植木の始末。

  ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

おはようございます。

気温の上昇が予報されてもいます。

今の花暦も読めない状況です。

 バラのメモや和新芽紅色で微笑んでもいます。

小米桜も満開を迎えようとしています。

これからサツキにと山々の賑わいは最高潮です。

 人の生涯のスパーんはそれぞれ

人のお世話をしながら植木のお世話は大変です。

まして老々介護であれば植木のお世話どころではありません。

 みこちゃんも植木を少なくしています。  枯れ葉の処分がやり切れません。

【朝晴れエッセー】花咲かばあさん・4月14日

65年前、父は100坪程度の土地を購入し家を建て母を迎えました。母は、4人の子

の誕生や入学の度に桜やモクレンの木を植えました。縁側から花見ができる庭に両親は

満足していました。

ところが2年前、母は突然全ての木を切ってしまいます。子供が全員独立し老老介護

生活で落ち葉や花びらの始末が大変になったというのが理由です。母の終活の始まりで

す。

そして次の春、殺風景な庭に私たちは「少し早まったよね」と後悔を口にしましたが、

母はさっぱりした顔で何も言いません。父は90を超え寝ている時間が長くなりました

認知症パーキンソン病で要介護4になっていました。

1年前の春の朝、私が公園を散歩していると、花を付けた桜を剪定(せんてい)して片付

けているところに出くわしました。

「その桜…」と言い終わらないうちに作業員の方の「持っていっていいですよ。ちゃん

と許可を得て切った物ですから」の声。うれしくて私は大きな太い枝を3本も車に積ん

で実家に急ぎました。

早速一番大きなバケツに枝をたたせ、ベッドの父から見える位置に置き、チューリップ

プランターで足元を隠して飾りました。「花見だね」というと父は黙ってうなずきま

した。

笑顔の母と父の写真を撮って弟たちに送りました。「どうしたの? その桜」の返信に

「花咲かばあさんよ」と答えました。

相変わらず母の終活は続いていますが、父にはそれが最期の花見になりました。

岡田寛子(63) 千葉県八千代市