岸恵子 87歳の今。

   ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

おはようございます。

春とは思えないほどの強風。

何も起こらなければよいのですが…?

さすがストーブはつけなくてよかった。

  桜

桜 桜 弥生の空に。

見渡す限り

カスミ各モカ

匂い沿いずる。

 このように歌われた時代はまさにおだやかそのもの…

瞼を閉じればこのような風景は、頭の中のスクリーン。

 歌手でもあり女優として活躍した宮城真理子さん

ボランティアとして日本初の「養護施設ねむの木学園」の創設

今ではねむの木村と生涯借金の中、走り抜けた歳月。

同士でもあった作家の吉行さんもこの状態をいつも案じてもおられた。

 最後は子供たちに見守られながら世三重野旅立ち、ご冥福を お祈り申し上げます。

その生きざま、子供たちに対するまなざしに共感されたお人は多くいたはず。

 岸恵子さんといえばあの「きみのなは」で

一躍有名となりました。

 生まれといえば旧家でお父さんは教師でした。

幼いころから文学少女であったこともプロフィールが語る。

本人いわく「人に気づかいするタイプなのでひとりがいちばんすき」

これは納得のご発言…

 フランスと日本を行き来しながら

常に気がかりな人として87歳の今に至っても

そのトークぶりは新鮮そのもの

時の駿をきらびやかに凛と咲く大輪のようです。

御年を、しゅぴつ活動にと

時の旬を輝き続けるその姿勢にも脱帽。充実した時が流れているのだとその人柄が表現

しています。

 みこちゃんは女優時代よりもしゅっぴつ活動のほうがどちらかといえば

好感度が高いと言えております。

 思うがままに行動と、グローバルな人生の選択が

実行できたその生きざまは誰もが得ることのできないあこがれの世界化も…

 作品に触れると、岸さんの姿がかいま見られるように思います。

 岸恵子さんの美貌は人生観に裏付けられた

内面の美しさが87歳を表現しているのだろうと

妄想させてもくれます。

新館は孤独と言う道連れです。

  日本とフランスを行き来した、60年の苦や楽や、三度の別れで気がついた、孤独と

いう宝もの。晩年の物忘れも、うっかり転んだ骨折も、当世流行りのアポ電も、おどけ

とハッタリで描ききる16編の会心エッセイ集!

【THE INTERVIEW】女優・岸惠子さん『孤独という道づれ』 偶然と非日

常に乗っ… (2019年07月06日)

 □『孤独という道づれ』(幻冬舎・1400円+税)

 ■老いや孤独 率直な思いつづる

  産経寄りの引用。

 「私は特殊な人生を歩んだと思うんですね。日本人の女として、割といろんな目にも

あいました」

 映画やテレビの一時代を築いた日本を代表する女優。ベストセラー小説やルポルター

ジュを書いてきた作家であり、一人の母でもある。いくつもの顔を全力でこなす中で味

わった苦楽、「老い」や「孤独」に対する率直な思いが詰めこまれたエッセー集だ。

 海外旅行が自由化されていない時代に24歳の若さで単身フランスに渡り、仏人の映

画監督と結婚。41歳のときに別れて独り身になってから数十年、横浜に拠点を移すま

でパリと日本を行き来する生活を続けた。自分の根っこがどちらの国にも根付かないよ

うな心細さはある。86歳となり人生の最晩年を生きているという自覚も強い。忍び寄

るそんな老いや孤独の影に、著者は自由の風も感じ取る。

 「私、人にすごく気を使うんです。だから一人になるとほっとするし、いろんな意欲

が湧く」と笑う。

 「孤独ってかなり寂しい風景が思い浮かぶじゃないですか。でもその裏にある豊かさ

を知らなければ損ですね。孤独に取り込まれちゃってわびしい方に傾いていってしまう

のは力不足だと思うんですよね、人生に対する」

 お風呂で足を滑らせて、実は肋骨(ろっこつ)を折っているのに、そのときは気づか

ずにテレビ番組の収録に出かけたり。カード詐欺犯と電話で長く問答を重ねたり。日常

での何げない挿話からも、現在の若々しさの源泉ともいえる好奇心や冒険心、類いまれ

な行動力が伝わってくる。

 「人生にはたびたび偶然や非日常が訪れる。豊かに生きようとしているのに、それを

見逃したらもったいない。ひどい道を歩かなければならなくなることもあるけれど、私

はとにかく乗っかっちゃうんです」

 渡仏という若き日の大冒険は喜びだけでなく艱難(かんなん)辛苦も連れてきた。夫

と離婚後、当時の法律が壁となり、まな娘にすぐに日本国籍を与えられなかった。仏で

成長した娘は今、片言の日本語を話すだけで自身の著作を読めない。そんな孤独や寂し

さを紡ぐ筆致は不思議とのびやかで明るい。人は生まれるときも死ぬときも一人で、ど

だい孤独なもの-。初の長編『風が見ていた』(平成15年)で登場人物に語らせた、

自らのそんな死生観から来る潔さなのかもしれない。

 「人が死んだら家族がしばらくは顔とかを思い出してくれるだろうけれど、そのうち

吹く風に乗ってどこかに消えていく。人って忘れていくんですよ。そして歴史はどんど

んめぐる。ひとつの『生』は宇宙という遠大なものの中の小さな欠片(かけら)で、そ

の生が終わり、次の時代が来るんですから」

 一昨年にも小説集『愛のかたち』を刊行するなど執筆意欲は衰えない。小説もエッセ

ーも文章はリズミカルで、読後感は心地良い。「結構本気で書いているんですけれど、

世間には『あのメロドラマ女優が書いたものか』って偏見もあるんです。腹が立ちます

ね。一人の人間にはいろんな可能性があるわけです」

 書きたい話は尽きない。テレビドラマの撮影で感じる現場の変化。4月に火災に見舞

われたパリのノートルダム大聖堂の面影…。「私が関わってきたいろんな世界のことを

もっと書き残したい」。どうやら、すでに400字詰め原稿用紙換算で100枚ほど書

いているらしい。

 「誰にも遠慮せずに思うことをつづっていける。すごくいい気分。私は書いていると

きが一番自由なんです」。これも、孤独がもたらす果実に違いない。(海老沢類)

 《3つのQ》

 Q好きな作家は? 日本では夏目漱石。学生時代から今までずっと好きですよ。あの

人の文章はすばらしい。

 Q訪れてみたい場所は? マチュピチュ北イエメン喜望峰。僻地(へきち)が好

きなんです。都会なんてみんな同じでつまらない。

 Q健康の秘訣(ひけつ)は? 特別なことはやっていませんよ。食べたいものは食べ

るし、運動も時々思い出したようにやるくらい。

【プロフィル】岸惠子(きし・けいこ) 昭和7年、横浜市生まれ。一大ブームを巻き

起こした「君の名は」の真知子役をはじめ、「怪談」「細雪」など数多くの映画に出演

。作家活動では、平成6年に『ベラルーシの林檎』で日本エッセイスト・クラブ賞。2

011年、フランス政府芸術文化勲章コマンドール。平成29年に菊池寛賞を受賞。ほ

かの著書に『わりなき恋』など。