消費税対策に一言!
ご機嫌いかがでしょうか。
視界ゼロのみこばあちゃんです。
昨日の参議院選は与党勝利でした。
投票行動は48パーセント代と戦後2番目の投票。
これも与党有利に展開したのかもしれません。
与野党、政策課題を正面から議論できる体制であってほしいと感じたものでもあります。
ふぉるずむ海峡、中国韓国問題、普天間問題
一極集中問題と、国会の仕事は待ったなし…
辺野古フルの地盤問題も大きな課題です。
これによる工事費の拡大も大きな問題でもあります。
予算オーバーの比較はどうなっている。
軟弱地盤の安全性はどうなっている?
米国との貿易交渉はどうなる…?
防衛省のOB7人が、埋め立て会社に就職していることも
政府つながりではないかと妄想させられます。
阿部外交は実益の少ないまるで鹿鳴館外交そのもの
ぱふぉーまんすで煙に巻く総理の手法は定番中の定番!
与党の作戦が生かされた選挙であったのかもしれません。
安倍総理が訴え続けた改憲論これが信任された結果とも言えます。
防衛機能が大きく変えられる憲法改正
主権者としてしっかり監視していきたいものです。
おごりがさらなるおごりを生むことにも危惧されます。
この選挙結果は、安倍政治の安定と国益を指示したことになります。
債権問題と金融の課題も放置できない緊急課題です。
消費税の使い道は決められていたにもかかわらず
国会で議論されることもなく、総理の思い付きで
降ってわいたかのような教育の無償化にギアーチェンジされてしまいました。
これは国会軽視と独走態勢のおごり以外の何物でもありません。
それに軽減税率と、キャッシュレスポイント還元です。
政府は、キャッシュレス20%の人にポイント還元を用意し
後、60%を、オリンピックに向け増やそうとしています。
此れもセブンペイの失敗が
キャッシュレスの移行にブレーキをかける結果となりそう…
見切り発車の勇み足としか言えない。
此れは、顧客蒸しのセブンペイです。
軽減税率の店舗の対応は大変!
お中元にのしがかかれば、10パーセント課税
おもちゃと菓子のセットで売っている商品の
この課税の抜け穴もたくさんありそう。
課税率はどうなるのであろうか?
レジ袋の購入は10パーセント課税
コンビニのイートコインサービスの利用は10%課税?
これはレジの段階で尋ねられ、その後気が変わっても
イートスペースを利用しても8パーセントの対応のようです。
食料品のみの減税はあまりにも複雑なこともあり
食料品を含め10パーセントにするべきです。
総理は軽率にも、あと10年の消費税の値上げは必要ないと
無責任な言動にも??
夏休みの家計簿も、今年は15000円の節約アンケートも回答しているように
財布を占めるしかない貧乏税率の高い消費税
法人税の優遇にも課税されるべきです。
将来の安定が担保される政策であるならば
消費税の15パーセントも受け入れられずはずです。
国会議員の削減どころか自民党の都合で増やすなんて信じられない政策…
軽減税率は、資源配分の非効率性を引き起こすだけではありません。所得再分配政策と
しては、あまりにも効率性が悪すぎるのです。理由は単純です。高所得であればあるほ
ど消費額は多く、その結果として、軽減税率から得られる軽減額も多額になるからです
。
総務省が実施している家計調査からこれを確認してみましょう(家計調査はテレビ番組な
どで、どこの都道府県は○○の消費額が高いという話のネタ元になっている調査です)。
勤労者世帯について、世帯の年間収入を順にならべて低い順から1割ごとに1分位、2分位
と区切った場合、それぞれの分位世帯の中で食料費支出額が月間でどれくらいになるか
示しているのが以下の図です。
画像
この図では、食費の総額と、軽減税率では対象から除外される予定の外食費と酒類費を
除いた食費について示しています。また、横軸のカッコ内に示されているのは、税/社会
保険料を差し引いた可処分所得の月額です。さらに参考として、よく知られているエン
ゲル係数も折れ線グラフで示しています。エンゲル係数は、世帯の支出総額のなかで、
食料費支出額がどれだけの比率を占めているかを示す指標です。
上の図をみれば明らかなことですが、世帯収入が高まるにつれて、世帯の食料費支出額
も増えていきます。これは酒類と外食費を除いても同じことです。また、われわれは、
低所得者はエンゲル係数が高い、という通念をもっていますが、実はそれほど差がある
わけではないというのがわかると思います。エンゲル係数が目に見えて下がるのは、上
位30%の所得層くらいです。これは、世帯所得にかかわらず、世帯内のひとりあたり食費
