響で、各種の手続きに以前より時間がかかる傾向があることにも注意が

必要です。

「密」を避ける役所で手続きが遅れがちに

金融機関などの手続き先窓口が、「密」を避けるために来店予約を必須にしたり、郵送

やオンラインでの手続きを推奨したりしています。このことで、各種証明書の取得や提

出にも手間や時間がかかるようになってしまいました。これは、個人で手続きを行う場

合も、専門家が依頼を受けて行う場合でも同様です。

前述したBさん一家のように、相続人が遠隔地に住んでいてなかなか連携が取れないこと

も多々あります。さらに、相続人が海外に居住している場合、コロナ禍での入国制限で

自由な往来が難しくなっており、手続きが長期間滞ってしまうケースもあります。

海外に住む相続人が現地公館で必要書類を取得しようとしても、国内に比べ、より時間

がかかってしまいます。各種手続きでよく使用する印鑑登録証明書1つとっても、それに

代わるサイン証明(署名証明)は現地公館ではすぐに発行できなかったりするのです。

国税庁もこうした状況をふまえて、新型コロナウイルス感染症拡大による「申告・納付

期限延長申請」を認めるなどの対応をとっていました。しかし、相続税の申告は個別指

定による期限延長です。期限までに申告・納付等することができない理由を期限延長申

請書に記載し、提出するという手続きが必要になってしまうので、注意が必要でしょう

「コロナで申告期限が延長になったと聞いたから、まだ大丈夫だろう」などと、誤った

解釈をしたままで何も手続きをせずに申告期限が過ぎてしまい、延滞税を支払う羽目に

陥るリスクもあります。

このようにコロナ禍における相続は、「相続人が集まれない」「手続きに時間がかかる

」という2つの理由から、早め早めの対処が必要になってきているのです。

さて、長引くコロナ禍の影響は相続手続き面だけにとどまらず、相続財産の時価変動と

いう形でも表れています。

そもそもコロナ以前より、値動きのある株式など有価証券の遺産分配には、数多くの問

題点がありました。上場株式などの有価証券の相続税評価額は、相続開始時の価格、ま

たはその前数カ月の価格を基準として算出されます。すると、相続開始から名義変更し

て相続人自身の財産となったときには、株価が下がって財産額が目減りしてしまう可能

性があるのです(反対に株価が上がって財産が増える可能性もありますが……)。

私が直接担当したわけではありませんが、コロナの発生直前に相続が発生し、遺産分割

協議で株式を相続した方が、2020年3月に国内での新型コロナウイルスの感染拡大にとも

なって株価が大暴落し、相続した株式の時価がコロナ前の4分の1まで下落してしまった

ケースもありました。

この方は、「株価の暴落は予想できなかった」と遺産分割協議のやり直しを主張するも

、財産の名義変更はすでに完了しており、他の相続人が再協議に応じなかったため、親

族間でのトラブルに発展してしまいました。

仮に相続人全員が合意すれば遺産分割協議のやり直しも可能ですが、株価下落で相続財

産が減るのが確実な状況で、あえて再協議に応じる相続人はなかなかいないでしょう。

さらに、財産の名義変更まで済ませている場合には、やり直しにかなりの手間や費用も

かかってしまいます。その間に相続財産の時価が変動してしまう可能性もあります。

こうした点からも、財産の名義変更など相続手続きを必要以上に長引かせることは避け

たほうがよいといえます。

誰が中心になって相続の話を進めるのか

葬儀や法要などで人が集まる機会が少なくなったコロナ禍での相続は、「いつから、誰

が中心になって相続の話を進めるのか」が見えにくくなり、ふと気がつけば手続きの期

限が迫っていた、というパターンに陥りがちです。

手続き面での不安などがある場合には、専門家に依頼してしまうのも1つの手でしょう。

遺産をどのように分けるかを決めるのは相続人の意思ですが、その後の手続きに関して

は早めに専門家に任せることで、スピード感をもって進められますし、手続きが後手に

なるといったリスクも避けられます。

相続とは「ヒト・モノ・意思」の確認作業が何よりも重要です。コロナ禍で相続手続き

が進めにくくなっている現状を考えると、親などには自分の「意思」を明確にしてもら

い、家族間トラブルを防ぐためにも、生前に遺言書を残しておくようお願いしておくな

どの対策がこれまで以上に大切になってくるでしょう。

高齢の親御さんたちも、「コロナ禍で人が集まりにくくなった」ということは実感され

ているはずです。コロナが相続にも大きく影響していることを伝えれば、これまで生前

対策を先送りしてきた方も第一歩を踏み出すきっかけになるのではないでしょうか。

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とはしたくありません。