南北首脳による終戦に調印。

     ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

 いよい南北朝鮮の首脳会談が国境付近で6年ぶりの開催により

終戦宣言」の調印が行われる。

 平和的で友好ムードの演出ではあるが

これを額面通りに受け入れるくにはすくないともいえる!

 北朝鮮は決して孤立しているわけではない。

多くの交渉国があることも確かでもある。

北の核実験場、山崩落を確認…中国の大学チーム

 【北京=東慶一郎】中国科学技術大学の研究チームは23日、地震の記録を分析した

結果、北朝鮮北東部・ 豊渓里 ( プンゲリ ) の核実験場がある山が崩落したことが確

認できたと発表した。

 大学のホームページに掲載された文書によると、崩落したのは、6回目の核実験(昨

年9月)の爆発の中心から北西440メートルの地点にかけての範囲で、爆発によって

生じた空洞が原因という。放射能漏れの危険があるため、引き続き観測が必要と指摘し

ている。

 北朝鮮金正恩 ( キムジョンウン ) 朝鮮労働党委員長は20日、豊渓里の核実験

場を廃棄すると宣言している。香港の英字紙「サウスチャイナ・モーニングポスト」(

電子版)は25日、研究者の一人が、「(核実験場の)崩壊が、金氏の決定の理由かも

しれない」と述べていると報じ、そもそも施設が使用できない状態になっていた可能性

を指摘した。

     東洋経済より。

 米国会談の地固め的な要素はあるにせよ

 隣国同士で争うことになればその被害も甚大である。

終戦どころか戦争への一歩になる可能性も 南北首脳会談、「終戦宣言」がマズすぎる理由

4月27日、2つの朝鮮の首脳は非武装地域の南側で会談し、終戦宣言に調印する予定だ。

そのイメージまでも詳細にわたって交渉し、注意深く計画された首脳会談で、北朝鮮

金正恩朝鮮労働党委員長と韓国の文在寅大統領は、両国間の滞った戦争状態に終止符を

打ち、朝鮮半島を確固とした平和への道に向かわせることを公表するだろう。

しかし、くれぐれもだまされないように。「終戦宣言」は戦争に向かう可能性のほうが

高い。これはしばらく顕著にはならないだろう。差し当たり、南北朝鮮はその最も重要

な短期的目標を達成するに違いない。それは金委員長とドナルド・トランプ米大統領

間で開かれるもっと重大な会談のための地固めをすることである。

すべては「米朝首脳会談」の準備にすぎない

武装地帯での会談は、韓国の大統領官邸の計画によれば、いくつかの合意をもたらす

ことになっている。目玉となるのは終戦宣言であり、1992年の「朝鮮半島の非核化」の

共同宣言への再誓約を確認することになる。これに伴い、南北朝鮮国間の国家関係を是

正する対策も話し合われる。それには経済協力の再開と、文大統領が昨年ベルリンで要

点を述べた2つの朝鮮を「1つの市場の朝鮮」に統合する大きな構想が含まれる。

これらはすべて次の首脳会談のためのステージを設定することに意識的に狙いを定めて

いる。制裁を解く契機が生まれ、米国がその舞台に上がるのよりも先に、中国、ロシア

、そして韓国は足早にその舞台を降りている形になるだろう。日本は、痛々しいほどに

明らかに、効果的に大舞台から孤立させられた状態が続くことになる。

「文大統領は彼の国内の政治的立場において市場が許すかぎりのあらゆることをして北

朝鮮に経済的支援をするつもりだ」と、長い間朝鮮事情をウォッチしている米国の元国

務省高官は言う。

「彼は間もなく開かれる金委員長との会談を利用してあるイメージの骨格を作ろうとし

ている。金委員長はきちんと話が通じる、信頼ができる、そして米国に脅かされている

人物であるように見せようとしているのだ」

金委員長はこの演出劇においての自身の役割をすでに果たした。先手を打つ形で核実験

、長距離ミサイル実験の一時停止と、昨年秋の巨大な弾頭の試験により大きく損傷した

核実験場の閉鎖を公表した。同委員長が取った「最初の一手」は反応の渦を巻き起こし

た。

トランプ大統領は、非核化への前進の証明として歓迎するツイートをし、青瓦台からの

その動きを称賛した。一方、匿名のホワイトハウスの補佐官は、北朝鮮核兵器計画の

完全な、そして証明できる解体を宣告した目標に遠く至らないステップを受け入れるこ

とになった、と警告した。これに対して、政府高官は北朝鮮が「相当な解体」に踏み切

らない限り、「最大限の圧力」をゆるめることはないことを明確にした。

これは空虚な脅しである。現実には、効果のある制裁は、北朝鮮の貿易の9割を占める中

国によって課せられているものだけである。そして、中国は韓国の支援を得て北朝鮮

行った最初の一手に完全に便乗している。

勝ち目のない選択を迫られているトランプ

4月22日付の中国共産党の日刊紙環球時報に掲載された記事では、米国、韓国、そして日

本に対して、金委員長が交渉に臨もうとしている姿勢に好意的に反応するように強く要

請している。

「米政府がまだ北朝鮮に最大圧力によって核兵器を放棄するよう強制したいのであれば

、それは危険であり、中国、韓国双方ともそのようなアプローチには賛同しない。それ

はおそらくさらなる強烈な混乱への回帰をもたらすであろう。

