盲導犬の訓練は正確さが求められる。

     ご機嫌いかがでしょうか。

 視界ゼロのミコばあちゃんです。

此のたび盲導犬の訓練を見ていた方が写真に収め

これをネットに流しこれが問題になっています。

「犬がかわいそう」とアクセスが多く集中したようです。

これは犬へのしつけに当たるのかもしれないし、そうでないのかもしれません。

視覚障碍者が命を託せる存在が盲導犬です。

これがいることでどれだけの人が外出の機会を得て、行きたいところに行ける

喜びを感じておられるかしれません。

犬の立場からすると、思いのままに過ごさせてやれないものかと考える立場です。

これからは犬に代わり、gps機能を十分使い、視覚障碍者

誘導システムの一日も早い開発が待たれてなりません。

 盲導犬ユーザーの中には分身のように思われているお方も少なくはないのでしょう。

生まれて氏名をもって生きることも、ある種大切な役割とは思いますが

動物には思うが儘に生きさせてやれないものかと考えてもしまいます。

盲導犬を頼りにご活躍のお方には大変失礼申し上げます。

犬は犬らしく暮らせることが一番ではないのでしょうか。

ミコばあちゃんは、不自由がゆえにその思いは強いです。

これからの時代、人工知能システムの使用が早い機会に

開発されプラットホームからも落ちることのない

誘導システムの登場を心より願うものです。

     東洋経済より。

チョークは"虐待"にあたるのか? 「盲導犬への暴力」騒動で見えた現状と問題点

動画は一気に拡散

10月8日、埼玉県内の私鉄駅。ホームの中央で盲導犬を連れた男性は犬に怒鳴りながら何度も何

度もリードを引っ張っていたという。その後、男性の右足が盲導犬の頭部付近に一瞬、当たった。

一部始終は埼玉県に住む男性によって撮影されていた。

「これは虐待だと思い、慌てて撮影をしました」

男性はこの盲導犬への虐待を止めるためにもSNS上に動画を投稿したという。

動画は「かわいそう」「早く助けてほしい」などのコメントとともに一気に拡散、怒りの声が相

次いだ。

こうした事態に盲導犬育成団体は調査を開始。利用者(以下ユーザー)を探したところ、『公益

財団法人アイメイト協会』の盲導犬と貸与されているA氏と判明。

同協会の塩屋隆男代表理事が面談し事情を聞いたところ、A氏は塩屋代表に、「誤解を受ける扱

いがあったかもしれない」と話し、非を認めたという。

塩屋代表によれば、

「本人は非常に反省しています。日常から暴力をふるっていたわけではないそうです」

現在、その盲導犬は同協会が保護、取材時には記者の前にも元気な姿を見せた。

「A氏の行為は許されない。今回、保護に踏み切ったのも盲導犬に対して、安全で正常な使用状

況と認められなかったからです。盲導犬への暴力は絶対にあってはいけない」

と塩屋代表は怒りをあらわにする。だが、保護の理由はそれだけではない。

「動画拡散後、A氏を特定しようという動きが活発になりました。“同じ目に遭わせる”という

過激な発言や障がい者への差別的な内容も。動画が撮影された駅で張り込んでいた人もいたよ

うです」

盲導犬と一緒では目立つためA氏が危害を受けないようにとの配慮もあったようだ。

ただ、騒動はほかの盲導犬ユーザーにも波及している。

「事件とは無関係なのに勝手に写真や動画を撮られていた人もいたそうです。見えないので撮ら

れても気づくことはできません。外出することに怯えているユーザーがいるとも聞いてます」

(塩屋代表)

