視界ゼロのミコばあちゃんのつぶやき。

     ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのミコばあちゃんです

今日のお天気はどうかしら。

太陽が待たれる寒さです。

 今年も、あせらず、急がずそれなりに、今日という日を白いページだけには

したくはないとは思ってはおりますが、果たしてどうなりますことやら。

 自分のことも不安でいっぱいではありますが、近頃では、先天性の視覚障碍者

非常に少なくなって来ているともいわれております。

 まだ就労の必要性のあるお方の中途失明者におかれましては

自らの生涯を受け入れ、なお経済の心配も取り組む必要性がありながら

その門戸といえば、限定的で、就労者は少なく、なんと7割もが無職者として

悶々とした日々を余儀なくされている現状

どうにかならないものかと思えてしまう。

 視覚障碍者は、重度化しており、生活の確立においても万全とはいいがたく

サポートがなければ、移動手段にも困難をきたしてもいる。

またもう学校であんま、梁などのコースを選択したとしても

現実はあまりにも厳しい。

 ミコばあちゃんは厚生年金のお世話にあずかっていて

もう、一仕事終えることのできた年代としても

これからの視覚障碍者の将来が気がかりでならない。

何か目標をもって生きることは、生あるものであればだれでもが獲得したいと思うことは自然の

姿であろう。高齢者であっても、何もしない日々はどうであろう。

お家で一人遊びなどしていたらどうなるのだろうと、案じられてしようがない。

    視覚障碍者の就職に関する豆知識の引用文です。視覚障害者の就労支援

.視覚障害者支援センターを中心とした就労支援について.

...−...青山祥一指導教官塩田咲子

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序章

わが国では視覚障害者の職業といえば、江戸時代の保護政策以降あんま.マッサージ.指圧、鍼、

灸の三療業で定着している。現在においてもなお、好むと好まざるとにかかわらず視覚障害者は

、三療業を職業として選ばなければならない状況にあり、職業選択の自由がないということは

大きな問題である。また、他の障害者よりも依然低い雇用のままで、わが国の障害者雇用シス

テムの中で取り残されている。さらに三療業に従事しても低所得や晴眼者の進出によって危機

的な状況に陥っている。私は、これまでの実践を通して「なぜ三療以外の職業に就職できない

のか」、「なぜ治療院を開業してもうまく経営できないのか」、「なぜ病院に就職できてもすぐに

離職してしまうのか」、「なぜ職安経由で求人がないのか」、「どうして大学進学してもその先は

保障されず数年後にはまた盲学校の理療科に入学するのか」、「なぜ普通科卒業生のほとんどが

専攻科.理療科、保健理療科.に進学しなければならないのか」、「なぜ資格が取得できないのか」

、「なぜ全盲生徒は、三療か福祉施設か」などの多くの問題と向き合ってきた。

その問題解決を図るために、研究目的として以下の五項目をあげる。第一に、視覚障害者の就業

の現状を明らかにすること。第二に、三療業の現状を把握し、さまざまな問題点や課題を明ら

かにすること。第三に、盲学校教育に関わる問題および就労支援システムの現状から課題を考

察し、実現可能な施策を探ること。第四に、具体的な施策として、教育支援だけでなく就業支

援.生活支援を含めた盲学校の「視覚障害者支援センター化構想」を提言すること。第五として

、「視覚障害者 ...

