介護の在り方について・・・!

     ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

 女優の高島礼子さん(52歳)は

二十歳で実母を癌で見取り、今では15年にわたり

父親の介護を続けておられるという。

  パーキンソン病は難病指定でもあり

その介護のほどは想像に余りあるものがあります。

最近では慰労の状態とか

本当によくお支えと感心いたします。

 ある種、仕事ができる環境ゆえに介護も出来ているのかもしれないです。

 終末期の在り方は、家族に本人の意思伝達の準備もあると

それなりの介護の姿も見えても来ます。

葬儀も、きちんと意思伝達があれば

当日に、儀礼に押し流されるように雑務に

和ず触れぬようきちんと話し合いが寛容ともいえます。

 近頃では、儀礼的でなく家族層の形態をとる人も

少なからずおありと思います。

女優・高島礼子さん 父の介護を15年 終活は家族の話し合いから 

 ドラマに映画に舞台に活躍する女優、高島礼子さん(53)は、若いときに母と死別

し、今、15年にわたって父の介護を続けている。その経験をもとに、終活はいざとい

うときにどうするのか、家族で話し合うことが大切、と訴える。

 母との別れに心残り

 私は20歳のとき、母をがんで亡くしました。母も若かったので進行が早く、がんだ

と分かってから半年ぐらいで他界してしまいました。亡くなって間もなくのころは、ま

ったく実感がなくて涙も出てきません。やっと一周忌のときに「本当に死んじゃったん

だ」と実感しました。

 振り返ってみますと、きちんと「おみおくり」をすることが必要だったのですね。

 人が亡くなると、特に最初の1週間くらいは、やらなければならないことがたくさん

あります。例えば遺影用の写真ひとつ見つけるのもかなり大変で。私は若かったので、

父や親戚が慌ただしく動きまわるのを茫然(ぼうぜん)と見ているだけでしたが、心か

ら気持ちよくお別れするためには、(葬儀にまつわる雑事よりも)もっと大切なことが

あったのではないかと思います。

 母の命日は5月8日です。ちょうど「母の日」が近いので、そのころになると必ず母

のことを思い出します。私は顔立ちが母によく似ているので、鏡を見て母のことを思い

出しては、しっかりしなければと思いますね。

 悩ましい延命治療

 父は現役時代、大学で英語を教えていて、教育者らしい厳格な人物ですが、15年前

パーキンソン病を患って以来、ずっと横浜の自宅で介護生活を送っています。

 パーキンソン病と診断された当初は、大学病院でいろいろな治療を受けました。この

病気には幻覚や幻聴の症状があるので、それらを抑える薬とか、腸の具合が悪くなって

便秘になったら便秘薬とか…気がつくとてんこ盛りの薬を飲んでいました。これはおか

しいのではないか、と自立を促す病院に移りました。

 でも、大学病院が悪いというわけではありません。その人にとって、どんな治療が合

うのかということだと思うのです。

 私たちは父自身がまだまだ復活できると考えているだろうと思って、まずは徹底的に

治療をするという判断をしました。でも本当はどうなのか、分かりませんよね。

 2年前に胃瘻(いろう)を始めたのですが、やって良かったのか、悩ましいところで

す。でも、ここまで治療に頑張ってしまうと、もう何が良いのか分からなくなってしま

います。

 正直言って、ひょっとすると自分たちの自己満足のために延命しているのではないか

、という思いもあります。

 親から声をかけて

 父の意識があるころは、私が舞台に出るときなど、車いすゲネプロ(通し稽古)を

見に来てもらいましたが、去年ぐらいからはそれももうできなくなりました。

 いま思うのは、いざというときどうするのかを家族で話し合っておくことが大切なん

ですね。延命治療はどうするのか、お葬式はどうするのか…。話し合いがあれば、母の

葬儀もあれほど慌てなかったと思いますし、父の治療も違ったものになっていたかもし

れません。

 ただ、こういう話は子供の立場からは切り出しにくいですし、現実に直面してからで

は手遅れです。元気なうちに、ぜひ親の方から話しかけてもらいたいと思います。(「

終活読本 ソナエ」新春号から)

                   ◇

【プロフィル】高島礼子

 たかしま・れいこ 女優。昭和39年、横浜市生まれ。63年にドラマ「暴れん坊将

軍III」で女優デビュー。映画「極道の妻たち」シリーズで人気を呼ぶ。平成13年

、映画「長崎ぶらぶら節」で日本アカデミー賞優秀助演女優賞受賞。安定した演技力で

ドラマ、映画、舞台に活躍。今年公開の映画では「おみおくり」で主演の女性納棺師を

演じているほか、「星めぐりの町」「北の桜守」などに出演している。