額にそれほど差がなく、また高所得世帯であればあるほど世帯人員数も多いことからで
てくる性質なのですが、それは以前のコラムでも説明しました。
さて、この世帯収入と食費の相関関係は、当然ながら次の推測につながります。つまり
、軽減税率で得するのは結局のところは高所得世帯じゃないのか、という推測です。上
記のデータから得られる各所得分位の世帯が負担している食費額が、仮に消費税率が10%
になっても変わらないと仮定した場合(この仮定は食費が価格にそれほど敏感に反応しな
いという性質を持っていることからそれほど無理のない仮定です)、軽減税率8%から得ら
れる「お得額」、つまり消費税率10%だった場合と、消費税率8%だった場合の、消費税負
担額の月あたり差額を計算すると次の棒グラフのようになります。
画像
最も低所得の分類になる1分位では、世帯あたり月額494円の軽減額となるのに対して、
最高所得の分類になる10分位では、世帯あたり月額1,260円です。これをみても明らかな
ことですが、世帯単位でみれば、所得再分配政策としては、軽減税率は無力としかいい
ようがないのです。
軽減額の絶対額が問題じゃないよ、所得比率だよ
こういうと、必ずでてくる「反論」が、軽減額が小さくても、それは貧しい世帯にとっ
ては貴重な軽減額なのだ、つまり、軽減額の世帯所得比率が重要なのだ、というもので
す。
そこで、上の図には、軽減税率による消費税負担の軽減額が、世帯の可処分所得に対し
て何%を占めているのかをオレンジ色の折れ線グラフで示しています。この図をみても明
らかなとおり、世帯の可処分所得を基準としても、軽減税率による消費税額の軽減額は
、低所得世帯にとって特別に有利なものではないのです。軽減税率は、低所得の負担感
軽減には欠かせない制度という主張は、どう考えても無理筋なのです。
定額還付のほうがなんぼか良い
このような非効率な軽減税率に対して、私はよく、だったら一人あたり定額の還付金を
バラ撒け、と主張しています。しかし、バラ撒け、というと非効率な印象を抱かれる方
も多いかもしれません。
家計調査によると、勤労世帯のひとりあたり食費額(酒/外食費除く)に対する平均の軽減
税率"お得額"は、334円です。仮に、全勤労世帯に、世帯人員ひとりあたり月額334円を
配った場合、それによる受給額が世帯の可処分所得に対してどれだけの比率になるかを
示したのが、上記の図の赤点線です。一見して解ると思いますが、軽減税率よりも定額
還付のほうが、明らかに所得再分配効果があるのです。
軽減税率は、低所得層の消費税負担の軽減のために行うのだと言われます。しかし、そ
れでは高所得層を利することになります。世論では忌み嫌われるバラ撒き型の定額還付
でさえ、軽減税率よりも所得再分配政策としては高機能なのです。
定額還付では行き渡らない?
定額還付を主張すると、必ず寄せられる批判が、かつて実施した臨時福祉給付金の申請
率は6~7割だった、つまり3割程度の未申請の世帯がでる、したがって所得再分配策が行
き渡らない世帯がでてくる、というものです。
これに対しては、次のふたつの理由で単なる難癖であると断言できます。
ます、同じく申請が必要となる給付であった給付として、国民の記憶にも新しい「地域
振興券」の利用率は9割以上であったといわれます。つまり、ほとんどの対象者が利用し
たのです。もちろん、「地域振興券」はメディアでも取り上げられ、ある種のお祭り感
覚が申請を促したのでしょう。ですが、臨時福祉給付金は、さして高くない給付を受け
るために非常に煩雑な申請手続きが必要でした。そのようなハードルを課しておいて、
申請率が高くないというのは、あまりに滑稽な主張です。
さらにいえば、この場合の定額還付は、税制の中での負担軽減策です。このような還付
には、福祉給付としての申請ではなく、年末調整や所得申告などの税制上の手続きを利
用するのが当然の策です。給与所得者は年末調整や所得申告を用い、年金受給の無職者
には年金給付に付加して配れば、ほぼ全ての国民に還付できるはずです。
たとえば、カナダやアメリカでは給付付き税額控除(カナダ:GST、アメリカ:EITC)として
同種の制度が実施されていますが、いずれの場合でも、所得税申告とともに手続きを一
括して行うだけですし、カナダのGSTは所得申告書類にチェックを入れるだけで還付され
ます。こういった手法が日本では実行不可能であるという理由があれば、教えてほしい
と思います。
なぜ消費税が100%転嫁されると信じられるの?
