学びを求めている人にこそきょういくのてを??

     ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのミコばあちゃんです。

人の将来は誕生の環境だけで多くの将来の方向性は運命づけられているようにも思う。

家族の環境も子供にはどうにもしようがない定めとして受容するしかない。

下記のような男性にこそ、国費が使われ教育句を受ける受け皿であってほしいもの。

あまりにも悲しすぎる。

動物の世界でもまれとしか言いようがない。

電気技師を目指してこれからの歩みに期待しております。

    東洋経済より。

母親に「彼氏」ができるのが許せなかった 「感電自殺」を図った20歳男性の絶望と貧困

高校生のときに感電自殺を図った

こちら

高校生のとき、自殺することばかり考えていた。ある日、電気コードの中の銅線を露出させて左

胸と背中に貼り付けた。睡眠薬を飲む。タイマーで電気が流れる時間を設定する。コンセント

にコードを差し込み、目を閉じた――。目覚めたときに見たのは、慌てふためく母親の姿だっ

た。

このとき、もともと折り合いの悪かった母親から「あんたとはもう一緒に暮らせない」と言われ

た。両親の離婚後、もう何年も会っていない父親が騒動を知って母親に送ってきたメールには

「おカネが必要ならいくらでも払います。だからこれ以上、かかわらないでほしい」との旨が

書かれていたという。

タカヒロさん(20歳、仮名)は当時の心境について「それまでは母親も父親も家族だと思って

いました。だから、どこかに期待する気持ちがあったんです」と振り返る。しかし、自殺未遂

をきっかけに、両親に愛情や評価、思いやりを求めても無駄であることがわかった。期待すれ

ば裏切られる。だから、期待することをやめた。皮肉にもこれを境に自殺願望は急速に収まっ

た。

両親は物心ついたころから不仲で、離婚後、タカヒロさんは母親に引き取られた。母親は派遣社

員。目に見えて生活が苦しくなることはなかったが、やむをえず外食をしたときなど彼女は注

文せずに食費を節約していたことを、幼いながらに気づいていた。父親から養育費が支払われ

ていたかどうかは、知らないという。

母親の途切れることのない男性関係

母親との関係がこじれたきっかけは、タカヒロさんが小学校高学年のころ。母親と付き合ってい

た男性との間に子どもができたことだった。寝耳の水の出来事に「母親は仕事で忙しいんだと

思っていました。だから、僕は独りで留守番をして、我慢して冷凍食品を食べていた。それな

のに、あの人は外でそういうことをしていたんだ」と思ったという。

しばらくして女の子が生まれた。しかし、母親は再婚しなかった。彼女によると、相手の男性が

連れ子であるタカヒロさんの存在を煙たがったのだという。1度、母親と口げんかをしたとき、

「妹に父親ができなかったのは、あんたのせいだ」となじられた。

その後もタカヒロさんを傷つけ続けたのは、母親の途切れることのない男性関係だった。しかし

、男の子がそんな感情をうまく言葉にすることもできない。反抗的な態度や不登校を繰り返す

息子に対し、母親はベルトで打ちすえたり、包丁を突き付けたり、部屋に閉じ込めて何日も食

べ物を与えないといった虐待で応じた。

歪んでいく親子の関係について、タカヒロさんは「僕が理由を言わないから、母親も僕の本当の

気持ちはわからなかったと思います。どこまでも平行線でした」と語る。

母親は雇い止めに遭うことはなかったようだが、生活に余裕はなかった。タカヒロさんが高校に

入ってからは、通学費と昼食代は自分で工面することに。また、平日は妹を保育園に迎えに行

くことや、掃除や洗濯などの家事を手伝うことも彼の仕事になった。妹はかわいかったが、こ

れでは部活もできない。学校が遠方で1カ月の定期代が1万円近くかかったこともあり、週末は

バイト漬けにならざるをえなかった。何よりも洗濯物を取り込むとき、母親の下着が派手になる

たび、また「彼氏」ができたのだとわかることが、タカヒロさんの気持ちを逆なでした。学校

の成績は、教師から大学は推薦で行けると太鼓判を押されるほどだったが、しだいに休みがち

になっていったという。

このころ、母親と妹、その時々の「彼氏」と3人で出掛けることが増えた。悪気のない妹から3

人で遊びに行ったときの話を聞かされるのはつらかった。また、家に出入りするようになった

「彼氏」の1人はタカヒロさんをのけ者にしておきながら、「どうして学校に行かないの?」と

諭してきたという。

「なんで俺、ここにいるんだろう?」「俺、ここにいてもいなくても同じじゃね?」

疎外感が募った。直接の引き金が何だったのか、今となってはもうわからない。以前から、首つ

りのためのロープや睡眠薬を買ったりしていた中で、ついに感電による自殺を図ったのだ。自

殺が失敗した原因について、タカヒロさんはどこか他人事のように「銅線の貼り付け方が悪く

