中年の引きこもり体験から!

  

   ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

 今日のスタートも4時。

田舎の暮らしは、この時間帯は誰もがお決まりの散歩であったり

草刈り機のエンジン音が心地よく耳元に届いています。

朝の気温はすでに23度、湿度も79パーセント

蒸し暑い一日になりそうです。

 外出といえば一週間にせいぜい一度

一日人との会話もない日だってあります。

 これってひょっとして、ばーばの引きこもりモデルなのかも…

唯一独り言を、畑周辺の小鳥たちに

思い切り、ぼやくはぼやく!

これって、唯一のストレス解消法!

 仮面家族形態も少なくない現代傾向の中

食卓の役割は大きいと思うものでもあります。

せめて夕食だけでも家族そろって

楽しい食卓にしてほしいものです。

幸せは気づくもの

家族のオアシスとしての役割がどれほど担われているのでしょうか?

 大人の引きこもりは、61万人ともいわれていますが

数え切れていない人数をたどれば有に100万人は超えているのではないだろうか?

 引きこもれる唯一の最後の砦は過程でしかありません。

 気持ちのストレスが両親に向かうしかない心の闇は

果てしなく遠く、家族の心身の疲労もピークに…

社会でどうにか支え、社会への一歩の礎があったならと思えるものでもあります。

引きこもり体験者の手記。もりから脱出し、社会復帰を果たした若者の手記を掲載しています。現在引きこもりで悩んでいる方、                              またそのご家族にとって、少しでも参考になれば幸いです。

事例1:Aさんの手記

1 自己紹介

私は現在40歳の男性です。30歳からおよそ10年間、仕事もなにもしていませんでした。2017年の5月から、ハローワークの紹介で、若者サポートステーション(以下「サポステ」と表記。)に参加するようになりました。2017年の10月から、公共施設で清掃のアルバイトをしながら、介護の資格をとる勉強をしました。資格がとれた今は、清掃のアルバイトは続けたままで、週に2回ほど、福祉施設で介護職員としても働いています。

2引きこもりに至った経緯

高校を卒業して専門学校に進学しましたが、クラスメイトとの人間関係がうまくいかなかったのと、車で大きな事故をしてしまったのが重なって、気持ちが疲れてしまい、専門学校を中退したあとは、アルバイトを転々とした、フリーター生活をしていました。

学生時代から仲が良かった友人も何人かいましたが、僕以外の友人達はみんな、高校を卒業してすぐに就職し、親元から離れてしっかりと自立していきました。そんな友人達に置いていかれないよう、自分なりに必死で友人達の背中を追いかけていました。昔は一緒に冗談を言い合って笑っていた友人達も、次第に会話の内容が仕事や、恋人、結婚や、将来の家庭の話題ばかりになっていき、いつまでも学生時代の気分でいた僕は、友人達の中でも明らかに浮いた存在になっていきました。

僕と友人達との生きている世界の違いに長い間ずっと負い目を感じていたのと、その当時にしていたアルバイトでパワハラ的なことを受けていたのもあって、僕の居場所はもうどこにもないと、強く感じるようになっていました。完全に気持ちが折れてしまった僕は、アルバイトも辞めて、友人はひとりも居なくなり、他人と関わるのが怖くなって、家族以外とは会話をしなくなりました。

3 引きこもり期間、何をしていたか、何を考えていたか

引きこもっている間は、ハローワークに行ったり、専門家に相談したりといった将来に向けての行動は何もしないで、眠くなるまで起きていて、目が覚めるまで寝ていて、お腹が空いたら何かを食べて、という感じで、時間の流れに浮いているだけの毎日でした。引きこもりだしたころは、自分を受け入れてくれない、迎えてくれない、認めてくれない、優しくしてくれない社会や世の中に、とてもイライラしていました。でも、しばらくしたら、このまま働きもせずに親に甘えていてはいけない、でも今さら自分には何もできないし、こんな自分を働かせてくれるところもないし…と、だんだんと自己嫌悪が大きくなっていって、この世から消えてしまいたいと思うようになりました。でも5年ほど経過したらもう、悩んだり落ち込んだりするのにも飽きて、社会生活や人間関係の方法をすっかり忘れてしまったころには、気持ちが晴れて、開き直ってしまいました。そうなってくると逆に引きこもっていることが楽しくなってしまって、引きこもり生活から抜け出せなくなっていました。

そんな生活でも、僕の場合は、一日に1時間だけでも、絶対に外出するようにはしていました。理由は、昼間に家にいるということにとても罪悪感を感じていて、一日のうちに、少しでも外出しないと、罪の意識に負けてしまいそうだったからです。ただ、外で誰か知ってる人に会うのがとても怖かったので、帽子をかぶり、メガネをして、誰とも目を合わせず、なるべく下を向くようにしていました。

4 引きこもっている間に、してほしかったこと

引きこもっている間は、あくまで僕の場合ですが、家族に「頑張って」と言われるのが、とても苦痛でした。自分なりに苦労して、耐えて、努力して、精一杯頑張ったんだけど、それでもうまく行かなかった結果、引きこもってしまったからです。「頑張って」より「頑張ってたんだね」と、せめて家族からだけでも、自分を認めてほしかったなと思っていたし、それは今でも思っています。そういう思いから、家族でも相談しづらいことがあったので、誰かに、とにかく自分のことを聞いてほしい、知ってほしい、という気持ちが強くありました。

