非国民の子、作家「林えいだい」、
ご機嫌いかがでしょうか。 視界ゼロのミコばあちゃんです。
西日本新聞は、作家「林栄大」の逝去に当たり
その知られざる功績を、多くの紙面を割いて記事にしている。
林さんのお父さんは神主であったが九州、山口から逃れた韓国の
炭鉱労働者をかくまい特高警察の拷問の末命を落とされたと言う。
戦前戦中にあっては、わが命の保身に懸命になるのが当たり前の時代
このようなお優しいお気持ちと命を引き換えにされたお方もおられたことに驚きます。
神主を親に持つ作家の林さんは、たちまち、
非国民としての扱いの暮らしを余儀なくされることになる。
生涯を筑豊作家として世の脚光を浴びることの少ない作品ともいえる
国家に振り回され、疲弊しきった民の側の歴史的背景を取材を通し
訴え続けた根底は、父の無残な詩であったと思われる。
今の世にあって、このような生涯を過ごされたお方を知ることだけで
豊かな気持ちにさせていただけます。
記録映画 (あがらう)として昨年完成しているようです。
「非国民」の子
2017/9/7
九州のブロック紙、西日本新聞はその人をしのび、1ページの半分以上を割いた。先日他界した
筑豊の記録作家、林えいだいさん。記者が評伝に書いている。図書館以外の本棚では林さんの
著作を見掛けた覚えがない、と
さもあろう。九州や山口の炭鉱で労働を強いられた朝鮮人、公害、特攻隊員や風船爆弾など取材
テーマはどれも重い。売れ筋には程遠かった。国家に振り回され、虐げられた民の側にばかり
、なぜ目を向け続けたのか
林さんを追い、昨年公開された記録映画「抗(あらが)い」で本人が語っている。「私は、非国
民の子どもなんです」。神主の父は炭鉱から逃げ出した朝鮮人をかくまい、特高警察の拷問の
末、息絶えた。その無念が、歴史の闇を掘り起こす作品の原点という
聞き取りと体験取材にこだわった。ネット検索や文字情報に頼る人間からすれば、無駄が多く泥
くさい。明治の足尾鉱毒事件を追った際は、政府への請願に被害農民が上京した約80キロの
道をたどり、心情に迫っている
「抗い」のホームページに肉筆が残る。<歴史の教訓に学ばない民族は結局は自滅の道を歩むし
かない>。幻となった次作は芸南の毒ガス島、大久野島が舞台だったと聞く。
中国新聞より。