ファナックの減益が語る未来図!

     ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

 

太陽いっぱいの日差しの中

強風が暴れまくっています。

 不安要因いっぱいの令和野船出…?

 1990年くらいまではブラックマンデイなどを体験しながらも

わが産業大国はけん引役としての最盛期でもあったような気がします。

資源力もなく、戦後のあのゼロからの出発の

昭和エネルギーはまるで幻と化してしまっています。

世界的にも有料核のファナックのあの鈍化には

驚くしかない。

 政府が人工対策としての労働不足の対策に目をつぶってきた政策が

これからの産業界にもボディブローのように効いてきて

消費減少かとともに代表格の企業の縮小そして統合と

厳しい時代の到来が垣間見えても来ます。

 産業の低迷は社会保障にも跳ね返り

国の便りはもはや消費税しかない現実の覚悟もいるのでしょうか?

 限界世代が75歳を迎える青写真は描きようもない政府対策…

このような危機的時代を、乗り越える政策の布石は何も昂じられてはいません。

 これからは個人にゆだねられるライフスタイルの覚悟を

ファナックが教えてくれているような気がしています。

ファナックには中国経済の減速という逆風が吹きつけた。17年3月期第1四半期(4~6月期)の連結決算は惨敗だった。売上高は前年同期比35%減の1275億円、営業利益は43%減の419億円、純利益は40%減の302億円と大きく落ち込んだ。

 部門別売上高はファクトリー・オートメーション(FA)部門が前年同期比22%減の407億円、ロボット部門が7%減の421億円、ロボマシン部門が67%減の263億円、サービス部門が6%減の185億円。受注高は22%減の1408億円にとどまった。

 FA部門は工作機械の頭脳にあたるNC(数値制御)装置が低迷した。ロボット部門は自動車向けの多関節ロボットが主力。欧米は設備投資の谷間となったが中国が好調で、国内も自動車産業向けが堅調に推移したため落ち込みは小幅だった。

 ロボマシン部門の振幅が最も大きかった。小型マニシングセンター(切削加工機)「ロボドリル」は、スマートフォンスマホ)向けの需要が激減した。ロボドリルはスマホ時代に急成長したが、スマホ需要の変動の影響をモロに受ける。ロボマシンの売り上げの9割は中国などアジア向けだ。

 地域別売上高を見ると、中国を主力とするアジアが前年同期の1064億円から490億円へと54%減った。

 17年3月期(通期)の連結業績予想は、第1四半期の決算がさんざんだったのに上方修正した。1173億円(前年比46%減)とみていた営業利益を1341億円(同38%減)に引き上げた。中国でNC装置の一時的需要が発生したことが理由だ。しかし、この予想が妥当かどうかは、第2四半期(7~9月期)以降の数字をみるまで判断できない。

 通期の売上高は18%減の5088億円、純利益は35%減の1033億円を見込む。15年3月期は売上高7297億円、営業利益2978億円、純利益2075億円を上げていた。しかし、中国経済が大きく減速しており、業績が好転する兆しは今のところ見えてこない。

失速で世襲断念

 ファナックは工作機械の頭脳部分のNC装置のシェアで世界トップであることを武器に、日本一の高収益を誇ってきた。売上高営業利益率は常時40%以上を叩き出していた。ところが、16年4~6月期のそれは32.8%。それでも「営業利益率15%以上」というのが世界の超優良企業の条件だから、ファナックはそれをはるかに上回っているわけだ。それでも、かつての高収益体質に陰りが出ていることは間違いない。

   東洋経済からの引用。

優等生ファナック、「営業益半減」の衝撃度 -

「当面厳しい状況が続くだろう」

実質創業者の息子・稲葉善治会長からCEO(最高経営責任者)の座を4月に譲り受けたばかりのファナック・山口賢治社長は4月24日、山梨県忍野村の本社で開かれた決算説明会でそう語った。

2020年3月期の営業利益は「半減」

工作機械の動作を制御するNC(数値制御)装置で世界シェアトップ、産業用ロボットメーカー世界4強の一角でもあるファナックが2019年3月期決算を発表した。

売上高は6356億円(前期比12.5%減)、営業利益は1633億円(同28.9%減)と、おおむね直近の会社予想どおりに着地。前期に”バカ売れ”したiPhone製造向け小型工作機械の特需が消滅し、米中貿易摩擦の影響による中国経済の停滞も重なった。

