ミコばあちゃん、コンビニ人間作品に触れ。

     

     ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのミコばあちゃんです。

50万部突破の売れ筋作品だそうです。

誰もが利用する、題名がコンビニだけに、入りやすく、難しさもなく

一夜でさらっと読めた内容でした。

構成もわかりやすく、情景描写も容易で 遺物的人間性でありながらコンビニのマニアル化の中

で同化し自分の居場所をコンビニに着地しているのも感心させられました。

 新聞記事で「コンビニ人間」を知り興味深く拝読しました。

 この題名からのミコばあちゃんの妄想からは、ずいぶんかけ離れた内容でした。

コンビニで働く人を まるで移植的、底辺の労働者であるかのような

表現には違和感を覚える。

いろんな事情でその選択肢もあったのではと思えるからです。

これが芥川賞作品とは、そこまでの読解力はありませんでした。

 私も普通人間については、とまどうことが多く、

皆横並びが気持ち的には安定するのかもしれませんが自身も

そのような生き方ができなくて、それって、「世間並じゃないよ」と言われたもんです。

だからと言ってこれについて思い悩む生き方はしては来なかったように思う。

マニアル的な生き方は選択できませんでした。

流行にだって乗れずに生きても来ました。

納得の人生でもあり、これはこれからも継続するであろう。

普通、常識って、何だろう。

主人公のような生き方は、病的と解釈されるのでしょうね。

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「コンビニ人間」で昨夏の芥川賞を受けた作家、村田沙耶香(むらたさやか)さんが大切にする

言葉がある。「小説家は楽譜を書いていて、読者はその楽譜を演奏してくれる演奏家だ」。芥

川賞作家の先輩、宮原昭夫(みやはらあきお)氏から小説の作法を教わった時の言葉という

それは学生時代の村田さんに小説を書き続けさせてくれた言葉だった。それから十数年、芥川賞

受賞作は世間の常識から孤立しながらコンビニという職場の「正常な部品」となるのを生きが

いとする30代女性の小説である

山梨県立韮崎高校2年の野澤夏枝(のざわなつえ)さんが書店で「コンビニ人間」を手に取った

のは、初めて芥川賞受賞作を読んでみたかったのと、コンビニというよく知る世界の題名にひ

かれてだった。すると本の帯に「普通とは何か?」とある。ちょっとドキンとして読み始めた

野澤さんの読書感想文「私であるために」は第62回青少年読書感想文全国コンクールの高等学

校の部で毎日新聞社賞を受けた。数年前から自分の「普通さ」に居心地の悪さを感じ始めてい

た野澤さんには、世間が強いる「普通」に振り回される主人公が興味深かった

物語の細部も印象に残った。「狭い環境にいるとみんなが似てくるとか、規則なんか無視する男

が実は世間に順応したがっているとか、こういうのあるあるって感じでした」。風変わりな虚

構の物語だからこそ描き出せるこの世の人間の真実があるのがよく分かった

小説という譜面から物語を演奏し終えた野澤さんはあるがままの自分に少し自信をもてた気がし

た。将来の夢は建築家、受験勉強もせねばならないが、読書による物語の演奏はこれからも続

ける。

色んなところが普通とは違っている主人公古倉恵子。子供の頃に死んだ小鳥を見て皆が泣いてい

るのを理解できずに、「焼いて食べよう」と提案するくらいにはぶっ飛んでいた。そんな彼女

が唯一充実感を得られる場がコンビニのアルバイトで、全てがマニュアル化された空間でシス

テマチックに働く日々を送っている。周りから「就職しないの?」「結婚しないの?」と聞か

れることがとにかく煩わしい。そんな中、アルバイトとしてなぜか婚活目的で白羽(35歳童貞

)という真性のクズ男が入ってきて、煩わしい周囲を納得させるために同棲を始める、という感

じです。

感覚がズレてる主人公の語り口がとにかくシュール

この小説の魅力として、主人公が結構アブナイ感じにぶっ飛んでいるところだと思います。前述

の小鳥のくだりの他にも、けんかしている男子を止めるため「一番早そうな方法」としてスコ

ップでぶん殴ったり、甥っ子を泣き止ませようとしてナイフをチラ見するといった、サイコパ

ス的なヤバさがあります。そんな恵子の観察眼がとにかくシュール。おもしろいと思った部分

を紹介します。

人間のしゃべり方は周囲の人に影響されている

これ、僕もかなり分かります。自分のしゃべり方は必ず周囲の人間に影響されていて、自分のし

ゃべり方に近い人間が周囲にいるはず。恵子は人の話し方の変化を敏感に感じ取ってその周囲

の人に思いを馳せます。そう言えば僕も今期に入って「ふぅ」とトーン高めのため息をするよ

うになったんですが、絶対上司の影響だわ。

白羽に出す食事のことを「餌」と呼ぶ

主人公は白羽というクズの権化のような男をアパートの風呂場に住まわせ、食事を与えるのです

が、その食事のことを何の悪気もなく「餌」と呼んでいるところに狂気を感じます。が、恵子

にしてみれば何が狂気かは理解できないところがポイント。

「怒る」という感情が欠落している

主人公は産まれてこの方怒るという感情を持ったことがありません。なので、侮辱されたり詮索

されても怒ることはなく、周囲と同調して怒ったフリをするくらい。そうすれば皆が勝手に共

感してくれたと感じるから。そう言えば人間は本来怒るという感情を持ってなくて、成長する

に従って周りに影響されて抱くようになるもの、という話を聞いたことがありますが、僕は嘘

だと思います。飼ってる猫は仔猫の頃からガチギレしてきました。

白羽という男

そんで、出てくる白羽という男が徹頭徹尾クズ。名前的にも光属性かな?と思ったけど、完全な

闇属性で周囲を見下し恵子のヒモになろうとします。この男、何でも縄文時代に例える性質で

、何かにつけ「縄文時代から人間は変わってなく、狩りが上手くて強い男に村一番の美女が嫁

いでいく」という風に僻みがスゴイ。恵子みたいなサイコパスではないけど、かなりアブナイ

です。この男の暴言が作中たくさん出てくるのですが、ここには書けないです。書いたらまた

アドセンスの審査落ちるレベル。

恵子のサイコパスキャラ

この小説のテーマとしては、普通ってなんだっけ?というところだと思いますが、恵子は周囲の

感情が分からずに合理を追求するキャラとして描かれていますが、それでもストッパーをちゃ

んと持ってて、決して一線は越えない。途中血みどろサスペンス展開かな?と思ったけど、い

い感じに着地します。終始恵子は社会での生き辛さを感じるのですが、そこに悲壮感はないの

で安心して読めます。