田舎にはどくだみがいっぱい。

      ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

太陽たっぷり上機嫌…。

 東京などの大都市に集中したコロナが

地方への呼び水とそれによる、少子高齢化

うまくまっちんぐできればなどと妄想…

連日厳しい蒸し暑い日が続いております。

どくだみの葉も以前であれば妙薬のごとく服用したもの。

どくだみの純白の小花が大地を埋めて集落を作っています。

 みこちゃんもこのどくだみのようでありたいと常日頃念じています。

異臭のような香りだけれど、重役として、困った時の神頼みでありたいと自分を励ましてもいます。

毛嫌いされるようなどくだみだけど

お困り時には、そっと寄り添える存在でありたいもの。

今では見向きもされないどくだみ。

見過ごして通ればあの嫌な臭いは感じないのがどくだみ。

道のべに どくだみの花 かすかにて

咲きあることを われは忘れず ― 斎藤茂吉

薬効に富み、「十薬」の別名も持つどくだみは、根はきんぴらや煮物にすることができ、葉は和え物や天ぷら、油いためでもいただけます。

生葉をあぶったものを腫れ物に貼ること、葉の汁を虫刺されに塗ることは古来、この国でおこなわれてきました。天日干しした若葉や茎を煎じて飲めば、利尿作用、高血圧予防、カイチュウ駆除など、いくつもの薬効があるそうです。まさに「十薬」の名に相応しい野草です。

星野富弘さんの詩画集『風の旅』(立風書房)には、次のような「どくだみ」という詩があります。

「おまえを大切に摘んで行くひとがいた/臭いといわれ 嫌われもののおまえだったけれど/道の隅で歩く人の足許を見上げひっそりと生きていた/いつかおまえを必要とする人が現れるのを待っていたかのように/おまえの花/白い十字架に似ていた」。

大地にとても近い場所で、人知れず清廉な花を咲かせるどくだみ。

「咲きあることをわれは忘れず」と詠んだ茂吉のまなざしの優しさを思います。茂吉は歌集『赤光』の連作「死にたまふ母」の中でも、どくだみを詠んでいます。

「どくだみも薊(あざみ)の花も焼けゐたり人葬所(ひとはふりど)の天(あめ)明けぬれば」という一首。

全国各地で見ることができるどくだみ。あの白い凛とした花と出会うと、ふるさとを思い出すという方もいるかもしれません。

道のべに どくだみの花 かすかにて

咲きあることを われは忘れず ― 斎藤茂吉

 この時期懐かしく故郷のどくだみは、心の花としてあなたの瞼のお国も…

田舎ならではのとある風景かも。