犯罪少年、再販を防ぎたいもの…?

     ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

 今朝はピリッと張り詰めたような空気に小鳥たちのさえずりも

なんだか、澄み渡ってピーチくぱーちく聞こえています。

平成から令和のカウントダウンが始まりはしたけれど

新たな受け止めにできるかといえばそれはベールの中でしかありません。

 平成期の少年事件として忘れることができない特異的な事件は

神戸連続殺傷事件はあまりにも悲惨で言葉を失う平静を語る事件でした。

 少年aは今は社会人として働いています。

 ラジオのすっぴんにおいて、たまたま寮美千子さんがゲスト出演

されていてこの度、奈良の少年刑務所の閉鎖にあたり

 作家である寮美千子さんがその刑務所で文章について

教えておられ、その時に刑務所の子供たちに

詩を通し表現することを教え子供たちが

日頃文章などとは無縁である中書きなぐられた詩の一片を

著書にまとめ社会に向け発表された一片を

番組で公表されていたものに触れ

この本との出会いに至りました。

 みんなみんなおぎゃーと生まれたときはその色合いは

真っ白のスタートであったはず!

 出会う人と関わる人の中でその人格の色は

限りなくグレーゾーンであったり明るいピンクであったりと様々に色づけられていきま

す。

 また新たな出会いを通し、限りなく黒に近いグレーの人格であっても

その人の出会いが子供たちの凍り付いた人格に寄り添うことで

紺色から、スカイブルーにと買われる

変革体験も成し遂げる現実だってある。

 罪深き子供のなんと透明感あふれる詩であろうかと

涙を誘われる内容もあります。

でも罪深さが、美化されるようであってはけっしてならない!

 少年たちの再犯率5年以内は

ざっくり言って21パーセントとか…?

 犯罪少年の出会いの不幸は親にあったり恵まれない環境が

犯罪に走る原動力ともなっていることも確か。

 その親たちも累々と同じような環境を受け入れた姿なのかもしれません。

 人は人により救われもしますが

人により破壊され、それが原因で犯罪者との仲間との出会いもあることでしょう…。

 犯罪と被害、双方の思いを致すとき

複雑な思いが入り混じった感想でしかなかった。

18年前、神戸市で起きた児童連続殺傷事件。

当時、小学6年の土師淳君ら2人の児童が殺害されました。

遺体の一部を中学校の校門に置くという犯行の残忍さや、犯人が当時14歳の少年だっ

たことが社会を震撼させました。

あれから18年。

その元少年によって書かれた今回の手記。

みずからの生い立ちや生々しい犯行時の様子、そのときの心境などが記されています。

元少年A”手記出版 憤る遺族

殺害された淳君の父親、土師守さんです。

土師さんのもとには5月の命日に合わせて、毎年、元少年から謝罪の手紙が届けられて

きました。

今年(2015年)届いた手紙から、土師さんは少年の変化を感じていました。

初めて、事件に至った経緯などが詳しく書かれていて、分量もこれまでの10倍ほどに

及んでいたといいます。

被害者遺族 土師守さん

「非常に長い手紙でしたし、彼なりに分析をして事件のことについて書いていたように

思いましたので、これでひとつの区切りにしようかと、そのときは思いました。」

しかし、それから僅か1か月後。

事前の連絡も全くない中で、土師さんは手記が出版されることを新聞の報道で知ったの

です。

被害者遺族 土師守さん

「殺人の状況を世間一般の興味本位で読む人に読ませるわけですから、そういうことを

考えるだけでも私にはつらいことになります。

事件のときに子どもを殺されて、命を奪われて、また今回も精神的に彼に殺されたのか

なと思っている。」

元少年A”手記出版 更生みつめた医師は

手記の出版は、元少年の更生にも深刻な影響を及ぼすと見ている人もいます。

関東医療少年院の院長として元少年の更生に関わった、精神科医の杉本研士さんです。

元少年の更生に関わった精神科医 杉本研士さん

「特別処遇チームというのがここにあって。」

男女2人の精神科医が親のように関わりながら取り組んだ更生教育。

その中で最も重点を置いたのは、事件について話し合い、被害者と遺族へのしょく罪の

意識を高めていくことでした。

6年に及ぶ教育で、杉本さんは少年の心の変化を確かに感じていたといいます。

元少年の更生に関わった精神科医 杉本研士さん

「(元少年が)入ってきた初めのうちは、怪獣がのたうち回ったみたいな物を作ってい

た。

これは少年が退院間際に作った土鍋なんですよ。

誰が見てもかわいらしい作品ですけど。

この子の内面のすごさ、すさまじい葛藤というのは治まっているなと。」

医療少年院で、しょく罪の意識を高めたと見ていた杉本さん。

元少年が遺族に伝えることなく手記の出版に踏み切ったことで、これまで積み重ねてき

たものが崩れてしまったと感じています。

元少年の更生に関わった精神科医 杉本研士さん

「乱暴なことをしたなというのがまず第一。

ご遺族の方が彼を信用しようと手を伸ばしたところを振り払われたのだから。

結果としてこれは失敗と言わざるを得ない。」

今回、杉本さんは手記を通して社会に出たあとの元少年の暮らしぶりを初めて知りまし

た。

2005年、元少年は保護観察期間を終え、1人で社会生活を始めました。

仕事や住まいを転々とする生活を繰り返した元少年

手記には、周囲にみずからの過去を明かすことのできない苦しみを記しています。

“ふとした拍子に、自分は何者で何をしてきた人間なのかを思い出すと、いきなり崖か

ら突き落とされたような気持ちになる。

こんな思いをするくらいなら少年院から出なければよかったと本気で思った。”

杉本さんは、元少年が思いを誰にも打ち明けられない中で手記の出版へと駆り立てられ

ていったのではないかと見ています。

元少年の更生に関わった精神科医 杉本研士さん

「これを書くことによって癒されようとした。

書いているうちに陶酔してきて、すごい作品だと思い込んだんだろう。

これだけ一生懸命書いたからには許されるんじゃないかみたいな一方的な甘え、要する

に判断が混乱している。

そういうふうにしか理解できない。」

元少年A” 手記出版の波紋

手記の出版を社会はどう受け止めたのか。

都内の大学では犯罪心理学の授業でも手記が取り上げられていました。

手記の出版に対する学生たちの意見は大きく分かれました。

実際に本を購入して読んだという学生は15人中5人。

学生

「今までこういった事件も雑誌、本、ニュースだったりで聞いているのですけど、本当

に当事者が何を思ったのかというのは、またとない機会ではないのかな。」

しかし、学生の大半は内容に興味があるものの、出版への抵抗感を抱いていました。

学生

「出版する意図についても、社会人としても理解ができない。」

学生

「遺族の方はどうなるのかなと。

ただの自己満足で出版をしたのでは。」

学生

「印税を加害者が全部もらっているようなら、すごいおかしいというか。」

さらにインターネットの中では、不買運動や出版の差し止めなどを求める厳しい批判も

広がっています。

こうした中、手記を閲覧する機会を制限しようという動きも出てきています。

被害者、土師淳君のお墓がある兵庫県明石市です。

発売から1週間後、市では市立図書館で手記を購入しないことを決めました。

市民の閲覧する権利を制限してでも遺族感情に配慮すべきだと考えたのです。