葬儀の在り方。

     ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

 お葬式はしない派のみこちゃんです。

 葬儀場にお勤めのお方のご意見も関心を寄せて

拝聴しました。

宗教なしでの葬儀の開催もあることを初めて知りました。

 葬儀代の300万円話はよく聞くところです。

 葬儀の件については細かくチェックしなければ

とんでもない物が持ち込まれたり

会計に回るとびっくりもさせられます。

 葬儀場は、祭壇の金額もかなりの収入源でもあるので

宗教なしの葬儀を受け入れてくれるかどうかは

十分チェックの必要もあろうが

なかなか葬儀の見積もりができるほど、しっかりした人は少ないのが実態でもあろう!

死者に対する思い深い人は

、昔に比べ身内を含め薄れているのも実態でもあります。

     東洋経済より。

おカネや時間をかけるのにも事情がある 葬式不要論が的外れといえるこれだけの根拠

「なぜお葬式を行うのか、その理由がわかりますか?」

私は勤め先である葬儀会社で、お葬式の企画・運営以外にも採用の担当をしています。

そして採用面接のとき、求人応募者に必ず問いかけるのが冒頭の質問です。

応募者の多くは経験者ですが、「えっ」と驚いた顔をして、しどろもどろに返答をする

人が結構います。また、最近は一般の方からも「高いおカネを払ってまでお葬式を行う

意味がわからない」という意見をよく耳にします。なぜお葬式を行うのかという質問に

答えられないプロもいる以上、一般の方が「お葬式の意味」をわからないのも仕方あり

ません。

お葬式を行う6つの理由

葬儀業界には葬祭ディレクターという資格試験があって、その公式テキスト『葬儀概論

』には、お葬式を行う理由として「6つの項目」が提示されています。

1.社会的な処理

お葬式には、故人が亡くなった事実を関係者に知らせる役割があります。

2.遺体の処理

遺体には保冷処置を行い、最終的には火葬して遺骨として扱います。

3.霊の処理

宗教的に故人の霊を見送ります。

4.悲嘆の処理

お葬式には、遺族の悲しみを和らげる効果があります。

5.さまざまな感情の処理

人が死ぬと、残された人たちの心をざわつかせます。さまざまな儀式を通じて、それを

緩和する効果もお葬式にはあります。

6.教育的役割

大切な人の死から学ぶことで人生観さえ変わることもあります。 たとえば、お葬式は命

の尊さやはかなさを教えてくれます。

以上がお葬式を行う理由についての、葬儀業界の公式見解です。しかし20年近く現場で

働いてみて、もう1つお葬式を行う理由があると私は思います。

世界中のあらゆる人種・民族は、家族や大切な人が亡くなったときに、お葬式を行いま

す。

それは亡くなった人を弔いたいという本能が人間には備わっているからかもしれません

。前述した『葬儀概論』の中にも、今から数万年以上前に現在のイラク北部に当たる土

地に住んでいたネアンデルタール人が、亡くなった人に花を供えていたという話が書か

れています。

では、仮に亡くなった人を弔いたいという気持ちが元々人類にあったとして、なぜお葬

式という手間のかかる方法を取る必要があったのでしょうか。 それは「故人への愛情や

悲しみを可視化することで、故人との関係に一旦区切りをつけるため」だと私は考えま

す。

故人への愛情や失った悲しみ、安らかに旅立って欲しいという願いは、目に見えるもの

ではありません。花を手向ける、頭を下げる、手を合わせるといった儀式を通じて、わ

れわれは故人に対する思いを表現しているわけです。また、故人をしのぶほかの人たち

と悲しみや思いを共有することで、不安の解消や気持ちの整理にもつながります。

一方、中にはお葬式という方法を取らなくても個々人のやり方で気持ちを整理する方も

いらっしゃいます。今まで私が出会った人の中には、儀式的なことを一切行わず、亡く

なって火葬するまでの間に故人の死に顔を描いた画家や、遺骨の一部を持って旅に出た

人もいました。

しかし大切な家族を亡くしたことがある方ならご存じかと思いますが、ほとんどの遺族

は「家族の死」に直面したときどうしていいのかわからないものです。とはいえ、故人

の遺体をほったらかしにするわけにはいきません。さらに家族以外の故人の関係者にも

、死を伝える必要があります。そんなときに、お葬式という型が存在することによって

遺族の負担は大きく軽減されるわけです。

満足できる「直葬」のやり方

中には「いくらお葬式にそのような役割があったとしても、果たして何十万、何百万円

も大金をかける価値があるのか疑わしい。だからお葬式はしなくてもいいのではないか

」と考える人もいるでしょう。葬儀業界は過去にぼったくりと言われてもおかしくない

ような商売を行っていた歴史的経緯があります。そのため消費者がお葬式に大金を支払

う価値があるかどうかを疑うのはもっともです。また、経済的な理由でお葬式をしたく

ても行えないという方も増えています。

そんな方々に筆者は、一般的なお葬式よりも安価な「直葬(ちょくそう)」を勧めてい

ます。直葬とは、宗教的儀式を省略して火葬のみを行う方法で、費用は火葬料込みで30

万円程度。別名「火葬式」とも呼ばれます。

直葬だと、「故人との別れにおカネを出し惜しんだ」、「宗教的儀式を経ていないせい

か、故人の死にちゃんと向き合えなかった」などの理由から、後悔が残るのではないか

と不安に思う方もいるでしょう。ですが、直葬でもちゃんとお別れすることができます

お葬式の満足度は、必ずしもかけたおカネに比例するわけではありません。要は故人の

関係者たちが「ちゃんと見送ってあげることができた」と思えることが大切です。立派

な式場や祭壇がなくても、故人をちゃんと見送ることができたという満足感を得るには

、たとえば2つの方法があります。私が直葬を担当する際は、必ず「納棺時に残された人

たちが故人の体にやさしく触れるための時間」や「火葬場に行くまでの待ち時間に故人

の思い出を語ったりするための時間」を用意しています。これだけで直葬の満足度は高

まります。

ただし直葬の場合、式場や祭壇などを省いている分、担当する葬儀会社のおもてなしや

質が一層目立ちます。直葬だからといって手を抜かず、遺族のために汗をかくことので

きる葬儀会社を選べるかどうかがポイントです。

そのためには気になった葬儀会社へ事前相談に行くといいでしょう。こちらが直葬を希

望した際に、その内容を丁寧に説明してくれる誠実な態度であれば、直葬でも満足度の

高いものになるはずです。