もう少し論じてみましょう。
消費税率が8%に引き上げられた時、3%の増税分が価格にちゃんと反映されて取引が行わ
れるのか、ということが議論になりました。つまり、中小企業や下請け業者などが、取
引先との力関係で、消費税分をちゃんと価格に乗せることができず、自分たちの負担と
して被るだけではないのか、という不信感です。
消費税は、付加価値税ですから、それぞれの段階の取引でしっかり課せられるのが理想
です。ですが、取引上の相対関係で、価格に対する上乗せできる程度が変わってきます
。これは、経済学では、課税の転嫁と帰着の問題として知られています。つまり、誰か
に税が課せられても、その負担を実質的に負うのは別人かもしれない、という問題です
。
この問題を解く鍵となるのは、経済学では価格弾力性という概念なのですが、平たくい
えば、取引のなかで、価格に敏感に反応できるのはどちらか、つまり相対的に強い立場
にいるのは売り手、買い手のどちらか、ということが決定的な要因となって決まると考
えられています。つまり、価格に税を乗せると、すぐに顧客に逃げられるような市場で
は、売り手が負担を被らざるをえなくなる、ということです。
軽減税率にも、同種の問題が生じます。来年、導入される軽減税率では、外食などには1
0%の本則税率ですが、食材費などには8%の税率となります。ところが、食材価格と外食
価格のそれぞれについて、どれだけ消費税分を価格に乗せるかは、販売業者の判断に任
されています。
ひとつの例として、スーパー内でフードコートを運営するような業者を想定しましょう
。軽減税率が実施されると、フードコートでの飲食は外食ですから、当然、本則税率を
課さなくてはなりません。ところが、この場合、変化した相対価格に反応して、顧客た
ちが食材の消費に逃げていきます。つまり、フードコートの売上が減ってしまいます。
この損失を補うために、スーパーはどう対応するでしょうか。
この場合、スーパーは、食材需要はそれほど価格に敏感に反応しない、という現実を利
用しようとするでしょう。つまり、米や野菜など、価格の多寡に関わらず消費しなけれ
ばならないような商品であれば、価格を引き上げても売上はさして減りません。であれ
ば、米や野菜などの、軽減税率が課せられている商品の価格を引き上げて、顧客が逃げ
やすいフードコートの商品価格の上昇を抑えようとするかもしれません。
そうすると、政府が意図したような、食材費であれば家計負担軽減、という目的が達成
できなくなる可能性がでてきます。このように、課税の転嫁と帰着を考えると、軽減税
率が低所得者の負担軽減策として有用なのか、という主張に対して疑念を持たざるをえ
なくなります。言い換えれば、軽減税率は負担軽減策という人は、暗に消費税の価格転
嫁率は100%だという、ありえない想定を前提においているということになるのです。
軽減税率は8%だろうが0%だろうが愚策
ここまで論じてきたことを、少しまとめてみましょう。
まず、軽減税率は、相対価格を変化させることから資源配分を非効率化させます。
さらに、軽減税率は、見かけ上の負担感の軽減とは裏腹に、高所得層に相対的な有利な
制度です。つまり、所得再分配政策としては、まやかしです。定額給付のほうが、はる
かに高い所得再分配効果を示します。
ここから、次の結論がでてきます。つまり、軽減税率は、わずか2%の軽減策だから問題
なのではない、ということです。たとえば、世論に対して影響力を持つような人も、時
折、つぎのような不思議なことをのたまうことがあります。
「2%では低所得世帯の軽減策にならないよ、やるなら外国みたいに0%にしないと」
このような主張は、軽減税率の常識的な理解からは、絶対にでてこないものです。つま
り、軽減税率の問題点がわかっているようにみせてはいるが、結局、見かけ上のまやか
しの軽減額に認識が引っ張られているのです。
見かけの軽減感こそが軽減税率のトラップ
軽減税率が実施されれば、レジでの決済時の消費税額が低く表示されます。これは嬉し
いことです。ですが、これこそが軽減税率の罠なのです。
実際には低所得者対策とはならない制度であるにも関わらず、あたかも社会的正義にか
なった税制であるように錯覚をおこしてしまうからです。自分が得られているお得感は
、きっと低所得層も得られているはずだ。だから、これは、所得再分配政策としては理
にかなっている。誰でもそう思うのです。
その結果、何が起こるでしょうか。
一旦、軽減税率が導入されると、それを解消することは政治的に非常に困難になるので
す。誰でも、レジで生活必需品の税負担が軽減されれば嬉しいものです。しかし、その
制度が、社会的に望ましいものかどうか、を考え直すのは実に難しいことです。その錯
覚が、軽減税率への支持を確かなものにしていきます。
軽減税率は、ひとたび導入すれば、廃止することは不可能であると、腹を決めなければ
なりません。今回は、食費と新聞に対象が限られています。しかし、これが衣服、家、
書籍、自動車と、対象を広げていくことは時間の問題といっていいでしょう。