て、電気抵抗が大きすぎたんだと思います」と分析する。

自殺未遂後は、行政の福祉担当者らが間に入り、タカヒロさんは独り暮らしをすることになった

。条件は、学費は母親が負担し、生活費は自分で稼ぐこと。家族に何かを期待することをあき

らめ、母親と距離を取ったことで精神的には幾分落ち着いたが、今度は貧しさとの闘いが始ま

った。

学費が払われていない

新たな住まいは家賃4万円のシェアハウス。勉強とアルバイトに追われる日々はただでさえ過酷

だったのに、半年ほど経った頃、担任の教師から「学費が払われていない」と告げられた。嫌

がらせなのか、本当に家計が苦しかったのか――。母親と直接話をしていないので、本当のと

ころはわからない。仲介役を期待した教師は「これは先生とお前じゃなくて、お前とお母さん

の問題だから」と言うばかりで頼りにはならなかったという。

タカヒロさんはやむなく留年。その後は生活費に加えて学費も稼がなくてはならなくなり、飲食

店や日雇派遣など多いときで3つの仕事を掛け持ちした。家賃を払えなくなりそうな月は食事を

1日1回に減らし、白米にしょうゆをかけてしのいだ。

どう頑張っても、卒業できる気がしない――。そう言って学校側に相談しても、中退か、新たに

諸費用がかかる通信制への編入を提案されるだけ。転機となったのは、行政側の担当者から「

高認高等学校卒業程度認定試験)を受けてみれば」と勧められたことだった。迷った末、昨

夏に高校を中退。この担当者が高認用の参考書を貸してくれたこともあり、さいわい、試験は

一発で合格した。

しかし、日々の貧困は待ってはくれない。最近は仕事を掛け持ちすることはなくなったが、アル

バイト先はどこも「ブラック企業」ばかりだという。

今はネットカフェで働いている。時給は地域の最低賃金と同水準。毎月の労働時間は約200時間

に上るうえ、10回以上の夜勤をこなしても、手取りは13万〜15万円にしかならない。タカヒロ

さんが写真に撮ってきたタイムカードを見ると、30時間近く連続で働いている日もある。社会

保険などの加入もなし。休みは週1。忙しさのあまり、ここで働き始めてから、体重が10キログ

ラム近く減った。

タカヒロさんによると、給料が安いのは、時間外手当がついていないからだという。1度、社員

におかしいのではないかと尋ねたところ、「時間外手当は時給に含まれている」と説明された

。彼は淡々と「正社員なのに、こっちが知らないと思ってウソばっかりつくんですよ。別にい

いですけど。辞めるときにあらためて会社に言うか、労基署に行くかしますから」と語る。タ

イムカードの写真を抑えたのはいざというときに証拠として使うためだ。

タカヒロさんはアルバイト仲間の大学生に対しても手厳しい。「アルバイトでも仕事は仕事なの

に、“ホウレンソウ”もろくにできないやつが多い。そのくせ、自分勝手なシフトばかり要求

してくる。大学なんて全然、行きたいと思いませんね」。

しばらくはアルバイトでおカネを貯め、後々は高校での専門を生かし、電気工事士の資格を取る

つもりだ。

両親にも、学校にも、政治にも期待はしない

「資格さえあれば、正社員として採用してもらえる自信があります。就職できないという人がい

るけど、今の時代、企業がどういう人を採用したいと思っているか、わかっていないんじゃな

いか。何でもかんでも人のせいにしちゃいけないと思います。

政治のせい??関係ないですよ。特に期待することもないから、(10月に行われた)選挙にも行

きませんでした。っていうか、(連日出勤のため黒い印字で埋まっている)この真っ黒なタイム

カード、見てくださいよ。いつ投票に行けっていうんですか」

冷静な語り口に時々、乾いた笑い声が混じる。高校生のときから自立を強いられたタカヒロさん

は確かに賢く、たくましい。そんな若者に、両親にも、学校にも、政治にも期待はしないと言

わせる。そういう社会に私たちは生きている。

タカヒロさんに話を聞いたのは週末のファミリーレストラン。家族連れなどでにぎわう店内で一

瞬シャツをはだけて、感電自殺を図ったときにできた傷あとを見せてくれた。左胸あたりに火

傷のような丸いあとがある。さらに、右手の親指を除く指には母親が突き付けてきた包丁を握

ったときにできたという、一直線の傷あとがあった。

最近、ようやく戻り始めた体重はまだ50キログラムに届かない。50キログラムを超えないと、

「唯一の楽しみである献血(400ミリリットル)ができないから困る」と笑う。自殺願望は完全

になくなったわけではない。献血はボランティアでもあるが、自殺衝動を抑えるための手段でも

あるという。

たそがれ時。これから夜勤だというタカヒロさんは、繁華街の雑踏へと消えていった。パーカー

に両手を突っ込んだ華奢な後ろ姿。彼がついこの間、20歳を迎えたばかりの若者であることを

思った。

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