キャッシュレス時代も想定しなければ・・・?

     ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

 これからは、キャッシュレス時代の到来もやもう得ない時代に

突入するのかもしれませんね。!

高齢化に伴い労働人口も減り現金が扱うだけの余力が

亡くなることも不可欠となるのでしょう。

 これはなじめないなんて避けてと売れないシニア世代の課題でもあります。

電子化に伴うそれなりの防御策も必要にもなります。

     産経より。

【揺らぐマネー変わる暮らし】(下)進むキャッシュレス決済 日本出遅れも静かに浸

透 (2018年6月25日 09:41)

 浴衣姿の湯治客がそぞろ歩く静岡県熱海市。海岸通りにほど近い小さなカフェに、ア

イスティーで涼を取る常連客の女性(80)の姿があった。

 《当店では現金が使えません ご了承ください》

 店先にはこんな断り書き。女性は電子マネーがチャージ(入金)されたICカードで

手際よく支払いを済ませると「また来るわ」と梅雨晴れの街に出て行った。

 このカフェは4月にオープンした「ATMICT(エイティーエムアイシーティー)

」。店主の唐沢裕之さん(41)は情報通信技術(ICT)のコンサルティングも手が

けており、支払いを電子マネーやクレジットカードに限る完全キャッシュレス化に踏み

切った。

 「加速するキャッシュレス決済の魅力を伝えたい」

 事実、現金離れは消費者に浸透しつつある。KDDIが4月に発表した調査(15~

79歳の男女1千人対象)では、「自分は現金決済主義だ」とした人の割合は4割にと

どまった。意外にも、男女とも年齢が上がるほど現金決済へのこだわりが薄れる傾向が

見られた。

 カフェを訪れた80歳の女性も語っていた。「ごくごく普通のこと。小銭を数えなく

ていいから便利よね」

                   ◇

 「面倒なレジ締めはなく、釣り銭の準備も不要」。昨年11月、札幌市に開店した現

金払い不可のカフェ「カフェ・ド・ケイ」の店長、宮田ひとみさん(44)はキャッシ

ュレス化の恩恵に満足している。

 キャッシュレス決済の導入による業務の効率化は、小売業界が悩む労働力不足解消の

一手となる可能性がある。

 午後10時。東京・渋谷の夜はこれからだ。アパレル大手のストライプインターナシ

ョナルが2月、井の頭通り近くに出したショップの客足は好調だった。営業は午後11

時まで。9時以降は販売員を置かず、客がセルフレジを操作してクレジットカードで支

払う無人のキャッシュレス店となる。

 同社広報部の川治(かわじ)摩美さん(34)は「深夜営業で客層を広げられたが、

従業員の負担は増えずに済んでいる」と説明する。

                   ◇

 とはいえ、日本のキャッシュレス化は海外に比べ遅々とした歩みだ。飲食店検索サイ

トを運営するぐるなびで、決済サービス「ぐるなびPay(ペイ)」の開発に携わる高

村和紀さん(42)は4月の上海出張で痛感した。食事や買い物だけでなく、貸自転車

もタクシーも現金を使う機会は皆無。「示されたQRコードにスマートフォンをかざす

だけ。言葉の壁を感じない」

 同様に、来日した中国人は日本の不便さに驚くはずだ。経済産業省の資料によると、

2015年のキャッシュレス決済比率は韓国89%、中国60%、カナダ55%と続く

中、日本はわずか18%にすぎない。4月には、政府が比率を7年後に40%に伸ばす

目標を掲げた。

 キャッシュレス化の熱の高まりを背景に、電子マネーを地域振興に活用しようという

動きも出ている。

 今月18日、東京・下北沢のバル(酒場)。電子通貨事業を手がけるエルコイン社長

の鎌形渉さん(34)はスマホでレジに掲げられたQRコードを読み取ってみせた。同

社は子会社を通じ、下北沢だけで使える電子地域通貨「シモキタコイン」を年内にも発

行する。目標は150店の加盟と5千人の利用者獲得だ。

 「この地区の店舗がクレジットカード会社に支払っている手数料は年に総額1億円。

それよりもコストの安い電子地域通貨が普及すれば、決済にかかる費用を抑え、その分

を地元に還元できる」

 呼応するかのように電子地域通貨の誕生が相次ぐ。岐阜・飛騨高山の「さるぼぼコイ

ン」、千葉・木更津の「アクアコイン」…。

 静かに、そして着実にキャッシュレス化は浸透してきている。形なきマネーが、形あ

る紙幣や硬貨に取って代わる日は近いのだろうか。

 ニッセイ基礎研究所の櫨(はじ)浩一専務理事(マクロ経済)は「欧州では犯罪抑止

の意味もあって高額紙幣の発行停止が決まっている。日本でもいずれは…」と語り、こ

う続けた。

 「一万円札は消えゆく運命なのかもしれない」

                   ◇

 この連載は玉崎栄次が担当しました。