問われるべきは学校現場。

     ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのミコばあちゃんです。

生まれつきの地毛につき、高速枠を無理やりにはめようとすることには

無理があるのではなかろうか。

当然ながら職員会議においても議題に上ったはずのこの事柄が

職員の反対意見も出なかったことは憂うべき現状です。

規律、校則にがんじがらめにしておけば職員は一安心と考えておられるのでしょうか。

 色素の問題であったり、国際結婚もあってもこの黒の規則にはめなければならないのでしょう

か。

学校教育の中にあっては情操教育も教育の一部と理解したいものです。

このような頽廃てきな学校現場はどうなっているだろうと頭をかしげたくもなります。

この世の中においては自分で選ぶことのできない誕生の相違があります。

これを認め合うのも学校現場であってほしいと思います。

学校の対応について、裁判の場でしか認め合えない環境にこれでは

人の在り方について、いろんな意見も交換できないと思いますし

教育現場の職員の資質が問われなければなりません。

教育の無償化に暴走だけを目標とする前に

学校現場の意識調査であったり、職員のあるべき姿がもっともっと問われるべきです。

 子供たちの環境を整えることこそ

専権事項と言えるのではないのでしょうか。

職員は昔であれば聖職とされてもいました。

学校現場こそが無償化よりも問われる近々課題です。

学力低下は、世界ランキングからは、低下の一途をたどってもいます。

     東洋新聞より。

「茶色の地毛を黒に染めろ」指導は正しいか 「頭髪指導で不登校」になった女子高生の悲劇

髪の毛は生まれつき茶色

「頭髪指導に従えないなら授業は受けられない。黒染めするか、学校をやめるか選べ」

昨年9月、大阪府立懐風館高校(羽曳野市)の教諭は当時2年生のA子さんに告げた。教諭からの

度重なる頭髪指導にストレスは限界だった。

「もう嫌や!?黒染めはしたくない!?地毛が茶色いだけで、なんでこんな目にあわなあかんの!

?」

それ以来、A子さんは学校に通えないままだ─。

生まれつき髪の毛が茶色かったA子さんに学校は「ルールだから」と、写真撮影日など入学式の

前から黒染めを強要。度重なる頭髪指導で精神的苦痛を受け、不登校になったと、大阪府に対

し裁判を起こした。

慰謝料など約220万円の損害賠償を求める訴状を今年9月、大阪地裁に提出、第1回口頭弁論が10

月27日に開かれた。府側は「学校の指導は適切」と、請求棄却を求め、全面的に争う姿勢を示

している。

代理人の弁護士がA子さんの母親が頭髪の件で学校に配慮を求めていたにもかかわらず、入学前

に複数の教諭が「髪を黒く染めろ」と迫った。入学後には頭髪指導のたびに黒染めを強要され

、A子さんは髪を黒く染め続けたことを明かした。

A子さんは訴状の中で当時の心情を振り返る。

「黒染めをしなかったら学校に通えない、大学に進学できないと思った」?

こうした指導はA子さんだけに限らない。同校の頭髪指導は厳しくて有名だった。

「母子家庭だから茶髪にしている」と暴言

黒染めを繰り返した結果、A子さんの頭皮は薬剤の影響でかぶれ、髪の毛もボロボロになった。

代理人は憤慨する。

「生徒の健康を害してまで、これは指導と言えるのか」

学校側が黒染めを強要し続けたのはなぜか。

「A子さんは中学のころも髪を黒く染めていた、地毛は茶色でも1回でも黒染めをしたら黒染め

を続ける、それがうちの学校のルール。それに黒染めが落ちてくるとみっともないから、その

つど染め直させる」

と、学校側は理不尽な言い訳を代理人に伝えた。

そして、指導はさらにエスカレートする。

「母子家庭だから茶髪にしてる」と暴言を吐き、「黒染めが不十分」と呼び出し、「黒染めをや

り直すまでは出さない」と授業に出ることも禁じた。文化祭や修学旅行など学校行事への参加

も拒んだ。

一方で、訴状への府側の反論文の中では、「A子さんから学校に来ないと言った」「修学旅行の

参加を禁止したわけではない、参加しなかったのは彼女の意思」と責任を否定。

昨年8月末、A子さんは「髪が色ムラになっている」と4日に1度、頭髪指導を受けた。染め直す

ものの、教諭たちは「アウトー」「足りない」などと発言、追い詰めた。

「これは先生たちが学校という組織ぐるみで行った指導という名のいじめ」(代理人

学校が生徒の黒髪にこだわるのには日本人ならではの事情があるという。ファッションや化粧の

文化に詳しい甲南女子大学米澤泉准教授は、

「生徒は黒髪でベージュの肌をした日本人しかいないと思っており、それ以外は“排除する”と

いう学校現場の意識が強すぎます。色素の加減で髪の毛が茶色く見える人は少なくないのにそ

れを黒にするというのは行きすぎた管理教育、人権侵害です。例外を認めず、髪の色だけでそ

の人を評価すること自体がおかしい」

そもそも、同校は「髪は黒がルール」と言い続けてきたが校則には書いていない。

本誌が同高校の高橋雅彦教頭に取材すると、「学校では染髪や脱色については禁止していますが

、本来の色を否定して黒くしろというルールは示していません。本来の色で生活してほしいと

考えています」と言い切る。それどころか、

「地毛が茶色い、赤っぽい生徒もいます。みんな真っ黒だったらそれは明らかに染めさせている

じゃないですか」?

なぜA子さんに対し、何度も指導を強要したのか質問すると、「係争中のため答えられない」と

回答を拒んだ。

学校に行くと席がなかった

学校側の仕打ちにA子さんが我慢の限界に達したのは今年の6月のことだ。

3年生になったA子さんが学校を訪ねると、生徒名簿にあるはずの自分の名前がない。それどこ

ろか、4月に聞いていた出席番号には別の生徒の名前。教室には席もなかった。

学校側の言い分は、

「名前や席がないのは不登校を目立たせなくするため。変な噂が広まらないように」

そんな理屈が通るのか。代理人弁護士は憤る。

「学校は、司法の判断にまかせるが、裁判に負けない限り謝罪はしないと話しています」

校則に詳しい、千葉・浦安市立小学校の塩崎義明教諭は、「今回の事件は子どもの自由や権利を

ないがしろにした行為」と指摘。学校に子どもを守る大人がいなくなってしまった、と話す。

「最近の教師は子どもたち同様、決まりに縛られて何も言えないのが現状です。生徒の髪を黒く

染める指導に疑問を挟む余地がないのは、教師自身も規則に縛られているということの表れで

す」(塩崎教諭)

A子さんは心に深い傷と大人への不信感を持ったまま。『ルール』を重視するあまり教師は大切

なものを見失ってしまったのではないだろうか。文化祭も修学旅行も、友達との時間も……。

かけがえのない時間は裁判が終わっても戻ってこない。