増えてほしい農業分野!

   ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

 おはようございます。

山間地域の朝の風景は、大地はすっぽり霜化粧の中

そして朝もやが今日のたっぷりした日差しを告げている!

 日本における食糧需給率は40%を切ってきています。

若者がオーガニックの作物にこだわり

挑戦するなんてすばらしい…!

 共働き家庭が増え、レシピまで時短シミシミ、おいしいとの

うたい文句でいろんな野菜もカット野菜、冷凍野菜と

極力手間を省いた食材がスーパーを占拠するようになりました。

 中でもぽぴらーといえるのがカットキャベツ、千切り大根の生野菜サラダ

みじん切りのねぎは重宝されてもいます。

ごぼうまで千切りカットされたものが販売されています。

 だがどうでしょう。

便利はよくもありますが食卓重視であれば、

これらの物は決しておいしくなんってありません。

 優先度のこだわりの買い物パターンもあることでしょう。

 みこちゃんが時短便利のレンチン料理に一年ほどこだわってきましたが

フードプロセッサーの便利の良さ,レンチン料理の簡単さ

これは決しておいしくなってありません

 やはり丁寧にこだわる食事には、味加減が全く異なります。

 みこちゃんも家庭菜園をわずかに行っていますが虫との闘いは壮絶です。

白菜も虫にやられ、時には鍋料理の中で泳いでいたりします。

でもそれが原因で死亡につながったお話は聞いたことがありません。

一晩でパセリ葉は、すっかり丸裸に青虫に食いつぶされています。

化学肥料で作った野菜には、野菜の甘みが期待できないような気がしてもいます。

野菜そのものの風味、味を重視するのであれば

シンプルに頂いてほしいものです。

これからの子供たちのためにも、食料品が多く作られることを

念じないわけにはいきません…。

  東洋経済よりの引用。

小林武史さんの"農場"に30代男女が集まるワケ -

7月に都内で開催されたあるイベ   ントで、有機ニンジン100%というジュースを飲

んで驚いた。

水も砂糖もいっさい入っていない、自然の甘みとまろやかな舌触り。一般的なニンジン

ジュースにある、苦くて青くさいというイメージが根こそぎ覆される。

このニンジンを作っているのは、渋谷から80分の直行バスで行ける一風変わった“農場

”。千葉県木更津市にある体験型施設「KURKKU FIELDS(クルックフィールズ)」だ。

バスを降りた先に見えるのは、約9万坪(30ヘクタール)にも及ぶ広大な敷地。すり鉢状

の特徴的な土地の中に、畑や水牛の牧舎などが立ち並ぶ。

ここに、タイプの異なる2つの“有機栽培の畑”がある。1つは市場を相手にビジネスを

するための大規模な畑、もう1つは少人数の来客者を相手に有機の価値を伝えていく小規

模な畑だ。

2つの畑が、それぞれに挑むのは“有機栽培の限界”だ。

かつてに比べれば日本でも普及した有機野菜だが、それでも意識の高い人たちがこだわ

って作る高価なもの、と縁遠く感じる人も多いかもしれない。生産上、ビジネスとして

の難易度も高く、夢破れ、廃業する人は現在でも少なくない。

こうした心理的な壁、ビジネス上の壁に挑むのが、クルックフィールズの人々だ。集ま

ったメンバーはいずれも30代の男女。後述するが、ここまでのキャリアも実に多様だ。

木更津を訪れ、彼らの挑戦に追った。

有機農場を運営している企業は…

ニンジンや枝豆などの希少品種を数トン単位で生産している約10ヘクタールの農地。「

オーガニックファーム」と名付けられたこの場所でリーダーを務めるのは、伊藤雅史さ

ん(34歳)。

伊藤さんはもともと「農業の人」ではない。この農場にくる10年ほど前は、外苑前にあ

った「クルックキッチン」のレストランでアルバイトをしていた。

現在は「代々木ビレッジ」のレストランとなっているが、ここはMr.Childrenなどのプロ

デュースも手がけてきた音楽プロデューサーの小林武史さんらの会社KURKKUが運営して

いる。デザイン、内装、レストランなど、日本を代表するクリエーターたちがこだわり

を追求した商業施設だ。

「当時、僕は文系の学部に通う普通の大学生でしたが、当時、クルックのレストランで

バイトをして、お店で提供するこだわりのオーガニック食材に驚いたんです。味はもち

