社会現象を巻き起こした 著書『いっぱいの掛けそば』

      ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

 実話として、1989年にベストセラーとして

ブームを呼んだ一冊の本が涙を誘って人の手から手に渡ったことがあります。

 みこちゃんも、例外にもれず職場の友からこの本を借りて読んだ記憶があります。

なぜか冷ややかにできすぎた本としての感想しかなかったことが思い起こされます。

 これは家族の在り方にもスポットが当たっていたと思います。

テレビもメディアも一時期、本当にあきれ返るほど

取り上げられていた『いっぱいの掛けそば』

このような時代もあったかと懐かしくもあります。

またこの本に救われた人もそれはそれでよかったのだと思います。

 実話として乗せなければよかったのにとは思いました。

一番大切に守るべきのは何。」という質問をよく自分に聞いた。最近に至るまで、「一杯のかけそば」を読み、その答えがわかった。

一杯のかけそば」の物語は、父を亡くした子供二人と母親が大晦日に生前父が好きだった蕎麦屋を訪ね、かけそば一杯を三人で分け合って食べた。このように三年間の大晦日を経ち、母子を思い内緒で多くの蕎麦を茹でた主人夫婦はいつしか、彼らが来るのが楽しみになった。しかし、ある年から母子は来なくなってしまった。それでも、主人夫婦は待ち続け、漸く十数年後のある日、あの母親と就職しすっかり立派な大人となった息子二人が再び蕎麦屋に現れ、かけそばを三杯頼んだ。

 この物語を読み、母子三人の絆と逆境に挫けぬ強さが私に感動させた。生活が辛いけれども、家族は団結したり、一緒に努力したり、諦めないで夢を叶えたりするのは最も大切なものであろう。そのときのかけそばは彼らにっとて、精神的に支えになっているものだと思う。それから、私もあの母子の心を温めて気立てがよい主人夫婦のような人になりたい。貧しい人を守り、勇気を与えたい。

 「一杯のかけそば」は私に答えを与えてくれた。苦しいとき、勇気だけではなく、家族の絆を持ち、前向きに進み、きっと夢を叶える。

あらすじ

晦日の晩、おそば屋さんに二人の子供連れの貧しそうな母親が現れます。

「かけそば…一人前なのですが…よろしいでしょうか?」

それを見た主人は、こっそり1.5人前のそばを茹でます。

そして、親子3人で出された一杯のかけそばを分け合って食べたのでした。

この親子は交通事故で父親を亡くし、年に一回大晦日だけ父親の好きだったかけそばを食べに来ることだけが贅沢だったのです。

次の年の大晦日も…その次の年も。かけそば一人前を注文しにくる親子。

いつしか主人は、親子の来店を楽しみにするようになり、毎年大晦日だけは親子の座るテーブルを予約席にするようになったのでした。

しかし、突然めっきり見かけなくなったかけそばの親子。

予約席をとって待ち続けたそば屋の主人。

そして十数年後のある日、すっかり大きくなった子供を連れた親子三人が再び来店するようになります、子供達は就職して立派な大人となり親子三人で「かけそば」を三丁頼むのでした。

主人は涙で頬を濡らしながら、かけ三丁を拵えるのでした。

政界やワイドショーを巻き込み、一大ブームに

時代はバブル真っ盛り。豊かになり過ぎた消費生活への反省もあってか、この話は産経新聞共同通信が取り上げ、衆議院予算委員会公明党書記長・大久保直彦 氏(当時)の質問に引用されるなど、ブームになっていきます。

ピーク時には週刊誌に全文が掲載されたり、雑誌ではこの童話の話題一色になったり…。また、テレビでもフジテレビがワイドショーで5日間も日替わり朗読放送「かけそば大特集」を組んでいました。当然原作者も売れっ子になり、テレビ出演して自作を読み上げていました。

相田みつを

作者が『一杯のかけそば』を口演して日本各地を廻った為、物語に感動した有志たちは「一杯のかけそばを読む会」を結成、これが日本中へ本作を広めるきっかけとなったのです。

映画化

1992年には、原作のエピソードにアレンジを加え映画化。

泉ピン子が母親役を演じていました。

映画 「一杯のかけそば

文部省選定だったそうです。

この影響力って一体・・・。

誰でも分かり易い教科書的なお話ではありますけどね!

映画パンフレット「一杯のかけそば

ブームの沈静化

実話ということで涙を誘った話でしたが…?

実話ということで涙を誘った話でしたが…?

実話との触れ込みで感動したのに、よく読むとあまりに不自然な点が多い。一度で見破れなかった自分に腹が立つ、という気分もこみで作者がたたかれました。

出典 昔、「一杯のかけそば」って本が大ブームをおこしましたよね。その後、バッ... - Yahoo!知恵袋

美談として持ち上げておいて、結局は作り話だったとして罵倒されたわけですね。

乙武洋匡ひろた

一杯のかけそば」から貧困たたきへ 平成の相は険しく

http://www.asahi.com/articles/ASLDB52L8LDBULZU00P.html