山系記者、ステージ4のがんとの闘い

     ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

 この素晴らしい青空の風薫る季節の中において

どれほどのお方が、病に苦しみ明日を迎えるために

壮絶な痛みや、多岐にわたる癌治療により

その副作用と闘い続けておられるのだろうと

想いを致すだけで心が痛み、青空に向かって「神様同化お助けください」と

合掌する毎日です。 そして今ある自分にも合わせて合掌したい気持ちです。

 山系記者(47歳)乗きしょうがんの経過報告を報道されるたびに

癌との戦いの壮絶さとその副作用の何と厳しいことかと

想いを馳せるだけで、その頑張りと生きる大切さを

子供たちにもその背中を見せることで

この上ない体験と家族の強いきづなの構築まで関心をもって

そっと祖っと心を寄せてもいます。

 人生の在り方を提言いただいているようにも解釈してもおります。

気持ちに息切れがきたした時が、戦いのendingを迎えるのかしらと思っています。

それぞれに少しでも穏やかな日のあることを

お祈りするばかりです。

     産経より。

【希少がんと共に生きる】点滴中断「奇跡」の転移なし 生きてこそ…錠剤は継続、副作用対策には依然苦戦  (2018年5月14日 01:00)

 ステージ4の小腸がんと闘っている筆者(47)=産経新聞政治部記者=は、平成29年1月から国立がん研究センター中央病院(東京・築地)で化学療法を続けている。だが、点滴で投与する抗がん剤「オキサリプラチン」は副作用が強く出たため、同年4月に中断し、抗がん剤は錠剤の「ゼローダ」だけにしている。あれから1年が経過した。点滴をやめても転移はなかった。まさに不幸中の幸いだ。だが、副作用対策には依然苦戦している。

 小腸の一部切除を当時赴任していた茨城県内の病院で行ったのは、28年12月19日。がん細胞は小腸の内側から外側に顔を出し、多臓器を包含する腹膜に散る「腹膜播種(はしゅ)」に見舞われた。手術で撃退するにはきりがないため、29年1月13日から化学療法を開始した。

 あれから1年以上が経過したが、今年4月は筆者にとってもう1つの節目だった。オキサリプラチン中断から約1年が経過した今年4月20日、CT(コンピューター断層撮)検査を受けた。検査結果を筆者の前でじっくり眺める担当医の口から出た言葉は「転移はしていませんね。腹水もありません」。ホッとすると同時に、うれしさのあまり涙がこぼれそうになった。

 昨年4月にオキサリプラチンの投与を中断したのは理由がある。

 手足のしびれや喉が締め付けられるような感覚異常、吐き気などの副作用が激しく出たことが大きい。その分、効果は大きく、腹膜にあった約1センチのがん細胞を見事に小さくしてくれた。そんな効果てきめんのプラチナ製剤をやめてもいいものか-。当時、逡巡したのはいうまでもない。

 ただ、希少がんという性格上、2次治療薬はない。オキサリプラチンが効かなくなる「薬剤耐性」が出てくる前にやめなければ、がん細胞が腹膜で大きくなったり、臓器に転移したりした場合、対応は困難になる。このことは生命に直結するため、恐る恐る点滴はやめ、その代わり朝晩6錠ずつのんでいた錠剤を7錠ずつに増やした。

 担当医によると、オキサリプラチンをやめた人の多くは半年以内に再発したり転移したりし、中断後1年間、再発や転移がなかった患者はほとんどいないという。つまり筆者が点滴中断後1年間、転移がなかったのは奇跡に近い。

 では、どのような患者が点滴の抗がん剤をやめても小康状態を保っているのか。担当医によると「『大丈夫か、大丈夫か』と様子を見ながらダラダラと錠剤の抗がん剤をのみ続けている患者」だという。

 今年4月20日に診察を受けた際、今後の治療方針を担当医と話し合い、筆者も錠剤の抗がん剤を最低年内は続けることにした。右へならえ、だ。ただ、この決断は副作用と戦い続けることを意味する。それは決して楽ではない。

 具体的には(1)働きすぎて疲労がたまると免疫力が落ち、感染症にかかりやすくなる(2)疲労の蓄積は吐き気を誘発する(3)冬が過ぎ、汗をかくことが多くなったものの、手足は乾燥した状態から脱することがなく、常にステロイド剤や保湿剤を塗っていなければ皮がむけたり、切れたりする(4)爪が変形し割れる(5)顔のシミが増えたり、皮膚の色が黒くなったりする-などが挙げられる。

 3月下旬には足の指に従来以上の激痛が走るようになり、1センチ程度の水疱が複数できた。歩行は困難になった。ただ、歩行をやめてしまうと、足腰が弱り、体力が落ち「死」に近づいてしまうという恐怖心もあった。些細なことではあるが、精神的に余裕がなくなり、イライラしやすくもなった。

 風呂で髪の毛をぬらしたくない時や、ヘアトリートメントの効果をアップさせたい時などに使う「シャワーキャップ」を足にかぶせ保湿することを試した。しかし、保湿させてしまうと、乾燥させることによって治っていく水疱はなかなか治らない。しかも、気づくとシャワーキャップが靴下の中で取れていたこともあった。結局、シャワーキャップを使うのを断念した。

 手には使い捨てのビニール手袋をして保湿させることを思いついたが、暑くなる時期を迎えるにあたり、出勤や取材の際、人目が気にならないといえば嘘になる。しかもビニール手袋をしながらだと、ノートパソコンで打ち間違いが頻発した。記者として致命的だ。そこで今では大きめのキーボードを購入し、ノートパソコンに接続して原稿を書いている。

 事ほどさように、抗がん剤治療を開始して1年以上が経過してもなお苦戦続きなのだ。それでも、錠剤までやめる勇気はない。生きてこそ-。この思いがついえることはない。 (政治部 坂井広志)