ろん、レストランに野菜を卸している生産者やシェフの話の面白さと、生き生きとした

表情。それまでファストフードのお店でのバイト経験しかなかった僕には衝撃でした。

そこで卒業後は1年間、鴨川にある家族経営の小さな農場でおコメづくりを手伝う進路を

選びました」

その後、小林さんから「一緒に農場を探すぞ」と声をかけられ、迷うことなく合流した

という。小林さんは、Mr.Children櫻井和寿氏、坂本龍一氏と3人で資金を拠出し、環

境プロジェクトへ融資する「ap bank」を長年運営している。その小林さんは、この土地を

見つけたことを皮切りに、「農地所有適格法人?株式会社 耕す」を設立、農場経営に乗

り出すことになる。

伊藤さんらは長野など複数の土地を訪ね歩き、やっとのことで探し出したのが、ここ木

更津の土地だった。

今のような農地が最初から用意されていたわけではない。ここはもともと牧場跡地だっ

た荒れ地で、伊藤さんたちが数年がかりで開墾してきた。

以来、約10年間という気の遠くなるような年月を経て、現在は伊藤さんがリーダーとな

り、有機野菜作りを精力的に行っている。

畑に着くなり、楽しそうに枝豆の説明を始めた伊藤さんの輝く汗がまぶしい。

「ここにトラクターでガーッと枝豆の種を蒔いたので、3日くらいすると芽がきれいに生

えてくるんですよ」

枝豆の品種は、君津市の小糸川流域で栽培されている大豆「小糸在来R」だ。

「これがめちゃめちゃ美味しくて、香りもすごくいいんです。甘みもあって、塩をしっ

かりふると味が引き立って。茹でた瞬間に食べるとたまらないですね」

少量生産・割高=有機農業でビジネスが成り立つのか

その美味しさにほれ込んで、わざわざ移住してくる人もいるほどだという。伊藤さんは8

年ぐらい前からこの枝豆を作り続け、今は年に3、4トンほど収穫している。ほかにも、

例えばニンジンは冬と春に50トンずつ、年間100トンにも及ぶ量を収穫する。有機といえ

ば少量生産、という一般的なイメージとかけ離れたスケールの大きさに圧倒される。

「かなりの生産量があるので、イトーヨーカドーなどの大手スーパーにも卸しています

。ここに来たお客さんとの会話の中で、ニーズが高い野菜を地元のスーパでも買っても

らえることが理想ですから。10年来の付き合いがあるスーパーのバイヤーさんから市場

のニーズを吸い上げて、契約栽培のような形が実現できているのはありがたいですね」

有機野菜は値段が高いから儲かるだろう」と思うのは大間違いだ。むしろ農薬が使え

ないため害虫の被害にも遭いやすく、ハウス栽培でもないので、変動する天候の影響も

受けやすい。ある意味、リスクだらけのビジネス。365日気が抜けず大変そうである……

。そんなことを考えていたら、こちらの思いを察したのか、伊藤さんが次の場所へと案

内してくれた。

「ぜひ見ていただきたいのが、土にビニールを張った畑です。ビニールをかぶせた畑っ

て、70度くらいまで温度が上がるんですよ。そうすると蒸し風呂みたいになって虫が死

ぬし、野菜が病気になるウィルスや細菌もいなくなる。雑草も生えなくなる。薬が使え

ないぶん、そうやって工夫した健康な土のベッドに野菜を植えているんです」

これだけ広い畑で作物が害虫や病気の被害に遭ってしまったら、少ない人手だけでは対

処しきれない。10ヘクタールの畑で常時作業しているのはクルックの社員3人だけ。繁忙

期のみパートで8、9人に手伝ってもらっているのだ。それでこの大規模な農場を効率よ

く回転させているのは、まさに持続可能な農業のあり方といえるのではないか。

「ビジネスの面でも作業の負担の面でも、アイデアやスキルを駆使しないと利益は出ま

せんからね。法人で有機農業をやっている会社はどこもめちゃめちゃ苦しいです。でも

嘆いてばかりいたら、日本の有機農業はこのまま衰退するかもしれない。そういう過渡

期に、僕たちは賭けてるんです」

あえてリスクの高い世界に飛び込み、前例のない事業に挑む。そんな彼らの決断の決め

手になっているのは、経営者である小林さんの存在が大きい。

「食を中心に人間の本質的な喜びを提供することで、サステイナブルな未来のあり方と

命の手ざわりを感じてもらう」。そんな小林さんのビジョンに共鳴した若者たちだけが

、ここには集まってきている。

「すでに出来上がったものより、新しいことにチャレンジしたい。そして、理想の生き