青山祥一

支援センター」.盲学校.を中心とする「視覚障害者支援ネットワーク」について提言することで

ある。

研究方法として、労働省身体障害者実態調査」をはじめとする各種調査資料等の分析や独自の

調査として、「理療科教員対象.盲学校生徒の施術力に関する調査」.「群馬県立盲学校生徒の専攻

科進学についてのアンケート調査」.「卒業後の予後指導.追指導.調査」を実施するとともに、盲

学校教員かつ進路指導担当教員としての教育実践から浮かび上がった問題を考察し課題や方策

を明らかにする。

.視覚障害者の就業の現状

視覚障害者の就業の現状は、労働省身体障害者実態調査.....年度.」.「障害者の雇用に関する

調査.....年度.」から、視覚障害者は、重度障害者が多く.就業率が低い。.現在でも三療業が

中心である。.自営業主.三療業の治療院.の割合が高く、一般常雇者.一般雇用者.の割合が低い

という特徴が指摘できる。

盲学校卒業生の就職状況については、全国盲学校長会「平成..年度卒業生の進路実態調査」や

全国盲学校普通教育連絡協議会「平成..年度高等部普通科卒業生の進路」によると、.就職先は

三療業である。.普通科卒業の段階でも専攻科進学.三療.に頼らなければいけない状況が浮かび

上がる。

大学卒業者の就職状況は、大学進学者すべての卒業後の就職後の実態はつかめないが全国の盲学

校からの大学進学者の半数ちかくを占めている筑波大学附属盲学校の資料「筑波大学附属盲学

校高等部普通科卒業者の大学.短期大学へ進学後の進路.就職.状況..........年.高等部普通科

卒業年次.」から分析すると、三療関係への進路変更が.....を占めている。このことは、大学

で専門知識を身につけ視覚障害者の新しい職域にチャレンジしたがかなわず、その結果就職は

三療の途しかないと進路変更したことを意味している。

中途視覚障害者の雇用の現状については、雇用の継続が難しいということから退社を余儀なくさ

れ、結局は三療業しかないということで盲学校や視力障害センター等に入学している。

.三療業の現状と課題.三療業の諸問題.

...国家試験.厚生労働大臣免許.にかかわる問題

これまで..回の国家試験が実施され、その平均合格率は、あんま.マッサージ.指圧師は、視覚

障害者が.....、晴眼者が.....であり、鍼師は、.....、.....、灸師は、.....、.....である

視覚障害者の合格率の低さの要因は、晴眼者と比べて教育年限の差である。このことは就職

後の差別にもつながり、あんま.マッサージ師.指圧師の地位の低さ、給与の低さにもつな ...

視覚障害者の就労支援

がっている。合格率の低下により三療の免許をもてない大量の盲学校卒業生を生み出している。

そのために不合格者対策が緊急の課題である。また国家試験が学科のみになり、盲学校の職業

教育も学科重視の傾向となり、その結果、施術力.臨床力.の不足が「理療科教員対象.盲学校生

徒の施術力に関する調査」からも明らかで大きな課題である。

...三療業社会の閉鎖性

健常者に与える視覚障害者の三療業のイメージは、視覚障害者やこれまでの社会構造が閉鎖的.

保守的社会を作り出してきたことに一因がある。三療業従事者.とくに開業者.は、視覚障害

内のネットワークの範囲にとどまっていることが多く、....生活の質.の課題が大きい。

...晴眼者の進出

厚生労働省「衛生行政業務報告」.....年度現在.によると、視覚障害者のあんま.マッサージ.指

圧師の人数と割合は、......人....................、鍼師.......、灸師.......である。鍼

灸専門学校の新設.定員増員により晴眼者の進出が続くので三療業は、完全に視覚障害者の安定

した職業とはいえない。晴眼者は、さまざまな職業から三療業を選択しているため意識が高く、

高い経営力につながっている。視覚障害者は、「職業選択ができない。意識が低い。経営力に欠

ける。障害年金をあてにする。」という構図である。このことは、「専攻科進学についてのアン

ケート調査.........」からも明らかである。

...「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律」第..条問題

第..条は、視覚障害者の保護条文で、晴眼者のあんま.マッサージ.指圧師が多く増えないよう

に学校の数を規制している。晴眼者の立場から見ると、職業選択の自由が制限されていることに

なる。視覚障害者は、保護政策に頼らなくとも、いっそうの専門性を高め施術力.経済力.経営

力を獲得することが必要である。そして、行政側は「障害者の雇用の促進等に関する法律」を改

正する必要がある。従来の法定雇用率のアップだけでは視覚障害者の就業の改善は期待できな

い。障害種別雇用率の採用を実施し視覚障害者の就業.生活の安定を図る必要がある。

...無資格者問題

無資格者.整体師.カイロプラティック等.は、約.万人にいるといわれている。あんま.マッサー

ジ.指圧師については、.年間の養成期間の教育を受け国家試験に合格しなければならないのに

対して、カイロプラティックや整体師については、短期間の講習を受講することによって資格が

与えられている。無資格者への対策が課題である。 ...

青山祥一

...職種別の現状と課題

.理療科教員.視覚障害者のエリートとされている理療科教員の資質低下が問題となっている。

他の校種.教科の教員と比べて研修機会も少なく研修機会の確保が課題である。

.開業.全国盲学校長会「平成..年度卒業生の進路実態調査」からも開業者の特徴は、全盲で病

院等へ就職が難しい者、..歳以上の中途視覚障害者である。「卒業後の予後指導.追指導.調査..

......」からも低収入が明らかとなる。低収入者の課題として、施術力不足、自立意識.職業意

識の希薄、経営力に欠ける、障害基礎年金.年金等級.級月......円、年.........円.に頼って

いることがあげられる。

.治療院.サウナ含む.勤務.「関東甲信越地区盲学校.養成施設進路指導協議会実態調査.平成..年

度卒業生.」からも拘束時間を含めた勤務時間は長く、その割には収入が特別高くもない。

.病院.診療所勤務.....年の「理学療法士法及び作業療法士法」成立にともなう...理学療法士.

