認知患者、子供食堂のすたっふとして・・・・!

     ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

 朝もやの中、今日のスタートも未知の白いページ。

早起き鳥のさえづりがいつもの営みを始める。

「ケやきの家」のデイサービスの週一度の営みは

いつもと大きく変わる。

 この日は【子供食堂】が提供される日なのです。

 人は誰でもどんな時でも誰かの役に立ちたいとおもえるもの!

そして「美味しかった」の一言は

更なる明日へのエネルギー源として【頑張ろう】とも思える。

日々、体操、歌、ゲーム三昧では

ついていけないお年寄りがあっても不思議ではありません

なんせ、働くことは当たり前に生きてきた若年性の認知症の方々。

人はいつでも貢献したいと思っておられることに耳を傾けたいものです。

毎日「桃太郎さん、瀬戸の花嫁…?」ばかりは

歌えませんよね。

 人の役に立ちたいは誰にも根っこにはあるはず。

 当地の高齢者施設はそこここで歌声が聞こえています。

このように生きている実感が味わえる施設が

望まれもします。

毎日毎日、同じスケジュールでは飽きてしまいます。

刑務所でさえ外での体操もあるのですから

お年寄りを管理するのではなく

時に郊外にと生きるための手を尽くしてほしいものです。

 施設に入ると決まって体力が落ち、ぼけても来るが

自宅に置くことができないのでと

お決まりのように状態の悪化は承知の上での

施設入所を決めてしまう。

     産経より。

【ゆうゆうLife】認知症デイで子供食堂 当たり前に地域貢献・社会参加     

        (2018年6月21日 07:42)

 「認知症になっても、地域で当たり前に暮らしたい」「できないことではなく、でき

ることを数えて暮らしたい」。当事者らのそんな気持ちをどうくむか、介護サービスを

提供する事業者も頭を悩ませる。できる力を発揮してもらおうと、若年性認知症の人が

子供食堂のスタッフとして働くデイサービスを開始したところもあり、評判になってい

る。(佐藤好美)

 当事者がアイデア

 埼玉県三芳町にあるデイサービスセンター「けやきの家」。デイサービスは介護保険

の利用者が日中を過ごす場所で、歌ったり、体操をしたりといった活動が一般的だ。だ

が、けやきの家が週1回行うデイサービスは、だいぶ趣が異なる。

 若年性認知症の利用者らはこの日、夕方から始まる「子供食堂」の準備を始める。子

供食堂は、地域の子供たちに無料や低額で食事、居場所を提供する活動で、全国に広が

っている。

 けやきの家では埼玉県のモデル事業として2年前にスタートし、同町の社会福祉協議

会が運営する。管理者の内城(ないじょう)一人さんは、「若い認知症の人には、高齢

者向けの体操や趣味の活動が合わず、来なくなってしまう人もいる。子供食堂の活動な

ら社会参加にもなり、人に貢献できる。自己肯定感が得られるのでは、と思って始めた

」と言う。

 この日は、若年性認知症の利用者5人のほか、高齢の利用者、ボランティアやスタッ

フなど計14人が準備に携わった。まずは、献立づくり。当事者がアイデアを出して決

めるのが基本だ。

 「おいなりさん?」

 「40人分だと1人3個で120個だけど、大丈夫?」

 「みんなでやれば大丈夫じゃない?」

 「この間のオムライスもおいしかったね」

 「じゃあ、次はオムライスね」

 「忘れなければね」

 わっと笑いがわき、楽しい雰囲気が広がる。献立は、おいなりさん、具だくさんのみ

そ汁、卵焼き、白玉団子に決まり、食材の買い出し後、みんなで料理に取り組んだ。

 人との関わりが効果

 狭山市の猪鼻(いのはな)秀俊さん(62)は3年前、若年性アルツハイマー型認知

症と診断された。この日は、白玉団子にあんを包んだ。「料理なんてしたことがなかっ

た。ここで教わったり、家で練習したり。楽しいし、ありがたいと思う」と言う。

 隣では、別の男性が卵焼きに取り組む。同じ病気の仲間同士だからこそ、気兼ねなく

話せることもある。

 「疲れたね」

 「いやいや、これは仕事ですからね。仕事は疲れるものだから」

 「そうか」

 認知症と診断されたとき、猪鼻さんは現役の営業マンだった。総務に異動させてもら

い、定年まで勤務。再雇用でさらに1年働いた。仕事を辞めた後の暮らしについて、妻

の伸代さん(57)は「社会と接点がなくなると病気が進むのでは、と不安とあせりが

あった。人と関わることが病気の進行を遅らせると聞いていたが、どうすればいいか分

からなかった」と振り返る。

 ある日、子供食堂のスタッフとして働くデイサービスがあると聞き、これだ、と思っ

た。「本人が働いて、他の人のお役に立ち、社会とつながっていられると思った」(伸

代さん)。

 サービス創出に知恵

 利用者には、子供たちとの接点も魅力。子供が来る時間になると、部屋の隅に卓球台

が用意された。学生時代に卓球選手だった若年性認知症の男性とのプレーを楽しみにや

ってくる子供がいるからだ。女性利用者もひときわ生き生きとする。元介護職の山方宮

子さん(65)は7年前に若年性認知症と診断された。生来の世話好きからか、子供が

来ると水を得た魚のよう。食事を運んだり、子供と剣玉に興じたり、くるくると働く。

 内城さんは「子供は純粋で、認知症があるとかないとかにこだわらない。そうすると

、本人たちも地域のおじさんやおばさんでいられる。女性は大抵、子供好きだから、自

然に交流が生まれる」と目を細める。

 けやきの家では、子供食堂の他にも、商店で品物を梱包(こんぽう)して賃金をもら

ったり、農作物を作って近隣に売ったり、利用者の希望や趣味を聞きながらサービス創

出に知恵を絞る。

 猪鼻さんは「認知症になって、好きだった車もやめた。苦しいときもあったけど、楽

しいこともたくさんある。子供に『おいしかった』と言われると、本当にやってよかっ

たと思う。これでいいと思っている」と話している。

                   ◇

 まずは当事者の声を聞く よりよい暮らしへ「本人ガイド」完成

 認知症と診断された人が、希望を持って生きられるよう、当事者の体験や知恵などを

記した「本人にとってのよりよい暮らしガイド(本人ガイド)」が完成した。厚生労働

省の研究事業で、作成に協力した「日本認知症本人ワーキンググループ(JDWG)」

は今月、東京都内で「一足先に認知症になった私たちからあなたへ」と題する公開イベ

ントを開催した。

 イベントで登壇したJDWG代表理事藤田和子さん(56)は、「私が診断された

11年前は、情報を探しても前向きなものがなかったが、同じように認知症とともに前

向きに生きる仲間と出会い、パワーをもらった。認知症とともに自分らしく生きていく

ことができるのだと、一人でも多くの人に伝えたい」と言う。

 ガイドは「町に出て、味方や仲間と出会おう」「できないことは割り切ろう、できる

ことを大事に」「やりたいことにチャレンジ! 楽しい日々を」などとアドバイス。旧

来の認知症のイメージにとらわれず、外に出て、自分の力を生かすように訴えている。

 そのためには、地域で当事者同士が体験や希望を語り合う「本人ミーティング」の開

催も重要。市区町村や介護事業者などがこうした会合を主催することで、当事者の視点

を生かした地域づくりにもつながるからだ。

 本人ガイドと、「本人ミーティング開催ガイドブック」は、厚生労働省のホームペー

ジ (http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunit

suite/bunya/0000167700.html)でダウンロードできる。