方と働き方を実現したい。それができる仕事にやりがいを感じて、県外から農場の近く

に越してきて働いている人も多いです。みんなベンチャー気質があって、話していても

面白いですね」

人の手による生産過程と消費が見える場所で働きたい

クルックフィールズには、もう1つ農場がある。多種多品目の野菜やハーブ栽培をし、一

般の来場者に身近に感じてもらう体験型の畑「エディブルガーデン」。リーダーを務め

るのは、伊藤綾花さん(32歳)だ。

「トマトは5種類ほど、トンネルみたいにして育てているので、子どもたちが来ると中を

くぐって楽しみながら収穫しています。有機栽培なので蜘蛛の巣も張っているんですけ

ど、蜘蛛は害虫を食べてくれるので殺さないんですよ」

自然の循環を学ぶために来る親子や、有機での野菜栽培を学びに来る人。そういった来

場者たちに、養鶏場の鶏糞や水牛の牛糞を堆肥として活用していることなど丁寧に説明

するのも伊藤さんたちの役目だ。

伊藤さんも紆余曲折あってこの地にたどりついた1人。海外で4年近く有機農業を学んで

きたという伊藤さんが、この農場を選んだのは明確な理由がある。

「もともと環境問題に興味があり、大学は農学部に進んだんです。その後、アメリカの

シアトルからフェリーで20分ほどのところにあるヴァション・アイランドという島で1年

半、オーガニックの苗農家で研修生として働きました。そこは経営的思考が強いところ

でした。大量の種をどんどん植えて草を取り続けたり、自分が目指しているものとはす

こし違うかなと感じました」

そこで伊藤さんが次に飛び込んだのは、“アメリカ型”とはまったく違う「有機の世界

」。

アメリカの次はフィリピンの農家で、青年海外協力隊のボランティアとして2年働きま

した。そこでは、農薬も化学肥料も買えない環境でした。でも、自分たちの生活圏内に

あるものを活かして有機栽培をしていて、すごく共感できたんです」

そういった経験を経て、人の手による生産過程と消費が見える場所で働きたいと思った

伊藤さんが、最終的にたどりついたのがクルックフィールズだった。

「敷地内にレストランもあるので、作った野菜をすぐ料理してもらってお客様に食べて

いただける。理想的な環境ですよね」

そう言いながら案内してくれた畑では、エディブルガーデンで体験やイベントを担当す

松本香苗さん(31歳)が、スマホで音楽を聴きながら収穫している最中だった。

「トウモロコシは有機で栽培するのは難しいので、私が大好きなヤングコーンのうちに

収穫して食べてもらっています。採れたてのヤングコーンは、生のままがいちばん美味

しくて、ヒゲまで食べられるんですよ。ぜひ食べていってください。さっき小林も来て

、丸かじりしたヤングコーンの味に感動していました」

松本さんがそう笑って話してくれた。

理想の農業を目指す者には恵まれた環境

ここで取り組んでいる有機農業はまだまだ実験的な段階だが、「育てながら学んでいく

ことが大事なので、失敗したことも正直に来場者に伝えています。それも含めて、自分

もやってみようかなと思ってくれる人が増えてくれたらうれしい」と伊藤さんは続ける

完成されたものしか流通していない世の中だからこそ、失敗も含めた生産過程を実際に

見て、知って、食べてみる。そうすることで本当の意味での豊かさを感じてもらいたい

これはスタッフみんなに共通する思いだ。そんな彼らの活動を後押しするリーダーの小

林さんは、よくこんな言葉を口にしているという。

「まずはやってみること。価値は後からつければいい」

一般的な農家は、すでに市場のニーズの高いものを生産するケースが多い。そのため、

ブームになった野菜は供給過剰になって値が下がることもある。その点、この農場は「

自分たちが作りたい野菜」をまず作り、食べてもらうことでニーズを開拓する。そんな

野望を秘めている。

土をつくり、自然と共存し、鶏や牛、虫や微生物までを含めた命のつながりの中で食べ

物を育てていく。そんな理想の農業を目指す者にとって、この農場はある意味とても恵

まれた環境と言えるだろう。

その理想が日本の人々にこれからどう伝わるか。この木更津の農場には、未来の可能性

が満ちあふれている。

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