の進出により病院マッサージ師としての既得権を奪われていった。現在は、不況や診療点数の改

正もあって求人は少ない。また、全盲.点字使用者にとって就職が困難な状況になっている。

.ヘルスキーパー.就職者も年々増加してきたが、最近では不況により伸び悩む状況である。日

本理療科教員連盟「ヘルスキーパーに関する調査......」から、首都圏での雇用が中心であり

、重度障害者が多く、嘱託扱いが多いという特徴がある。

.特別養護老人ホーム勤務.シルバーヘルスキーパー..群馬県では、小規模老人ホームが多いた

め常勤雇用は少ない。

...三療師の新職域への期待

まず介護保険法で定められた保険給付以外の独自のサービス事業を実施する方法も考えられる。

老人保健福祉施設等の魅力ある施設作りにマッサージ.鍼.灸が提供されることも期待できる。

次に、ケアマネージャー.介護支援専門員.への期待である。ケアマネージャー資格取得後は、

治療院を経営しながら同じ場所で居宅介護支援事業所として展開できることになる。しかし、盲

学校等では、まだケアマネージャーを視野にいれた取り組みが行われていない。

.就労支援システムの現状と課題

公共職業安定所が盲学校に職業紹介業務を分担させるというシステムは、公共職業安定所の基礎

の強化を図るというよりは、障害者雇用の業務を盲学校に依存させてしまう体質をつくりあげ

た。

同様に職場開拓、フォローアップについても学校任せである。また公共職業安定所における視覚

障害者の有効求職者の割合は、最も低い.....「平成..年度群馬労働局職業対策課資料」による

と....人中、視覚障害者..人.である。 ...

視覚障害者の就労支援

群馬障害者職業センターの主要.事業についても、「平成..年度群馬障害者職業センター主要業

務の実施状況」によると、職業準備訓練利用者..人のうち視覚障害者.、職域開発援助事業利用

者..人のうち視覚障害者.、職業....講習利用者..人のうち、視覚障害者.人である。

群馬西部地区障害者就業.生活支援センターについても、「平成..年度実績報告資料」によると、

就業相談登録者..人のうち視覚障害者.、生活相談登録者..人のうち視覚障害者.である。

以上のように、視覚障害者の就労支援は、現在の公共職業安定所.障害者職業センターを中心と

する職業リハビリテーションでは不十分であり、そのシステムから除外的な状況になっている

。また厚生労働省が提唱する障害者就業.生活支援センターについては、対象者が知的障害者

精神障害者中心となっているために、ここでも視覚障害者はその支援システムから除外的状況に

なっている。視覚障害者にとっては、そのシステムは機能していないのである。これは労働行

政とリンクされていない状況を示している。理由は、三療業の存在である。歴史的に盲学校が

三療業に関する独自の就職ルート.進路担当者による職場開拓、卒業生のネットワークの活用等

.を築き上げてきたからである。ゆえに、視覚障害者の就労支援は、盲学校を土台として、盲学

校を変革.解体して視覚障害者支援センターを構想、そのセンターが中心となり就労支援システ

ム、ネットワークを構築していかなければならない。

.視覚障害者支援センター構想

視覚障害者の就労問題をはじめとするさまざまな問題を考えたとき、盲学校という教育支援だけ

では到底解決することはできない。教育支援に就業支援や生活支援を含めた視覚障害者支援セ

ンターを構築することが解決につながっていくと考える.支援内容については次頁.。

視覚障害者支援センターは、視覚障害者の就労支援に関わる労働、教育、福祉、保健.医療など

の個々の関係機関の支援機能を、支援を必要としている視覚障害者の抱えている問題やニーズ

に応じて調整し、統合して提供するコーディネート機関として、就労支援システムの中核をな

すものと位置付けられる。現在の就労支援についてのネットワークは、公共職業安定所が中心

の障害者雇用連絡会議、盲学校関係では、関東甲信越地区盲学校養成施設.進路指導協議会があ

り、実態調査の実施や県外への就職先の紹介.職場開拓等連携を図っている。他には、群馬県

養護学校進路指導部会、群馬県高等学校教育研究会進路指導部会障害児教育委員会太田市

教育.福祉関係者会議がある。これらの連携をいっそう生かすとともに、従来の就労支援システ

ムにおいて除外的な状況になっている視覚障害者のために、視覚障害者支援センター.盲学校.

が中心となって、視覚障害者の就業支援.生活支援が円滑に行われるようにすることを目的とす

視覚障害者就労支援ネットワークを結成する必要がある。