国際社会は制裁をある程度解き、いくらかの取引を再開することにより、国際社会への

復帰がもたらす大きな利益、そして核兵器を放棄することが国家安全にもたらす重要性

を示し、北朝鮮に希望を与えるべきである。

北朝鮮はその核兵器への探求のために大きな代償を払った。それを保持するよりも放棄

することがより大きな利益をもたらすと確信した場合にのみ兵器開発計画を手放すだろ

う」

こうした中、トランプ大統領は勝ち目のない選択を迫られている。彼は核開発凍結協定

を受け入れるかもしれないし、明らかな実施計画を得られるかもしれないが、凍結ゆえ

に兵器を完全に元に戻すことができ、結果として北朝鮮の核保有国としてのステータス

を確固としたものにしてしまうだろう。トランプ大統領は「勝利」を熱望しているが、

ある元中央情報局(CIA)関係者が「表面的に成功した首脳会談」と呼ぶような勝利宣言

をすることになる可能性が高い。

トランプ大統領は、母国では政治的窮地から脱していると思っているかもしれない」

と、韓昇洲(ハン・スンジュ)元韓国外務部長官は、ソウルで開かれた会合でこう話し

た。

「金委員長は北朝鮮の核保有国としてのステータスが認められたと宣言し、それゆえに

、米国との非核化に関するいかなる交渉も核保有国間の軍縮交渉になると宣言するだろ

う。文大統領は(一時的ではあるが)朝鮮で和平がもたらされたこと、しかしながら北

朝鮮での非核化が間近にあると間違った認識を人々に与えることで、韓国では感謝と批

判の両方を受けるのではないか」

強硬派ボルトンがもくろんでいるのは

もう1つの可能性としてあるのは、トランプ大統領が「北朝鮮が非核化へと向かう真のス

テップを提供することを拒否した」と主張し、立ち去ることである。これこそ、国家安

全保障担当大統領補佐官ジョン・ボルトン氏率いる強硬派が準備していることだ。

ボルトン氏と働いたことのある元政府高官によると、ボルトン氏は金委員長や北朝鮮

は「トランプ大統領をバカにしている悪党ども」であるとトランプ大統領を説きふせる

ことを期待して補佐官を務めているという。「(ボルトン氏は)米朝首脳会談の前に、

トランプ大統領金正恩らはいかさまする可能性があり、検証可能な厳しいアクション

プランが必要だと思わせるように仕向けるだろう」とこの高官は話す。

一方、金委員長はこうした可能性に対しても準備ができているようだ。政治ジャーナリ

ストのフレッド・カプラン氏は、ウェブマガジン「スレート」に「会談が失敗すること

は、むしろ金委員長には好都合かもしれない」と書いている。そうすることで、北朝鮮

を経済的に支援してくれる金委員長の上顧客たち――韓国、中国、そしてロシア――に

誠意を示すことができるからだ。

「首脳会談が失敗すれば、その失敗はトランプのせいにされるだろう」とカプラン氏は

書いている。

「そしてトランプがその失敗に炎と怒りのレトリックを再燃させることで反応し、実際

の一斉射撃の脅しを行えば、北朝鮮との緊張感が緩和することを望みながらも米国から

の安全保障を必要としているアジアの同盟国は、トランプの好戦的な態度を恐れ、米政

府から離れていくだろう。そして、それこそが金委員長が最も欲していることもでもあ

る」

カプラン氏は、首脳会談の準備にかかわっている米国の情報コミュニティ高官たちとの

最近の会話の中で、どう転んだとしても首脳会談は衝突へ向かうのではないか、という

確信を得たという。トランプ大統領が首脳会談に現れ、ボルトン氏が考えているように

金委員長がワナを仕掛けているとすれば、大統領はあっという間に態度を変えて、金委

員長を攻撃するようになり、これが朝鮮半島における重大な危機につながりかねない、

と見ている高官もいる。

この観点に立てば、北朝鮮問題解決のカギを握るのは中国と米国、ということになる。

トランプ政権が、決定的な形で問題を「解決」すると決めるならば、中国と新しいリー

ダーについての合意に至る必要があり、そして韓国と日本はそれに追従するようにしな

ければならない。

軍事行動を起こす場合、韓国には相談しない

北朝鮮による核兵器放棄の準備はできているという主張の信憑性はワシントンではゼロ

だ。何年もの交渉と何度にもわたる取引の失敗を経験している諜報機関の職員たちにし

てみれば、そんなことありえないのである。

それでも、米国は問題を「管理」することを選ぶかもしれない。非核化まではいかなく

ても、難題を先送りするためにとりあえず協定を承諾して、その間に朝鮮半島における

米国の軍事力を増強し、将来的に北朝鮮に決定的な一打を与えられるようにするのであ

る。

北朝鮮はそのうち米国と結んだ協定から手を引く口実を見つけるという確信を持って

いる」と、ある諜報機関の職員は話す。北朝鮮が「予想どおり」に核兵器や長距離ミサ

イルの実験に戻れば、米国はすぐさま軍事力で圧倒する形で反応するだろう。こうした

攻撃は中国と連携することも可能だろう、とこの職員はほのめかす。その場合、いかな

る軍事行動にも反対する韓国には事前相談はしないだろう、とも話す。

こうした形で27日の終戦宣言が容赦なく戦争へと向かうかもしれない。もちろん、トラ

ンプ大統領がその決定権を握る、ということであれば、それはなおさら予想のつかない

ことになりかねない。