盲導犬はサンドバッグではありません

犬や猫の保護などを行う社団法人RJAV被災動物ネットワークの佐藤厚子さんは、

「すべての盲導犬ユーザーが悪いわけではなく、大切にしている方はたくさんいます」

と話す。ただ一方で盲導犬の存在を負担に感じたり、暴力や虐待を行うユーザーもいるのだ。盲

導犬の事情に詳しい人物は、その実態を伝える。

「多くは盲導犬を強く引っ張ったり叩く、蹴る、怒鳴るなどです。中にはガリガリにやせて適正

な育成が行われていない犬や1日中、首を引っ張られていた犬もいたそうです」

前出の佐藤さんは、

アルコール依存症のユーザーが盲導犬を棒で叩いていたと聞いたこともあります」

盲導犬への暴力を見かねた近所の人が通報し、事態が発覚したこともあったようだ。

「虐待の経緯として利用者がうっ憤やストレスをいちばん近くにいる盲導犬に八つ当たりしてい

たことが考えられます。盲導犬はサンドバッグではありません」(佐藤さん)

盲導犬を利用する70代の山川幸一さん(仮名)も虐待の噂を聞いたことがあった。

「指示に動かないなど、腹を立てることもありますが盲導犬も100%完璧じゃないこともわかっ

ています。それなのに暴力をふるうならユーザーの人間性の問題です」

取材をすると、騒動は「指導の内容への誤解がある」という声もきかれた。

盲導犬が間違ったことやしてはいけないことをしたらNOと言います。それでもダメならリー

ドを引き合図を出す『チョーク』という方法を学びました。盲導犬はチョークされたときはい

けないことだと認識し、次から指示を守るようになるんです」(山川氏)

このチョークが『虐待』の論議の一因にもなっている。

「かわいそうという意見もありますが、チョークはけじめです。でないと犬がダラダラして指示

を聞かなくなります。私がチョークをかけたとき、虐待だという人がいて、そこで動画に撮ら

れたら……」

山川氏は不安を明かした。

チョークか言葉で伝えるか

チョークへの考え方は団体によりさまざまだという。

現在、国内で盲導犬を育成する団体は11。それぞれが独立して運営し、訓練方法や盲導犬に対

する考え方については各協会独自の方針を持つ。

盲導犬を育成する中でチョークを禁止する団体のひとつが『公益財団法人日本盲導犬協会』。多

和田悟常任理事は、

「私たちの団体は盲導犬が間違ったときは“NO違う”と言葉で言い、正しい行動が何かを必ず

教えます。繰り返し教えて、できたら正しいと褒めて行動を強化します」

と、きっぱり。さらに、

「叱ったからとうまくいくとは思っていませんし、解決方法にはなりません。叱ったり、罰や苦

痛を与えるとそれから逃れたい、と本質を間違える可能性もあるんです」

同団体は、盲導犬自身が理解して納得し、成功し、褒められて満足することが自発的な行動につ

ながると考える。

アイメイト協会は違う解釈だ。塩屋代表が説明する。

「チョークは犬を苦しめたり、痛めつけるんじゃありません。叱った後には必ず褒めます。大切

なのは褒めることと叱ること。叱らないことは聞こえはいいですが、それで盲導犬が正確な仕

事ができるかといえば疑問です。全盲の人が安心して歩くためには適切に叱ることも大切です」

両団体は異なる主張を持つが「盲導犬とユーザーの幸せ」という点は共通する。

NPO法人日本補助犬情報センターの橋爪智子さんは、

「虐待問題は当事者や団体の責任だけではなく、社会みんなで考えることです。もしかしたら彼

は動画の前に困ったことがあり、それが解決せずに感情を抑えられなかったかもしれません。

誰かが気づいて事情を聞いていれば助けることができた可能性も。犬もユーザーも不幸な状況

です」

前出・山川さんは50代後半で全盲になったが、盲導犬との出会いで世界が変わった。

白杖はやっぱり怖い。でも盲導犬はきちんと仕事をしてくれるので安心です。私の目であり、

パートナーであり、家族です。一緒にいることで自由にどこにでも行けます」

視覚障がい者盲導犬、健常者が幸せに暮らせる社会はすぐ近くにあるはずだ。