沖縄のすぎさりし過去を未来にしてはならない!

     ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

 今日は沖縄の終結記念日でもあります。

慰霊に寄せて平和の祈りの作文を中学生が堂々と読み上げ

その文章に涙を流した人は少なくあるまい。

文章については下記に紹介するので省略します。

 文章の構成の素晴らしさに震えるほどの感動を 覚えたものでもありました。

本当に文章の組み立てにこれが中学生化と思える程でした。

とうとうと訴える文章にすっかりいざなわれていた後に

阿部総理の鎮魂の言葉はあまりにも陳腐で心が届かない言葉の羅列に

好対照の感想しか持ち得ませんでした。

 日本第一の貧困家計簿でもある沖縄の心は決して貧しくなんかありません。

海の澄み渡る素晴らしい環境そのもののように

人の心もあの73年前の惨劇を継承しているからこその

穏やかでなんと心温まるおもてなしであろうかと

多くの人が居住地としての沖縄を選んでもおられます。

 おギャーとこの世に生を受けた赤ちゃんからお年寄りまで

20万人もの無益な命を他国にまたがり

奪ってしまった3か月

糸を引くようなあの三振の流れがよみの声としての

響きが届きそうでもあります。

 ただただお祈りすることしかできません。

争いだけは、決してしてはなりません。

     アサヒコムより

相良さん「もう二度と過去を未来にしない」平和の詩全文 (6/23)

 「生きる」(沖縄県浦添(うらそえ)市立港川中学3年の相良倫子(さがらりんこ)

沖縄慰霊の日タイムライン

私は、生きている。/マントルの熱を伝える大地を踏みしめ、/心地よい湿気を孕(は

ら)んだ風を全身に受け、/草の匂いを鼻孔に感じ、/遠くから聞こえてくる潮騒に耳

を傾けて。

私は今、生きている。

私の生きるこの島は、/何と美しい島だろう。/青く輝く海、/岩に打ち寄せしぶきを

上げて光る波、/山羊(やぎ)の嘶(いなな)き、/小川のせせらぎ、/畑に続く小道

、/萌(も)え出づる山の緑、/優しい三線の響き、/照りつける太陽の光。

私はなんと美しい島に、/生まれ育ったのだろう。

ありったけの私の感覚器で、感受性で、/島を感じる。心がじわりと熱くなる。

私はこの瞬間を、生きている。

この瞬間の素晴らしさが/この瞬間の愛(いと)おしさが/今と言う安らぎとなり/私

の中に広がりゆく。

たまらなく込み上げるこの気持ちを/どう表現しよう。/大切な今よ/かけがえのない

今よ

私の生きる、この今よ。

七十三年前、/私の愛する島が、死の島と化したあの日。/小鳥のさえずりは、恐怖の

悲鳴と変わった。/優しく響く三線は、爆撃の轟(とどろき)に消えた。/青く広がる

大空は、鉄の雨に見えなくなった。/草の匂いは死臭で濁り、/光り輝いていた海の水

面は、/戦艦で埋め尽くされた。/火炎放射器から吹き出す炎、幼子の泣き声、/燃え

つくされた民家、火薬の匂い。/着弾に揺れる大地。血に染まった海。/魑魅魍魎(ち

みもうりょう)の如(ごと)く、姿を変えた人々。/阿鼻叫喚(あびきょうかん)の壮

絶な戦の記憶。

みんな、生きていたのだ。/私と何も変わらない、/懸命に生きる命だったのだ。/彼

らの人生を、それぞれの未来を。/疑うことなく、思い描いていたんだ。/家族がいて

、仲間がいて、恋人がいた。/仕事があった。生きがいがあった。/日々の小さな幸せ

を喜んだ。手をとり合って生きてきた、私と同じ、人間だった。/それなのに。/壊さ

れて、奪われた。/生きた時代が違う。ただ、それだけで。/無辜(むこ)の命を。あ

たり前に生きていた、あの日々を。

摩文仁の丘。眼下に広がる穏やかな海。/悲しくて、忘れることのできない、この島の

全て。/私は手を強く握り、誓う。/奪われた命に想(おも)いを馳(は)せて、/心

から、誓う。

私が生きている限り、/こんなにもたくさんの命を犠牲にした戦争を、絶対に許さない

ことを。/もう二度と過去を未来にしないこと。/全ての人間が、国境を越え、人種を

越え、宗教を越え、あらゆる利害を越えて、平和である世界を目指すこと。/生きる事

、命を大切にできることを、/誰からも侵されない世界を創ること。/平和を創造する

努力を、厭(いと)わないことを。

あなたも、感じるだろう。/この島の美しさを。/あなたも、知っているだろう。/こ

の島の悲しみを。/そして、あなたも、/私と同じこの瞬間(とき)を/一緒に生きて

いるのだ。

今を一緒に、生きているのだ。

だから、きっとわかるはずなんだ。/戦争の無意味さを。本当の平和を。/頭じゃなく

て、その心で。/戦力という愚かな力を持つことで、/得られる平和など、本当は無い

ことを。/平和とは、あたり前に生きること。/その命を精一杯(いっぱい)輝かせて

生きることだということを。

私は、今を生きている。/みんなと一緒に。/そして、これからも生きていく。/一日

一日を大切に。/平和を想(おも)って。平和を祈って。/なぜなら、未来は、/この

瞬間の延長線上にあるからだ。/つまり、未来は、今なんだ。

大好きな、私の島。/誇り高き、みんなの島。/そして、この島に生きる、すべての命

。/私と共に今を生きる、私の友。私の家族。

これからも、共に生きてゆこう。/この青に囲まれた美しい故郷から。/真の平和を発

進しよう。/一人一人が立ち上がって、/みんなで未来を歩んでいこう。

摩文仁の丘の風に吹かれ、/私の命が鳴っている。/過去と現在、未来の共鳴。/鎮魂

歌よ届け。悲しみの過去に。/命よ響け。生きゆく未来に。/私は今を、生きていく。