社会福祉賞、ヒーローズは「君だ」

     ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

 イワシ雲が出たならば、2日以内に雨と言う。

 福祉施設や、老人施設職員などの日頃といえば

その仕事の評価が表面化されることは少ない。

 そのような中にあって、福祉、老人施設の職員の表彰は

職員にもやりがいでの評価となり

大賛成の企画ではないでしょうか?

第一回表賞者櫛田さんは養護施設職員です。

  家族崩壊で両親がいなかったり、親からの虐待の暮らしを通し

施設入所の措置の元、入所したものが多く

家族の中でぬくぬくと、当然化のように過ごす子供とは

異なり人の愛情に振れたことの内耳道が多いいともいえます。

 櫛田さんは擁護職員として、家族的雰囲気を

味わってほしいと、地域に対する働きかけにより

地域とのつながりを模索し、ご苦労の元

地域に溶け込めるようになったことは大いなる前進!

 養護施設の新設に当たり、地域住民の猛反対に会い

断念せざるを得なかったニュースも報道されていました。

その理由として、地域の風紀を乱すとのことでした。

このように地域と交わるハードルはかなり高いものがあったはず。

今では地元の子供会にも入り、共生の時代を

地元者と共にきづかれた姿勢にエールです。

櫛田さん。ありがとう。

福祉現場において熱い気持ちの職員は沢山沢山おられます。

気持ちこそ心の鏡です。

     産経より。

社会福祉ヒーローズ賞」創設、初代“ヒーロー”は君だ! 現場の若手にスポットラ

イト (2018年8月30日 14:00)

 高齢者介護や障害者福祉などの現場で活動する若い人たちを表彰する「社会福祉ヒー

ローズ(HERO’S)」が創設され、初代のベスト・ヒーロー賞が、社会福祉法人

ねやま福祉会(京都府京丹後市)で働く櫛田啓(くしだ・たすく)さん(36)に贈ら

れた。地域社会も巻き込んだ複合的な取り組みが評価された。櫛田さんに話を聞いた。

独りぼっちだった少年

 「駆けつけると、14歳の少年が空き瓶を投げつけて威嚇してきた。『もうすぐ誕生

日だね。何をしてお祝いしようかな』と声をかけると、『殺すぞ』とにらみつけてきた

 櫛田さんは、同会が運営する児童養護施設の一つで、家庭での生活が困難となった2

~18歳までの子供が暮らす寮の責任者だ。

 空き瓶を投げつけた少年は、両親の離婚、家庭内暴力、学校でのいじめを経験し「安

心できる居場所がなかった」と櫛田さんはいう。「人から愛されたいということをうま

く表現できず、反社会的な行動を繰り返し、12歳でここへやってきた」

 親からも地域からも見放された少年は、櫛田さんの「本当によくがんばっているね」

というねぎらいに泣き崩れたという。

■地域の中で

 家庭で居場所がなかった子供たち。櫛田さんは「温かい家庭的な生活を通して自立心

を養ってほしい。家庭の代替え機能となるのが児童養護施設の役割だ」と考え、「集団

養育」ではなく家庭と似た少人数のグループで育てることを提案した。さらに「地域の

中で育てたい」とも考えた。

 その結果、同法人は、街中の空き家をリノベーションし、1階は地域の高齢者が通っ

たり宿泊したりする小規模多機能型居宅介護施設、2階を子供たちのグループホーム

する施設を作り、日常的にお年寄りと子供たちが交流できるようにした。

 櫛田さんによると、施設周辺の住民の中には「なぜ児童養護施設がここにやってくる

のか」と反発の声もあったという。

 「この子たちは何も悪くないのに、なぜこれほどまで世の中は生きづらいのか。とて

も悲しかった。それでも、会は愚直な実践を積み重ねた」

 具体的には、会が運営する保育所などや公民館を使って、放課後児童クラブや子育て

広場、障害のある子供を預かる日中一時支援事業など社会福祉事業を幅広く手がけてい

った。

 「それぞれの事業を掛け合わせて地域のニーズに答えることで、次第に声は変わった

」と櫛田さんは話す。

 その結果、施設の子供たちは地域の夏のラジオ体操や秋祭りに参加したり、町会・自

治会の子供会に入会したりできるようになった。何十年も開催されていなかった地域の

新年会が復活した。

 「そもそも子供が少なかった地域で、施設の子供たちが来たことで人々に役割ができ

、子供たちの世話を通じて人々がつながり、元気になっていった」

■ごちゃまぜの力

 「老いも若きも、障害がある人もない人も、地域の人をごちゃまぜにする福祉は、人

々を元気にする」ということに櫛田さんは気づいた。

 「リハビリが大嫌いなおじいちゃんも、かわいい子供に会いにいくために自分で歩行

器を使う。グラスや陶器を割って意思を伝える自閉症の子も、ほかの子供がいるところ

では物を割らずに、スタッフの袖を引っ張って伝えてくれるようになった」

 ベスト・ヒーロー賞は、このごちゃまぜの試みが評価された。「ごちゃまぜには、人

と人が支え合い、手を取り合って生きていく、そんな心豊かな社会へ世の中を変革する

力がある」(櫛田さん)

 空き瓶を投げつけてきた少年も大人になった。3年ほど前に一緒に食事に行った。少

年は「見捨てないでいてくれてありがとう。俺、今は生きていてよかったって思えるよ

うになったから」と伝えたという。

 「私の人生でもっともうれしいできごとだった。彼はいまボクシングに熱中している

。心配事は尽きないけれど、出会えて本当によかった」(文化部・牛田久美)

 社会福祉ヒーローズ 主催は「全国社会福祉法人経営者協議会」(東京都千代田区

社会福祉ヒーローズは、前向きな変革に向けて取り組む職員をヒーローと呼び、この

分野の明るいイメージを広げ、働く価値を理解してもらい、熱意ある若者を呼び込もう

と創設された。

 東京都港区で3月に開かれた「社会福祉ヒーローズ(HERO’S)」では、全国の

5府県から若手6人のヒーローが日々の仕事をプレゼンテーション。会場の大学生らが

投票し、初代のベスト・ヒーローに「“ごちゃまぜ”で支え合いの社会をつくっていく

」と題して発表した櫛田さんの取り組みが選ばれた。

 各ヒーローの演題は次の通り。「老人ホームの機能で地域の『生活インフラ』を支え

る」(秋田・愛生会の大里千尋さん)▽「子どもの可能性を引き出す教育メソッドで保

育の質を変える」(徳島・あさがお福祉会の佐々木海さん)▽「広報の力で福祉のイメ

ージを変える」(京都・南山城学園の田中楓さん)▽テクノロジーの力で介護の現場を

変える」(福岡・福智会の吉岡由宇さん)▽「やる気を引き出す人材マネジメントで福

祉を変える」(兵庫・大慈厚生事業会の坂本和恵さん)。