値上げに強くありたいもの…

  ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

おはようございます。

風雨の連日となっています。

雨風が防げるだけでも感謝の古民家です。

まだ 田んぼには水が張られていません。

昔は 水登板もいたのでしょうが…

あちこちで値上げラッシュについてもいけない経済です。

特に食料品は答えます。

パソコンも 贅沢なのかもしれません。

菓子パンはもはや値上げの真っ只中です。

 何か月前には70円で売られていたアジフライは 今では170円にもなってもいます。

」の価格は実際何円上がったか 田中 宏昌

原材料価格や物流費の高騰を受け、食品・サービスなど幅広い分野で値上げの動きが広

がっています。

外国為替市場では約20年ぶりの円安水準となり、円安が家計をさらに圧迫する可能性も

色濃くなってきました。輸入品の価格上昇によって、食品や雑貨をはじめとした生活必

需品の一層の値上がりが懸念されているからです。

大手スーパーのイオンや西友は、自社のプライベート・ブランド(PB)の食料品や日用

品の値上げを6月30日まではしないと宣言。値上げトレンドになんとか抗いたいという思

いが読み取れますが、いずれも我慢比べとなりそうです。

実際に、店頭の販売価格はどのように変化しているのでしょうか。全国のスーパー、コ

ンビニ、ドラッグストアなど、約6000店舗の販売動向を追っている「インテージSRI+」

からデータで見ていきましょう。

キャノーラ油は151%の値上がり

激しい値上げが起きていたのは、食用油関連の商品です。2021年に大手メーカー各社が4

度の値上げを行ったこともあり、【図表1】をみると昨年6月以降の店頭販売価格は大幅

な値上がりが続いていることがわかります(赤文字部分)。キャノーラ油は中でも値上

がり幅が大きくなっており、昨秋からは前年同月比で120%以上、今年3月には同151%まで

急騰しています。

サラダ油も昨年9月~12月は前年同月比120%以上になり、足元でも高止まりの状態が続い

ています。原材料に油を多く使用しているマヨネーズは値上がりが認められた昨年7月か

らさらに10%ほど、マーガリンも昨年10月から5%以上高い状態が続いており、食用油高騰

の影響が強く反映された状況になっています。

(外部配信先ではグラフや図などの画像を全部閲覧できないことがあります。その際は

東洋経済オンライン内でお読みください)

輸入小麦の価格も高騰しています。小麦は国内消費量の90%近くを輸入に頼っているこ

とから、長らく安定した価格が続いていました。しかし、今年に入ってから値上がり感

が顕著になってきました。

【図表2】をみてみると、2018年から2021年の半ばまでは、1斤あたりの価格が133~134

円と大きな変動はありませんでした。それが2022年1月には141円、2月以降は144円と、

徐々に値上がりの様相をみせています。

小麦粉の価格も、今年4月には前年比で107%となっています(図表1)。小麦粉に関して

は、3月9日に農林水産省が政府売り渡し価格を改定し、輸入小麦価格の引き上げを発表

しています。現在の算定方式となった2007年以降では、2008年10月に次ぐ過去2番目の高

値水準となっています。

当初は干ばつによるアメリカ産小麦の不作などが主たる背景にありましたが、ロシアに

よるウクライナ侵攻も今後の不安要因となりそうです。アメリカとウクライナの両国は

、合わせて世界の小麦輸出量の3割弱となっていることから、今後も値上がり傾向が続く

ことが予想されます。

スパゲティーやそばも値上がり

小麦粉を使った食材として、今年4月にはスパゲティーの店頭販売価格が8%ほど上昇し

ています。また、そばも4%ほど高値となっています。スパゲティーやそばは家の中で手

軽に調理できるメニューとしてコロナ禍の「巣ごもり需要」が活況でした。それがこの

ところの値上がりによって、食卓の風景も変わってきそうです。

飲み物では、巣ごもり需要で大人気だったレギュラーコーヒーが、昨年11月以降、107%

、109%、107%、110%とジリジリと値上がりを続け、今年3月には前年同月比111%に達して

います。砂糖も昨年6月頃から高止まりが続いています。また、スナックについても食用

油の値上がりの影響からか2022年から値上がりが顕著になっています。

食パンをはじめとした主食系食品の値上がり、さらにはレギュラーコーヒー、砂糖、ス

ナックと休憩のお供などにも値上がりの影響が及んでおり、こうした傾向は長期に及ぶ

ことが予想されます。私たちの食卓に、長く暗い影を落とすことになりそうです。

こうした値上がりラッシュに対して、消費者はどのように生活防衛をしているのでしょ

うか。じりじりと値上がりが続いている食パンについて、全国15?79歳の男女約5万2500

人の当社モニターから買い物データを継続的に聴取している「インテージSCI」から見て

みましょう。

「PBシフト」が鮮明に

【図表3】をご覧ください。スーパーマーケットで食パンを購入する際、PBの割合を女性

20~70代に限定して集計してみたところ、さまざまな食料品の値上がりが目立ち始めた2

021年10月から2022年2月においてPBの割合が増えており、「PBシフト」が起きているこ

とがわかります。

各年代ともにPBの割合が増えていますが、年代が若くなるほどPBシフトが顕著になって

います。若い世代が、上昇する食料品の支出に対して、リーズナブルなPBを上手に取り

入れることでやりくりしている様子が浮かんできます。

?

家計防衛の手段は、PBの活用にとどまりません。実際、どんな方法を取っているのか、

弊社の自主調査からも見ていきましょう。

【図表4】では、「食費」の節約に関する取り組みを尋ねました。半数の方があげている

のが、「ポイントカードなどを利用(50%)」することです。ポイントなどを利用して

「貯める・使う」を上手に行いながら買い物をしている様子が浮かびます。次いで「ク

ーポンを利用(43%)」「チラシなどを参考にして特売品を購入(38%)」が続いてい

ます。

買い物の際には事前にクーポンの有無やチラシの特売情報などをしっかりと確認するこ

とで、できるだけ安く購入する工夫をしているようです。また、「まとめ買い(26%)

」「タイムセール(21%)」、さらには食パンの際に節約の工夫のひとつとして取り上

げた「プライベート・ブランドの購入(21%)」も他の食品においても多くなっている

ようです。

そして、5人に1人は「業務用スーパーなど大容量・安売り店を利用(22%)」をあげて

いることから、利用店舗・利用チャネルの使い分けも起こっていることがうかがえます

原材料や物流費の高騰、円安、さらにはウクライナ情勢と、値上がりの不安要素は増え

続けるばかりですが、生活者はさまざまな工夫を凝らして値上がりし続ける食料品に対

しての家計防衛を行っているようです。こうした生活者の工夫の中には、チラシや店頭P

OPなど、流通・小売りの施策立案のヒントがあるように思います。

値上がりによって、暮らしはどのように変化していくのか。今後も注意深く見守ってい

きます。

田中 宏昌さんの最新公開記事をメールで受け取る(著者フォロー)