5 働こうと思ったきっかけ

働こう、と思ったきっかけですが、まったく働く気のない僕に、何年も何も言ってこなかった母が、ある日突然に、生活費の相談をしてきました。謝るのは僕のほうなのに、やりくりが下手で申し訳ないと、母は頭を下げてきました。その数分後には、ハローワークに向かっていました。

6 サポステに来た経緯

僕がサポステに来た経緯ですが、僕はサポステより前に、ハローワークに行きました。まず、働く場所ではなく、働くためにはどうしたらいいかを、ハローワークで相談しようと思ったからです。このときはまだ、サポステのことは知りませんでした。

ハローワークで相談してもらってみると、僕の場合は引きこもり期間も10年と長くて、いきなり働き出すのではなく、まずは忘れてしまった社会生活や人間関係の方法を思い出しながら、生活リズムを改善するのから始めてみてはどうか、と提案してもらいました。そこで初めて、サポステを紹介してもらいました。サポステに参加しはじめのうちは、週一回ずつくらい、慣れてきたら週に数回と、僕の場合は、ジョブトレーニングを中心に参加しました。ジョブトレでは、パソコンを使ってアンケート結果の入力や、市役所へ行って、市内に配布する広報の仕分けの作業など、興味はあっても個人ではなかなかできないような事を、実際の仕事として体験しました。中でも農業体験や掃除体験というものが僕は好きで、現場で働いている人が一緒になって、実際の仕事を体験させてもらえるので、より実践に近い環境での仕事を、みんなで楽しく体験することができました。自分の中で、気持ちが少しずつ前進していくのを、実感していました。

7 就活をしていて大変だったこと、苦労したこと

働くために苦労したことですが、まず必要になる履歴書が、僕の場合はアルバイトを転々としてからの長い引きこもり期間があったので、どうやって履歴書を書いたらいいのかが、わかりませんでした。なので、自分で書いた履歴書を、サポステで何度も何度も見直してもらいました。

そうやって苦労して書き上げた履歴書を持って、実際に、とある仕事の求人に面接に行ったりもしました。その面接では、10年間も働かなかった理由、働いていない間なにをしていたのか、前の仕事を辞めたあと、なぜすぐにまた働こうとも思わなかったのか、という感じの質問ばかりされました。

もちろんそういう質問をされるのを覚悟して面接を受けたのですが、そんな質問に答えれば答えるほど言い訳ぽくなってしまい、結局最後まで自分をアピールできずに面接は終了して、その求人は不採用となりました。

8 成功した就活例

具体的な就活としては、サポステに参加して3ヶ月ほど経ったころから、介護の資格をとるための勉強を始めました。

さらに、サポステで参加させてもらった掃除体験がきっかけで、清掃のアルバイトを始めることができました。平日は清掃のアルバイトをしながら介護の勉強をして、去年の12月に資格を取ることができて、今は介護の福祉施設で、介護職員としても働いています。

9 働きだしてから感じたこと

僕の場合は引きこもりだしたのが30歳からで、しかも期間が10年と長く、40歳からの再出発なので、正直なところ、やる気の気持ちに、年齢的な体力がついていってないな、と思うときが、よくあります。とにかく体調を崩さないように、家に帰ってきたらしっかり食べて、ゆっくりとお風呂に入って、家族と会話して、寝る時間と起きる時間を毎日同じにする、という感じで、できるだけ生活のリズムを変えないようにしています

10 みんなへ言いたいこと

僕から言いたいことなんですが、今日まで引きこもっていて、明日から急に仕事をするなんて、とてもハードルが高いことだと思います。なのでまずは、自分の好きなことのイベント、同じ趣味の仲間での集まり、興味のある行事など、なんでもいいので、何かに参加するようにしてみてください。

でもただ参加するのではなく、例えば、週に1回、一ヶ月に1回でもいいです。参加する日にちと時間が、しっかりと決められているのがいいかと思います。それに参加できるようにするには、それまでにどんな準備をして、前の日には何時までに寝て、当日は何時には起きて支度して家を出ないといけないのかな、という気持ちを持つのが、ポイントだと思います。僕はこの、参加する日にちと時間が決められているものが、サポステでした。

実際に働きだしてからのことを想定して、明日はサポステだから、今日は夜更かしせずに、明日は早起きして、朝の9時には家を出なきゃ、という気持ちの生活を、半年ほど続けました。そうやって、じっくりと時間をかけて、気持ちと生活のリズムをしっかりと整えるようにしました。

11 最近の出来事

最近の事なんですが、この前、僕の給料でお母さんに食器乾燥機を買ってあげました。大事に使うよ、ありがとうと言ってもらえて、本当に嬉しかったです。

お問い合わせ

生涯学習生涯学習課青少年の家

電話番号:0566-76-3432  ファクス番号:0566-76-1131

引きこもりを過剰に警戒する人の大いなる誤解 -

http://toyokeizai.net/articles/-/287373