家族の会話はそれだけで宝…
ご機嫌いかがでしょうか。
視界ゼロのみこばあちゃんです。
おはようございます。
今日の最高気温は25度で快適です。
今動かなければ今年もお休みタイムになりそうです。
パソコンは指の訓練でもあります。
今では左で「b」が入力できないでいます。
きれいな実感がない今の暮らしにはさみしいものがあります。
思いある家族の単位こそが望まれもします。
じいちゃんもそうでしたが、テレビに向かってあれこれ言い負かす体質もあるのだろ
うか…
家族が ともに会話できることだけで素晴らしいのでは… …
【朝晴れエッセー】孫の一撃・5月20日
テレビでお菓子の宣伝をしている。「それって本当にうまいのかな」。私は夕飯のみそ
汁をすすりながら、画面に向かって一言。続いて、お笑い芸人が司会のグルメ番組が始
まる。「おいおい、本職の芸は忘れたのかい」
すると、「お父さん、また始まった」。向かいの妻が眉間にしわを寄せる。私は妻に注
意されて初めて気付く。テレビに向かって難癖をつけていることを。
「みっともないわよ。やめたら」
「別にいいじゃないか、それぐらい」
日頃の鬱憤晴らしか、はたまた老化現象か、自分でもよくわからない。古希に入った最
近は特にひどくなっていたようだ。
次女が6歳の息子を連れて泊まりに来た。孫の顔を見るのは久しぶりだ。その晩、ごち
そうでもてなした。私はビールを飲みながら、慣れない箸使いでエビフライと格闘する
孫の姿に、目を細めていた。
テレビがついていた。極彩色のスタジオでタレント集団がおしゃべりの最中だ。酔って
いた私は自然と口が滑る。「つまらんシャレだね」「そのつけまつげ、何とかしろよ」
ふと妙な気配がした。何だろうと横を向くと、孫のその澄んだ瞳が鋭く私を射貫いた。
「おじいちゃん、わるくちいっちゃだめなんだよ」「ん…」
見ると妻と次女が何やら、したり顔をしている。さては2人して、こう言えとそそのか
したな。私は背中を丸め、黙って下を向く。
妻が気の毒そうに言った。「ほら、ビール飲みなさいよ」
工藤俊逸(69) 青森市