産経記者、ステージ4を受け入れて生きる!

     ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

 二人に一人は癌という。

我が家は親戚含め大半が癌で死亡しています。

 20から50代は働き盛りです。

医学の道は日進月歩。

5年生存率の比率も年々伸びています。

癌、サバイバーは身の回りにも沢山おられます

 働き盛りの病魔においてはいくら労働の多様化ができるとは言え

そのハードルには高いものがあります。

職場の上司、同僚に理解されて務められる職場ばかりはありません。

 産経新聞の政治部記者として今なおステージ4を生きる

サバイバーとして、今なお職場から病魔の実態を

発信し続けておられます。

 近頃記事掲載がしばらく途絶えていたので案じておりました。

 病魔の発症からの経過報告は随時発信させていただいております。

2年近く前に小腸がんの手術をなさいました47歳の坂井記者。

その壮絶たる闘病の経過記事にいつも胸詰まる思いでございました。

家族様の病魔を支えるお気持ちはいかばかりであったろうと

想いました。

 抗がん剤の後遺症による、歩行困難を伴うしびれ、食欲不振など

数えきれないほどの後遺症に悩まされておられました。

抗がん剤の後遺症は昔よりは大分軽減されたとはいえ

抗がん剤投与に対応しきれない人が断念されるケースもいっぱい聞いております。

 もう頑張れないと思えたときの娘の姿に

励まされたことも少なくなかったとも書かれていました。

抗がん剤の影響を受けやすい臓器

骨髄内

(白血球、赤血球、血少板など血液成分)

消化管

(口・胃・腸の粘膜)

生殖器

(卵巣・睾丸) 

副作用の症状について

使用する抗がん剤の種類、体調、体質などが影響する。

現れる時期や程度、持続時間に個人差がある。

抗がん剤の種類により、ご自身が生活上注意したり工夫する事で症状を軽減したり、予

防できる場合もある。

ほとんどが一時的で、早めに対処すれば軽くでき、上手く付き合いながら、治療が終わ

れば回復する。 

副作用の発現時期

抗がん剤投与数時間~数日

悪心、嘔吐、発熱、食欲不振、倦怠感

アレルギー反応(皮膚の赤み、かゆみ、じんま疹など)

数日~数週間

出血(鼻血、歯茎からの出血、青あざ)

感染しやすくなる(発熱、肺炎など)

脱毛・口内炎・下痢、便秘、腹痛・手足のしびれ・関節痛

数週間~数ヶ月

色素沈着(爪や皮膚が黒くなる)

貧血(めまい・立ちくらみ)・爪の変化・味覚の変化匂いに敏感になる

数ヶ月~

腎臓障害(きわめてまれ) 44

     産経よりの引用です。

【希少がんと共に生きる】「絶対負けない」30クール突入で気持ち新たに 初のPE

T検査はいかに…  

 ステージ4の小腸がんと闘っている筆者=産経新聞政治部記者=は9月28日、PE

T(陽電子放射断層撮影)とMRI(磁気共鳴画像装置)を組み合わせた「PET-M

RI検査」を、通院している国立がん研究センター中央病院(東京・築地)で受けた。

がん細胞の活動状況を調べるためだ。PET検査を受けるのは初めて。その結果を報告

したい。

気がかりだった、ある数値

 PET検査は、がん細胞がブドウ糖を多く取り込む性質を生かした検査として知られ

ている。大ざっぱにいえば、がんが存在する部分が赤く光るため、一目瞭然というわけ

だ。これまで筆者は2~3カ月に1回のペースでCT(コンピューター断層撮影)検査

を受けてきたが、画像はモノクロで素人の筆者からすると実に分かりづらい。

 ではなぜ、PET検査をすることになったのか。筆者の場合、がん細胞が小腸の壁を

突き破り、無数のがん細胞が腹膜に転移してしまっている。これを腹膜播種(はしゅ)

という。これまで行ってきたCT検査では腹膜から内臓への転移は見られなかったが、

担当医は、とある数値が気がかりだった。

 その数値とはLDH(乳酸脱水素酵素)。日本健康増進財団のホームページによると

、この数値の上昇は「どこかの臓器に損傷があること」を意味している。悪性腫瘍、つ

まりがんがある場合などに上昇するという。筆者の場合、基準値(124~222)を

常に超え、最近では9月7日に「438」をマークした。

MRI装置の中は工事現場

 そして迎えた9月28日。がん研究センター中央病院でブドウ糖に近い薬剤(FDG

)を手首あたりに注射し、全身にFDGを行き渡らせるために、ソファに座り約1時間

安静にした。

 「内臓に転移していたらまた手術を受けることになるんだろうなあ。僕はいつまで生

きられるんだろう」

 そう思いながら時間の経過を待つ筆者。心臓は早くもバクバクと鼓動を打っていた。

 その後、台の上にあおむけになり、断層画像を撮影するドーナツ状のMRI装置の中

に入った。この装置は強力な磁石を用いるので、金属類はすべて外し、検査着に。撮影

時間は約45分間。動かないように頭、胴体などを固定された。

 「カン、カン、カン、カン、ブー、ブー。カン、カン、カン、カン、ブー…」

 装置内はまるで工事現場だった。ヘッドホンを付けるが、そこから流れる音楽の音量

は小さい。「息を吸って、吐いて」などの指示が聞こえるようにするためとみられる。

最後は造影剤も投与され、体は熱を帯び、終わったときには汗びっしょり。画像結果が

担当医のもとに届き、リポートが出来上がるまでに約2時間かかり、半日がかりの検査

となった。

心の中で万歳三唱

 「大丈夫です。問題はありません」

 診察室に入るなり、担当医は笑みを浮かべこう語った。結果は、内臓や脳に転移はな

し。リポートには「活動ある病変はない」と書かれていた。がん細胞は腹膜にとどまっ

てくれたようだ。担当医は「ミクロまでは見られませんけどね」と語ったが、ひとまず

ホッとした。背中の左肺側に痛みが走ることもあったが、気のせいだった。

 心の中で万歳三唱。ステージ4の小腸がんの5年生存率は約10%といわれているが

、「10%に仲間入りできるかもしれない!」と前向きな気持ちになった。

 治療はPET-MRI検査をした翌9月29日から30クール(1クール=3週間)

目に突入した。小腸を切除するための開腹手術をしたのは平成28年12月19日。腹

膜播種であることが判明したため、抗がん剤治療を始めたのは昨年1月13日。手足の

しびれ、吐き気という抗がん剤特有の副作用と闘いながら、約1年8カ月間が経過した

。免疫力が落ちているため、風邪はひきやすく、先日も38.9度の熱が出た。

 もっともいつ転移するか分からないため、油断するわけにはいかない。所詮約1年8

カ月。不摂生は禁物だ。

 今回、初めて診察室に3歳の娘を入れた。意味も分からずPET検査の画像をまじま

じと眺め、担当医の説明に耳を傾けるその姿を目の当たりにし、気持ちを強くした。

 「まだまだ生きるぞ! がんに絶対負けない」

(政治部 坂井広志)