板門店共同宣言。

     ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのみこばあちゃんです。

 春爛漫、花暦は、大急ぎで桜から藤、つつじ、ハナミズキ

まるでのどかな絵巻模様を展開しています。

 そのような季節の中、南北会談が板門店において

友好ムード一杯の中10年と半年ぶりに開催された。

これに関して、成果の云々が評価されているが

南北が対話のテーブルに着けるまでにこぎつけたことは

大きな成果として歓迎できる内容とも言えるのではないのだろうか?

 北朝鮮国難と言いつつ安倍政権は衆議院の解散

総選挙を突然実施した経緯がある。

 日本においては武力の購入、セルターの購入問題まで浮上していた。

日本は北朝鮮との対話路線は全面指定し続けてもいた。

 北朝鮮の真意が不透明ではあるものの、北米対談に関して対談への道筋だけは

着いたのではと評価もできる。

いきなり南北対談に成果を求めるのではなく

 南北の交流の地固めが大切と理解したいものでもある。

     読売より。

南北首脳会談 非核化の道筋はまだ見えない (2018年04月27日)

 ◆問われるトランプ氏の交渉戦略◆

 北朝鮮の核実験やミサイル発射で高まっていた朝鮮半島の緊張が、南北の融和によって緩和されるのは歓迎できる。

 未知の部分が多い北朝鮮金正恩朝鮮労働党委員長の実像が垣間見えたのも収穫だ。

 南北の合意を、6月初旬までに予定される米朝首脳会談に生かし、北朝鮮の非核化の具体的な措置に結びつけねばならない。

 ◆圧力の維持が大切だ

 韓国の文在寅大統領と金委員長が会談し、朝鮮半島の平和と繁栄、統一をうたった「板門店宣言」に署名した。南北首脳会談は3回目で、約10年半ぶりだ。

 最大の焦点である北朝鮮の核問題について、宣言は、「完全な非核化を通じて、核のない朝鮮半島を実現するという共同の目標」の確認にとどまった。金委員長の共同記者発表での発言でも、非核化に関する言及はなかった。

 北朝鮮が現有する核兵器や核関連施設について、廃棄への道筋が示されなかったのは不十分だ。

 金委員長は先に、核実験の中止や核実験場の廃棄を表明している。それ以上の非核化の措置は、米朝首脳会談を待って提示するつもりなのだろう。

 核兵器を温存したまま、対話攻勢で制裁圧力を弱めようとしているのは間違いない。

 段階的な廃棄で、制裁緩和や体制保証などの見返りを得ることも狙っているのではないか。国際社会は警戒を続けねばなるまい。

 トランプ米大統領は「非核化とは核兵器の除去だ」と明確に述べている。目標は「完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄」だ。「過去の政権の過ちを繰り返さず、最大限の圧力政策を維持する」と強調するのは筋が通っている。

 核兵器の解体や核物質の国外搬出、国際原子力機関IAEA)による徹底した査察が行われる前に対価を与えるべきではない。

 米中央情報局(CIA)長官時代に金委員長と極秘会談したポンペオ氏が、国務長官にようやく就任した。米朝首脳会談の準備や今後の非核化交渉を主導する。早急に態勢を整えてもらいたい。

 南北首脳会談で目立ったのは、融和ムードだ。

 金委員長は北朝鮮の最高指導者として初めて、軍事境界線を越えて韓国に入った。文氏と2人だけで散策する場面もあった。

 ◆警戒必要な「平和協定」

 宣言には、南北首脳が定期的に会談し、文氏が今年秋に平壌を訪問することが盛り込まれた。ホットラインでも通話を行う。

 南北の当局者が常駐する連絡事務所を北朝鮮の開城地域に設置することや軍事当局者会談の開催で合意した。南北間の不可侵の順守も確認されたが、北朝鮮が合意を破り、韓国への武力挑発を繰り返した歴史を忘れてはなるまい。

 気がかりなのは、宣言が、休戦状態にある朝鮮戦争終結と平和協定への転換に言及していることだ。南北と米国の3者、または中国を加えた4者による会談を積極的に推進するとしている。

 核問題の解決のメドがつかないうちから、北朝鮮の体制の保証につながる平和協定に踏み込むのは、順序が逆ではないか。

 北朝鮮は過去にも、平和協定への転換にからめて、在韓米軍の撤退を主張してきた。

 拙速な締結は、日米韓の離間を招き、北東アジアの安定を崩すことになりかねない。トランプ氏は慎重に対応すべきだ。

 宣言に、南北間の鉄道連結などの経済協力が盛り込まれているのも看過できない。韓国が国際社会の北朝鮮包囲網に穴を開けることがあってはならない。

 安倍首相は南北首脳会談について、「前向きな動き」と歓迎し、「拉致、核、ミサイルの包括的な解決に向けて、日米韓で緊密に連携していきたい」と強調した。

 ◆日米連携を強化したい

 日米は、金委員長の今回の言動を分析し、真意を見極める必要がある。トランプ氏に対し、適切な政策判断を下すよう、注意を促すのも首相の重要な役割だろう。

 中国が南北の合意を歓迎し、非核化を巡る協議で存在感を示そうとするのは確実だ。習近平国家主席は、米朝首脳会談後の訪朝を計画中とされる。

 中国で早くも、北朝鮮への制裁の緩和を求める議論が出ているのは要注意だ。

 北朝鮮が挑発を自制し、対話に出た背景には、中国による制裁強化の効果が大きかったことに留意すべきである。

 中国は、北朝鮮へのエネルギー供給や北朝鮮労働者の受け入れの制限を維持せねばならない。

2018年04月28日 06時00分Copyright c The Yomiuri Shimbun