それ以上に注目を集めたのが今2020年3月期の業績予想である。売上高は5369億円(前期比15.5%減)、営業利益は757億円(前期比53.6%減)と2年連続の減収減益予想で、営業利益は半減するという衝撃的な数字だ。この予想による営業利益率は14%。ファナックの営業利益率が20%を割り込むのは、1994年3月期以来、実に26年ぶりのことだ。

FA(工場自動化)業界では、2月期決算の産業用ロボット・モーター大手の安川電機と、11月期決算の中堅機械メーカー・不二越が、同業他社より半月程度早く決算を発表する。すでに発表された安川電機の2020年2月期の業績予想は、通期こそ減収減益だが、下期は前年同期比で38%の営業増益を見込んでいる。不二越も2019年11月期に前年比11%増の営業増益を見込んでおり、FA業界の底打ち観測が広がっていた。

市場関係者にとってファナックの業績予想は、FA業界底打ちの「最終確認」となるはずだったが、その期待はもろくも崩れ去った。ファナックに何が起きたのか。

のしかかる設備投資の償却負担

業績予想で目を引くのが、費用負担の重さだ。今期の利益が圧迫される要因として、山口社長は「減価償却費」「人件費」「研究開発費」の増加を挙げた。

ファナックはここ数年間、毎年1000億円規模の設備投資を続けてきた。「受注、売上高に関しては残念ながら厳しい状況が続く。ただ、将来に向けた設備投資は継続する」(稲葉会長)。足元の苦境が終わって好況が訪れたときに需要を最大限刈り取る戦略だ。

人件費負担も大きい。富士山麓に大工場群を構え、世俗から遮断された印象のファナックにも「働き方改革」の波は押し寄せている。「働き方改革を踏まえた労働時間の短縮で、人員は多めに採用した」(山口社長)。

近年注力している工場のIoTデータプラットフォーム「フィールドシステム」の強化に向けて、中途を含めたソフトウェア人材も増強している。当然、研究開発費も膨らんでいる。

また、アナリストからは、下半期の売り上げ予想の弱さも指摘された。FA業界では2019年下半期に中国市場や半導体関連市場が一斉に動き出すという見方が多い。にもかかわらず、ファナックの下半期の売上高は上半期に比べ1%しか伸びない。山口社長は「(下半期に)伸びる可能性はあるけれど、見通しに反映できるほどの確証は持ち合わせていない」と、政治リスクに左右される中国市場へ楽観的な業界と対照的に慎重な姿勢を見せた。

カギを握るのが欧州市場の開拓だ。欧州のFA市場は、ドイツを中心とする地場メーカーが席巻している。稲葉会長は年始の賀詞交換会で「幸か不幸か、(欧州は)われわれは弱い地域なので切り開いていく。私も今年は(欧州に)何回も行かなければならないと思う」と市場開拓に積極的な姿勢を見せていた。

というのも、ドイツの自動車工場向けFA市場で、おひざ元・ドイツの産業用ロボットメーカー、KUKA(クカ)がシェアを落としているという。理由は、中国の家電メーカー・美的集団にクカが買収されたからだ。あるFA企業大手の幹部は「ドイツの自動車メーカーたちは中国の企業に技術が流出することをいやがってクカから離れつつある。そこに食い込もうと、ファナック安川電機が躍起になっている」と語る。

競争環境が変わった欧州ロボット市場でのシェア拡大がファナック復調のカギとなりそうだ。

為替は1ドル100円を想定、保守的な業績予想

実はファナックは従前から期初の業績予想が保守的なことで有名だ。米中貿易摩擦の影響で各社が下方修正を余儀なくされた前2019年3月期も、ファナックは期初予想を若干上回る数字で終えた。

今期も、想定為替レートを1ドル=100円(期中平均)とし、1ドル=110円前後で推移する足元の為替レートより円高の前提を置いている。山口社長自身、「一般的に堅い見通しの会社と言われている」と決算説明会で語ってアナリストらの笑いを誘った。

はたして本当にファナックは屈辱の営業利益率10%台に沈むのか。まずは劣勢の欧州開拓を進め、中国市場の回復を座して待つ厳しい1年となりそうだ。

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