側弯症。

  ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

おはようございます。

春霞の中のみこちゃんは薄らぼんやりしています。

これでも生きることは神様から与えられたものとして

受け入れなければならない中であがき悶えてもいます。

今では腰が側弯症のため台所に5分経つのも忍びないほどです。

1月に何回となく側溝にはまったこととしての後遺症としての腰痛に悩まされてもいます

また、人口の高齢化にともない、後弯症の患者さんは今後も増えていくことが予想され

ます。メタボ(メタボリック症候群)と同じように、若いうちから運動を継続して行い

、筋肉を落とさないようにすることが大切です。

さらには、後弯自体が寿命に影響するというデータも出ています。その理由として、肺

への影響(肺を圧迫して肺活量が少なくなる)なども考えられますが、後弯になると体

の重心が前方に移るため、転びやすくなる、転んで足の骨折などのけがをする、そして

寝たきりになる、という具合に、生命予後に大きく影響を及ぼすと考えられます。我々

が認識している以上に、全身への負担がかかる重要な病気と言えます。

治療

リハビリテーション:筋力の維持と増進

最初に行うのはリハビリテーションです。人によっては非常に効果が高く、痛みが無く

なることもあります。脊柱変形に対する特別な体操は一般的でなく、通常の腹筋・背筋

レーニングを行います。後弯症の患者さんにとっては、特に背筋が重要です。しかし

、背中が曲がると背筋トレーニングがしづらくなります。それは、背中や腰が曲がるこ

とで背筋が伸ばされた状態になり、その伸びきった筋肉を縮めるのに非常に力がいるか

らです。また、背中が曲がっているので反らせようと思ってもできません。ですから、

まずはうつ伏せの姿勢を取ることから始めていきます。

痛みというのは不思議なもので、どこかに痛みがあると、そこから体のあちこちに痛み

が広がっていくことがあります。リハビリテーションは、背中の痛みを直接とり除く効

果はありませんが、他の部分に広がっていく痛みに対しては効果があります。そのよう

な余計な痛みがなくなれば、より動けるようになり、すると本来の痛みも軽くなってく

る、という患者さんも多いようです。

まったく痛みが無くなることはないかもしれませんが、変形があってもなくても、リハ

ビリテーションを試してみることはとても意味があると思います。少なくとも筋力は維

持できますし、運が良ければ筋肉を増やせるかもしれません。先ほどもお話しましたが

、背骨(脊柱)を支えるためには筋肉量が重要であることがわかっています。いかに筋

肉を維持するか、筋肉を増やすか、ということが医学会の重要なテーマにもなっていま

す。

② 薬物治療:痛みのコントロール

痛みに対して鎮痛剤を投与します。現在、後弯症の痛みに対して最も使用されているの

オピオイドという麻薬系の薬です。もともと、がんやケガなどによる痛みに対して使

われている薬ですが、ここ数年で、関節や背骨の痛みに対しての使用が確立されてきま

した。以前は、非ステロイド性鎮痛薬が多く使われていて、効果は高いのですが長期に

飲み続けると副作用で胃潰瘍になるかたがとても多いことが問題でした。そのような意

味でも、オピオイドは特に高齢の患者さんにとっては負担の少ない薬と考えられます。

痛みをコントロールすることで、通院が不要になる患者さんも少なくありません。痛み

がなくなれば動くことができます。動けることで、リハビリテーションもできるように

なります。それまで使われなかった筋肉を使えるようになり、結果的に筋力が増えるこ

とが期待できます。また、動き始めるとどんどん活動の範囲が広がっていき、人付き合

いも活発になります。このような社会活動は人間の機能を維持するためにとても重要な

のです。家に閉じこもり、誰とも話をしないでいれば体の機能も落ちていきます。薬で

すべてを治そうということではなく、痛みのために動けない人が、動き出せるきっかけ

を作ることが最大の効果であると思います。